Kindleのセールでとりあえず1巻だけ買って読むつもりだったが、結局全巻買ってしまった。
千年前の大河ドラマといえる源氏物語の世界が好きで、原文はさすがに敷居が高すぎて読む気になれなかったが、瀬戸内寂聴や与謝野晶子が発表した現代語訳はずいぶん読んだつもりだ。とはいえ、源氏物語は現代語訳でも決して敷居は低くない。これらの小説を読むにあたり、源氏物語の基本的な世界観およびストーリーの理解をするために最も役に立ったのが、ずいぶん前に読んでいたこのあさきゆめみしである。
今回、いわば参考書代わりにしようとする下心なしに読み返してみると、この作品自体のもつ素晴らしさが見えてきた。原作および小説ではさらっと流されることの多い文化風俗を、視覚的に表現しているが故に話に入りやすくなっていることはもちろん、原作でつながりの悪い部分を巧みにオリジナルストーリーで修正し、逆にさして読者の興味を引かない部分を大胆にカットしてより読みやすくする工夫もしっかりなされている。しかし、何よりもこの「あさきゆめみし」という作品の優れている点は、光源氏を取り巻く女性たちの生の人間としての喜びや悲しみが、ひしひしと伝わってくることではなかろうか。光源氏のような女心を読む達人とはかけ離れている自分のような人間ですら、この作品を読むことでそれを感じることが出来、そしてより深い感動を得ることができる。現代語訳としては前述の両氏の評価が高いが、このあさきゆめみしも両氏の作品となんらひけを取らない。
とはいえ、漫画というメディアは往々にして小説と比べてやや格下に見られがちである。しかし、日本には絵巻物という伝統があり、その最も有名なものが国宝・源氏物語絵巻であることからして、実は源氏物語はビジュアル、つまり漫画というメディアと親和性が高いのではないかと思う。漫画、特に少女漫画ということで、いわば食わず嫌いの人も多いだろうと思うが、そうした人たちこそぜひこの作品は読んでもらいたい。
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源氏物語 あさきゆめみし 完全版(1) (Kissコミックス) Kindle版
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2008/4/25
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ファイルサイズ115153 KB
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商品の説明
著者について
大和 和紀
大和 和紀
3月13日生まれ、札幌市出身の魚座。O型。1966年、「週刊少女フレンド」より『どろぼう天使』でデビュー。『はいからさんが通る』で第1回講談社漫画賞を受賞。「源氏物語」を基に描いた『あさきゆめみし』は、少女漫画の枠を超えて高い評価を得ている。他に『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』『ベビーシッター・ギン!』『紅匂ふ』』『イシュタルの娘~小野於通伝』など人気作多数。 --このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
大和 和紀
3月13日生まれ、札幌市出身の魚座。O型。1966年、「週刊少女フレンド」より『どろぼう天使』でデビュー。『はいからさんが通る』で第1回講談社漫画賞を受賞。「源氏物語」を基に描いた『あさきゆめみし』は、少女漫画の枠を超えて高い評価を得ている。他に『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』『ベビーシッター・ギン!』『紅匂ふ』』『イシュタルの娘~小野於通伝』など人気作多数。 --このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
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カスタマーレビュー
5つ星のうち4.2
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上位レビュー、対象国: 日本
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2013年7月18日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
59人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2017年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
学生時分、授業で扱われていたのですが、古典なのでどうも訳してもイメージが掴めない、又、訳も1回の授業でそこまで進まないのでやはり全体像というか、人物や役職名が多いので物語として頭に入らず。
そんな時にこちらの作品に出会いました。
文字数が多く、漫画としては読むのに時間がかかりますが、最後までの流れや、イメージを掴むのにとても役に立ちました。
人物が多いので人物相関図が描いてあるのも助かります。
こちらを読んでいなかったら、古典の授業も源氏物語も嫌いになっていたかもしれません。
細かい所は原文や現代語訳の書籍が出ていますのでそちらを読んだ方が良いと思います。
