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浮雲 (岩波文庫) 文庫 – 2004/10/15

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商品の説明

内容紹介

二葉亭四迷による作品。 --このテキストは、オンデマンド (ペーパーバック)版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

真面目で優秀だが内気な文三と、教育ある美しいお勢は周囲も認める仲。しかし文三の免職によって事態は急変、お勢の心も世知に長けた昇へと傾いてゆく。明治文明社会に生きる人々の心理と生態を言文一致体によって細緻に描写し、近代文学に計りしれない影響を与えた二葉亭四迷(1864‐1909)の記念碑的作品。

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登録情報

  • 文庫: 354ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2004/10/15)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4003100719
  • ISBN-13: 978-4003100714
  • 発売日: 2004/10/15
  • 商品パッケージの寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0 21件のカスタマーレビュー
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

形式: 文庫
 初めての言文一致態で書かれた小説。当時は『当世書生気質』、『滝口入道』など擬古文調の文章で小説を書くのが当たり前だったため、この本は革新的であり、現在でも文学的にも歴史的にも大変価値のあるものであると思う。ただ、言文一致と言っても現代の小説並みではなく、落語っぽくおもしろおかしく節を付けて茶化しているような所があり、擬古文よりはましだが、やはり若干読みにくい。
 貧乏ではあるが頭の切れる書生、内海文三を通して当時の風俗を描写した作品。居候をしている娘のお伊勢に惚れてあくせくしたり、免職を食らって職を探して奔走したりと出来事の正確な描写が例の節を付けた文章と相まって芝居かなんぞの様に展開していくのはなかなか面白い。一昔前の言い回しが多く注釈が非常に多いのが気になるが、それ以外は別に古文の教養がなくても何の支障もなく読みこなせる。読みにくいとはいえ節のついた言い回しも慣れれば非常に面白く感じられてくる。細かな感情描写もなかなかのもので、これもいいと思った。
 ただ、どうも後の方になってくると、事態の深刻さと文章の軽い調子に少し齟齬が出てきてだんだん興が冷めてくる。一応お伊勢に対する恋愛がベースになっているものの、二葉亭本人の唱えた正確な描写に拘りすぎている感があり、読んでいると面白いかというとちょっと微妙だった。途中で著者が投げ出してしまっている(つまり未完)でも
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形式: 文庫
文学史的な意味を度外視すれば主人公・文三の内面描写が
面白いテキストで、まるでラノベの妄想全開のヘタレ主人公の
ようです。
二葉亭四迷はロシア文学の勉強した秀才で、「小説総論」などで
述べられている彼の文学感は、坪内逍遥の「小説神髄」よりも
もう一歩、リアリズム主義に踏み込んでいて後の独歩など自然
主義を先取りしている。本書も舞台や小道具、登場人物の道徳観
などの古さは別にして、主人公の内面や事態模写の筆致は、今読
んでもさほど古さを感じない。
主人公文三もそうなのですが、何よりお勢の母親や本田昇のキャラ
造形が光っている。まるでラブコメですよね。
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形式: 文庫 Amazonで購入
まず、二葉 亭四迷ではなく、二葉亭 四迷です。私はずっと勘違いしておりました。

ストーリーは、維新後まもなくの明治初期。公務員(その制度も右往左往している時分ですが)の主人公が、居候先である叔母・従妹の家で繰り出すホームドラマです。物語の主軸は、おふざけテキトーな同僚、封建的な価値観から抜け出られない無学な叔母、そして西洋かぶれかつ何事にもなびきやすい従妹、それに恋する気弱な主人公といったところ。

こうして眺めると、『吾輩は猫である』と似ているようですが、夏目漱石が世の中全体の浮き足立ちを嘲笑的に描いているのに対し、本作品は、作者がドストエフスキーに影響を受けたということもあり、個人個人に焦点を当てて、それらの人情の中に「真理」を見出すというアプローチ。まさに小説神髄を具現化したものと言えましょう。

一方で、本作品は「口語文学」の先駆けだ、などと言われて久しいですが、文学的知識に乏しい私が一読したところでは、江戸っ子の粋を感じられる落語のような流れる文体となっています。いわゆる「現代語」ではなく、下町の情緒あふれる「江戸ことば」を写し取ったものです。そして何より「へぇ」と思ったのが、解説にあった、「当時は尾崎紅葉のように文語体が流暢に表せなかった二葉亭が、仕様がなく口語で書いた」という解釈であり、そうでもあるのかと感心しました。
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形式: 文庫
この作品が好きになれるかどうかは主人公の性格に共感できるか否か、暗い内容の割にはやたら軽くて明るい落語調に馴染めるかどうか、の二点に尽きると思う。主人公、文三は、叔父の縁故で上京し、彼の家族と共に生活をするようになる。そしてその下宿先に住む従妹のお伊勢に恋をするのだが、己の内気さや、愚かなまでに正直にこだわる性格が禍となって、会社はクビになり、好きな女には振り回され、暴言を吐かれた挙句、自分が忌み嫌っている男に彼女の心を奪われてしまう。この作品を一言で説明するなら、いつの時代にもよくいるさえない男の苦労話である。僕がこの作品において印象に残っている箇所は、作品の終わりに主人公が周囲の環境の変化とお伊勢の性格について冷静に独白する場面だ。彼の失職以来、彼にすっかり幻滅し、一刻も早く家から出てもらいたがっている叔母、そして彼につれなくするお伊勢がいるにもかかわらず、しぶとく家に残り続ける彼は、その理由を「人情」の一言に帰せしめている。それはどういうことかというと、彼に言わせると、彼が失職する以前は、春の日向のように幸せがあふれていたこの家の様子が、失職以来、彼の出現や叔母の損得ずくな振るまいによってこの家の様子がぎすぎすした汚らわしいものになってしまった、しかし、自分自身の性格すら把握できていない若い彼女までもこんな汚らわしい環境に染まらせるわけにはいかない、俺には彼女を救う義務がある...続きを読む ›
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