戦争に関する本など、何冊か読んでいますが、藤原ていさんの著書は初めてでした。
満州から朝鮮半島を通っての引き揚げ。その「通って」が、色んな本で凄絶なのは読んでいましたが、個人的に引き揚げ者本人の文章や言葉になると、更に詳しく解り、生々しい現実が伝わってきます。戦争に関する本の中でも、印象が強かった様に思います。特に心打たれたのは……
「氷を割る音」子供のおむつを洗うのに、鶴はしで氷を砕いて一晩かけて溶かし「水」を作る苦労。や、
「物乞いと同じもの」「三百円儲けた話」などの、平和な今では考えられない様な、やっぱり命がかかると(しかも自分だけでなく、三人の幼い子供の命も)見た目やプライド、人の目や奇麗事、本当にそのどれ一つとっても生きていく術としては邪魔になる。特に「奇麗事」や「良い人」では居られない。それを読者は責める事はできないだろうと感じました。人間も命ある生き物なんだ!と言う事が、改めて解った気がします。とてつもなく過酷な毎日なのですから。。。引き揚げ者の苦労と聞くと、敗戦による朝鮮人や満州人からの逆転した立場の仕打ちや、ソ連軍までの参戦での仕打ち。そして捕虜などを連想しますが、勿論それもありながら、道中ではやっぱり日本人同士の争いなども多々あり、騙す・盗む・争う人々……誰もかれもが命からがらなので、何も起こらない方が不思議なくらいの過酷な道のりだと、それまた改めて知らされました。
そんな中でも、国や人種に関係なく心ある人達も存在するのが救いでした。
「白い十字架」の医師や「ふるえる手と唇」の朝鮮の人。「ゲンナージの黒手袋」の様に日本人と打ち解けたソ連兵。国や人種は違っても、戦争と言う壮絶な現状の後でも、きっかけがあれば打ち解けられると言うのもまた現実に存在します。
「かっぱおやじ」は今の私達から見ると、最低な人間性だ!と確かに思いましたが、しかしそのかっぱおやじもまた命をかけた一人で、結果的に自分の団を守り抜いた事実。ていさんも最後には悔しいながらも「かっぱおやじの統括力だろう」とある意味認めた所など、本当に戦争と言うものは、人間を自分の命を守る「生き物」にしてしまうもの・事なのだと思い知らされました。
しかし藤原ていさんの精神力には、頭が下がります。幼子を三人も守り抜いた強さに、自分ならできるだろうか!?……と思います。
この著書を世に送り出してくれた事、戦後70年以上も経った今、戦争を知らない世代の私も、こんな平和な毎日でも、色んな事に悩んだりへこんだり、愚痴ばかり言う時もありますし、そんな自分に「些細な事など気にせず、強く生きろ」と言ってもらっている気がしました。そして人の目ばかり気にしたり「良い人」になるばかりを気にしちゃいられない!など、色んな事を教えられた感じです。
次はまた「旅路」も読もうと思っています。
【引き揚げ途中に無念にも亡くなった多くの方が、今も朝鮮の冷たい地の下に沢山眠っている……そこがまたやりきれません…。今の時代なら、当たり前に自分の家のお墓などに眠るのに、他国の地の下に眠って、長い年月が経っている…】。ご冥福をお祈り致します。
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流れる星は生きている (中公文庫) 文庫 – 2002/7/25
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昭和二十年八月九日、ソ連参戦の夜、満州新京の観象台官舎——。夫と引き裂かれた妻と愛児三人の、言語に絶する脱出行がここから始まった。敗戦下の悲運に耐えて生き抜いた一人の女性の、苦難と愛情の厳粛な記録。戦後空前の大ベストセラーとなり、夫・新田次郎氏に作家として立つことを決心させた、壮絶なノンフィクション。
- 本の長さ332ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2002/7/25
- ISBN-104122040639
- ISBN-13978-4122040632
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商品の説明
出版社からのコメント
新田次郎氏の妻にして、藤原正彦氏の母である
著者の記した満州からの壮絶な脱出記。
「私の原点はここにある 私の書けない原点である」(藤原正彦氏)
著者の記した満州からの壮絶な脱出記。
「私の原点はここにある 私の書けない原点である」(藤原正彦氏)
内容(「BOOK」データベースより)