入門書としては意外と細かく、又長いので敷居が高いでしょうか。
もう少しざっくり書かれた書籍もありますので、ざっと知りたいだけならその様な書籍を探された方が良いと思います。
こちらも含め漫画は電子書籍に向かないのでしょうか。
文字が滲んだ感じになってしまい、ルビが読めない箇所がありますが、持ち運びに便利という点で満足はしています。
そんな時にこちらの作品に出会いました。
文字数が多く、漫画としては読むのに時間がかかりますが、最後までの流れや、イメージを掴むのにとても役に立ちました。
人物が多いので人物相関図が描いてあるのも助かります。
こちらを読んでいなかったら、古典の授業も源氏物語も嫌いになっていたかもしれません。
細かい所は原文や現代語訳の書籍が出ていますのでそちらを読んだ方が良いと思います。
入門書としては意外と細かく、又長いので敷居が高いでしょうか。
もう少しざっくり書かれた書籍もありますので、ざっと知りたいだけならその様な書籍を探された方が良いと思います。
こちらも含め漫画は電子書籍に向かないのでしょうか。
文字が滲んだ感じになってしまい、ルビが読めない箇所がありますが、持ち運びに便利という点で満足はしています。
2017年7月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色々な『源氏物語』を読み漁り、こちらにもとうとう手を出してしまいました(笑)
初めて読みましたが、とても面白くて購入してから毎日読み返すほどです!(マジ)
いまの様に視覚的資料が少ない(ほぼない)時代に描かれたそうなので、並々ならないご苦労があったんだろうなぁ、と頭の下がる思いです
各登場人物の心理描写が随処にあることで、原作よりも登場人物に深みが増しています
ストーリーのアレンジもありますが、『源氏物語』の取っ掛かりには最良の作品だと思います
初めて読みましたが、とても面白くて購入してから毎日読み返すほどです!(マジ)
いまの様に視覚的資料が少ない(ほぼない)時代に描かれたそうなので、並々ならないご苦労があったんだろうなぁ、と頭の下がる思いです
各登場人物の心理描写が随処にあることで、原作よりも登場人物に深みが増しています
ストーリーのアレンジもありますが、『源氏物語』の取っ掛かりには最良の作品だと思います
ベスト50レビュアー
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源氏物語が漫画で気軽に学べます。
読んでいると自然に人物相関図が頭に入ってくるし、単純に読み物として面白い。
自分たちが源氏物語を勉強していた頃には全く興味を持たなかったけれど、その頃に知っていれば源氏物語への興味度は格段に変わっていたと思う。
読んでいると自然に人物相関図が頭に入ってくるし、単純に読み物として面白い。
自分たちが源氏物語を勉強していた頃には全く興味を持たなかったけれど、その頃に知っていれば源氏物語への興味度は格段に変わっていたと思う。
2015年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
地位と名誉、そしてお金。 全てを手に入れたと言えるような、お金を気にすることがない源氏の自由な恋愛、そして女性の尊重。
最後、このような男尊思考は源氏達の時代が最後と思えるような雰囲気で。
源氏が原作より真面目に書かれているようですが、壮大なスケールのハーレム作品でした。
歳をとっても、偶に読み返す漫画になるでしょう。
源氏の幼少から死まで、あっという間に時が流れ、読み終えた時はぼーっとしてしまいました。
第二部も、一部に準じた書き方でそのまま読むことができ (初夜を奪ってしまえば俺のもの!の連続が寂しかったが)
最後の、幸せの先には悟りありには同調してしまいました。
最後、このような男尊思考は源氏達の時代が最後と思えるような雰囲気で。
源氏が原作より真面目に書かれているようですが、壮大なスケールのハーレム作品でした。
歳をとっても、偶に読み返す漫画になるでしょう。
源氏の幼少から死まで、あっという間に時が流れ、読み終えた時はぼーっとしてしまいました。
第二部も、一部に準じた書き方でそのまま読むことができ (初夜を奪ってしまえば俺のもの!の連続が寂しかったが)
最後の、幸せの先には悟りありには同調してしまいました。
VINEメンバー
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源氏物語を読む前にこちらを読んでしまいました。
あれだけ複雑な人物相関図なのに、漫画だとよく読めるんですね。
源氏のうわつきっぷりは1巻から半端がなくてきもちよいほどですが(苦笑)
やはり魅力的な人物として描かれています。
日本史、古典どちらもダメな私でも十分楽しめます。
本をおくスペースがないのでKindleで購入しましたが、
装填が美しいので余裕がある方は本そのものを購入してもよいのではと思います。
あれだけ複雑な人物相関図なのに、漫画だとよく読めるんですね。
源氏のうわつきっぷりは1巻から半端がなくてきもちよいほどですが(苦笑)
やはり魅力的な人物として描かれています。
日本史、古典どちらもダメな私でも十分楽しめます。
本をおくスペースがないのでKindleで購入しましたが、
装填が美しいので余裕がある方は本そのものを購入してもよいのではと思います。
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