著者は、1978年生まれ、慶応のSFCを卒業し、企業に数年勤めたあと、実家の養豚業を次ぐ為に湘南に帰り、「みやじ豚」としてブランド化に成功、さらに、NPO法人「農家のこせがれネットワーク」を立ち上げ、消費者を巻き込んだ、6K(きつい、汚い、かっこ悪い、くさい、稼げない、結婚できない)でない、3K(カッコ良くて、感動があって、稼げる)農業の実現に向けて、全国を講演会で回る。
本はその活動の経緯と起業したい同世代の若者へのメッセージ。1時間で読める。若い、情熱あふれるプレゼンを聴かせてもらっているような本。
希少価値のある良質なものを作り、ブランドを立ち上げ 、作物単価を上げ、ネットを使った販路の拡大と契約販売で確実にムダを出さないといった容易に創造できる提案だけか?とおもったら、その範囲に収まらずコミュニティー作りによって、次世代の農業に本気で変革をもたらそうと仲間とネットワークを全国に展開する過程がおもしろい。
例えば商売の仕方として提言されているのは、「規模はいらない、理想は家族経営」「値段はスーパーの2倍、安売りはしない」「人脈を広げるより種を蒔け」「宣伝には一円もかけない」「湘南の地域資源を活かす」「お客さんは友だちです」「理想と現実のバランスをとる」「等身大を貫く」といったメッセージが続く。
ナナハチ世代(1978年以降生まれ)は「社会問題を解決する為に起業する」と熱く語る。金でも地位でもないもっと大切なものの為に生きようとする、シラケていない日本の若者。マブしいな〜。
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