昭和二十年八月九日、ソ連参戦の夜、満州新京の観象台官舎―。夫と引き裂かれた妻と愛児三人の、言語に絶する脱出行がここから始まった。敗戦下の悲運に耐えて生き抜いた一人の女性の、苦難と愛情の厳粛な記録。
著者について
一九一八年、長野県生まれ。県立諏訪高女卒業。一九三九年、のちに作家となる故・新田次郎氏と結婚。四三年に新京(現在の長春)の観象台に赴任する夫とともに満州に渡る。敗戦後の四五年、新京から愛児を連れた決死の引き揚げを敢行、辛うじて帰国に成功する。ほかに、『旅路』などの著書がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
藤原/てい
1918年、長野県生まれ。県立諏訪高女卒業。1939年、のちに作家となる故・新田次郎氏と結婚。43年に新京(現在の長春)の観象台に赴任する夫とともに満州に渡る。敗戦後の45年、新京から愛児を連れた決死の引き揚げを敢行、辛うじて帰国に成功する。その体験を記した『流れる星は生きている』は、敗戦下の苦難の脱出行を活写したすぐれた記録として、戦後空前の大ベストセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1918年、長野県生まれ。県立諏訪高女卒業。1939年、のちに作家となる故・新田次郎氏と結婚。43年に新京(現在の長春)の観象台に赴任する夫とともに満州に渡る。敗戦後の45年、新京から愛児を連れた決死の引き揚げを敢行、辛うじて帰国に成功する。その体験を記した『流れる星は生きている』は、敗戦下の苦難の脱出行を活写したすぐれた記録として、戦後空前の大ベストセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社; 改版 (2002/7/25)
- 発売日 : 2002/7/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 332ページ
- ISBN-10 : 4122040639
- ISBN-13 : 978-4122040632
- Amazon 売れ筋ランキング: - 9,784位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 1位中公文庫BIBLIO
- - 438位評論・文学研究 (本)
- - 1,168位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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2017年6月12日に日本でレビュー済み
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45人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年6月30日に日本でレビュー済み
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まずこれはプロの物書きが書いた作品ではなく、戦争に巻き込まれた主婦が自分の子供達のため体験的手記として残したものである点を抑えてほしいです。
文章に難癖つけてる読者はこの点を誤解してるのかな。
確かに読みづらく、子供を守るためとは言え近視眼的で利己的な考え、感情表現も多く、読んでて面白くはない。
では、なんで敢えてこれを読むのか?
祖父母など身近に同じ境遇の人がいれば、過去にどんな苦労をしてきたのか知りたいと思うかも知れない。
戦争がどのような悲劇を生むのか知りたいと思う人もいるだろう。
しかし、歴史を学ぶため読もうと思うのなら、お勧めはしません。
大岡昇平とかの戦場従軍記などであれば、相手国とどう闘ってどう破れたと後世の研究を交えて語れもしましょうが、ここで描かれてるのは植民地から命からがら逃げ帰った一般人の話です。
筆者の敵は外国の軍隊ではなく、ごく普通の身近な日本人同胞の裏切りや差別、飢え、病気だから。
歴史的価値が見いだせなかった読者は、是非、戦争に負けた国民がどんな目に遭うのかだけでも胸にとどめて欲しいと思います。
この作品はそれをリアルに教えてくれるはずです。
時代が変わっても極限の人間の本質は変わりません。
文章に難癖つけてる読者はこの点を誤解してるのかな。
確かに読みづらく、子供を守るためとは言え近視眼的で利己的な考え、感情表現も多く、読んでて面白くはない。
では、なんで敢えてこれを読むのか?
祖父母など身近に同じ境遇の人がいれば、過去にどんな苦労をしてきたのか知りたいと思うかも知れない。
戦争がどのような悲劇を生むのか知りたいと思う人もいるだろう。
しかし、歴史を学ぶため読もうと思うのなら、お勧めはしません。
大岡昇平とかの戦場従軍記などであれば、相手国とどう闘ってどう破れたと後世の研究を交えて語れもしましょうが、ここで描かれてるのは植民地から命からがら逃げ帰った一般人の話です。
筆者の敵は外国の軍隊ではなく、ごく普通の身近な日本人同胞の裏切りや差別、飢え、病気だから。
歴史的価値が見いだせなかった読者は、是非、戦争に負けた国民がどんな目に遭うのかだけでも胸にとどめて欲しいと思います。
この作品はそれをリアルに教えてくれるはずです。
時代が変わっても極限の人間の本質は変わりません。
2015年12月30日に日本でレビュー済み
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著者による満州からの引き上げ体験ということで、歴史的な視点で最初は読んでいた。女一人で乳飲み子を含む小さな子供3人を連れての避難であり、「壮絶」としか言いようがない。
なくなってはいけないと隠しておいたお金の場所を他の避難民は皆知っていたという驚愕の事実に背筋が寒くなったり、飢えのため乳の出の悪い著者に幼い長男が自分の食料を喜んで差し出すといった健気さに涙が出そうな場面もある。
その他の事実の詳細は著書を読んでもらいたいが、この著書の内容は一貫して著者の周囲半径30m位で起きた事件がつづられている。それだけにリアルであるが、ソ連軍兵士による避難民に対する虐殺・略奪行為や、日本人女性に対する強姦行為といった、満州からの引き上げならば周囲でなかったとは考えられない記述はない。
その点は不思議であったが、「あとがき」によれば、著者は引き上げ後に体調を損ない「死と隣り合わせ」のような日々があり、満州からの引き上げ体験は子供たちへの「遺書」(お前たちのお母さんは、そのような苦難の中を、歯をくいしばって生き抜いたのだということを教えてやりたかった)のつもりで祈るような気持ちで書かれたものだとわかり、合点がいった。
つまり、著書は一般的な戦争体験や事実を網羅的に把握するためのものではなく、母から子供たちへの「愛のメッセージ」だったのだ。
そして、この著書の感想を一言で言えば、「母は強し」である。
歴史を知るためというよりは(歴史的には、ソ連軍兵士の悪逆非道な行為についての記述は必須である)、道徳や情操教育の教材に使ってもらいたいような内容(親の乳幼児虐待のような痛ましい事件がなくなることを願う)だが、いずれにしろ多くの人に読んでもらいたい作品である。
なくなってはいけないと隠しておいたお金の場所を他の避難民は皆知っていたという驚愕の事実に背筋が寒くなったり、飢えのため乳の出の悪い著者に幼い長男が自分の食料を喜んで差し出すといった健気さに涙が出そうな場面もある。
その他の事実の詳細は著書を読んでもらいたいが、この著書の内容は一貫して著者の周囲半径30m位で起きた事件がつづられている。それだけにリアルであるが、ソ連軍兵士による避難民に対する虐殺・略奪行為や、日本人女性に対する強姦行為といった、満州からの引き上げならば周囲でなかったとは考えられない記述はない。
その点は不思議であったが、「あとがき」によれば、著者は引き上げ後に体調を損ない「死と隣り合わせ」のような日々があり、満州からの引き上げ体験は子供たちへの「遺書」(お前たちのお母さんは、そのような苦難の中を、歯をくいしばって生き抜いたのだということを教えてやりたかった)のつもりで祈るような気持ちで書かれたものだとわかり、合点がいった。
つまり、著書は一般的な戦争体験や事実を網羅的に把握するためのものではなく、母から子供たちへの「愛のメッセージ」だったのだ。
そして、この著書の感想を一言で言えば、「母は強し」である。
歴史を知るためというよりは(歴史的には、ソ連軍兵士の悪逆非道な行為についての記述は必須である)、道徳や情操教育の教材に使ってもらいたいような内容(親の乳幼児虐待のような痛ましい事件がなくなることを願う)だが、いずれにしろ多くの人に読んでもらいたい作品である。
2019年3月23日に日本でレビュー済み
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これは壮絶というか、執着?いや、なんとしてでも子供を生かすんだという怨念とも言える執念を持った1人の母親の物語です。読んでいて涙が出たし、我々はなんと幸せな時代に生まれたんだろう、と普段何不自由なく惰性で生きてしまっている情けなさと、申し訳無ささで、自然と頭が下がってしまいました。
歴史的に敗戦したことは学んだけど、当時日本の外にいた人たちが、どういう風に引き揚げて来たのか?なんてことはあまり考えたことがなかったと思います。
今の日本の平和はこういった人達の貢献に基づいていることを決して忘れてはいけない気がします。
新田次郎氏の奥さまだったことも今回初めて知り、それにもびっくりしました・・・。
終戦記念日になると
「え?日本ってアメリカと戦争したの?ゲーム?映画の話?」
なんて言う世代もいる時代になりました。
今後世界、いや日本はどういう方向に向かうんでしょうね・・・。
歴史的に敗戦したことは学んだけど、当時日本の外にいた人たちが、どういう風に引き揚げて来たのか?なんてことはあまり考えたことがなかったと思います。
今の日本の平和はこういった人達の貢献に基づいていることを決して忘れてはいけない気がします。
新田次郎氏の奥さまだったことも今回初めて知り、それにもびっくりしました・・・。
終戦記念日になると
「え?日本ってアメリカと戦争したの?ゲーム?映画の話?」
なんて言う世代もいる時代になりました。
今後世界、いや日本はどういう方向に向かうんでしょうね・・・。
2021年10月13日に日本でレビュー済み
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旧満州からの引き揚げ者です。引き揚げ者なら一度は読むべきとのアドバイスで遅まきながら購入。我が家も今は亡き母が三人の子供を連れて帰国できたので他人事でなく、その苦労に涙が出てきました。ほかの事例を調べてみると楽して引き揚げてきた家族も沢山いたことを知り、その差には大変驚いた。はるか昔のことながら改めて自分の存在を認識しました。子を思う母親の心境をこれほど語り尽くした書物はありません。ベストセラーだったという理由がよくわかります。
ベスト1000レビュアー
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小説というより特異な境遇に直面して必死に生き抜いた一女性の体験談です。
私は戦後生まれですが読んでいて涙が止まらなかった。なんで今までこの本を
読まなかったのかなと思います。満州からの引揚者は多数おられただろうし、
途中で亡くなられた方も相当おられたと思う。皆一人一人が生き延びることに
必死で、エゴをむき出しにせざるを得ない場面もいっぱいあったでしょう。
平和に生きる私共には、そういう行動を批判することはできないと感じました。
私は戦後生まれですが読んでいて涙が止まらなかった。なんで今までこの本を
読まなかったのかなと思います。満州からの引揚者は多数おられただろうし、
途中で亡くなられた方も相当おられたと思う。皆一人一人が生き延びることに
必死で、エゴをむき出しにせざるを得ない場面もいっぱいあったでしょう。
平和に生きる私共には、そういう行動を批判することはできないと感じました。
2019年6月6日に日本でレビュー済み
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作家新田次郎の夫、数学者藤原正彦の母である方の著書になります。
極限状態での人の色々な面を描いています。今と違い生きるだけで精一杯の時代に、それでも強くあり続ける姿勢に感銘を受けると共に何が正義なのかを考えされされます。今ではそれは間違っている、非常識だと言えても自分がその状態になった時、何が正しいのか判断出来るのか、難しい問題だと思います。
また親がその苦労を子供に伝える事などせずに、ただ子供の為に生きる姿勢が、今子供/親双方からの見返りを求める事が多い時代に胸に染みます。
極限状態での人の色々な面を描いています。今と違い生きるだけで精一杯の時代に、それでも強くあり続ける姿勢に感銘を受けると共に何が正義なのかを考えされされます。今ではそれは間違っている、非常識だと言えても自分がその状態になった時、何が正しいのか判断出来るのか、難しい問題だと思います。
また親がその苦労を子供に伝える事などせずに、ただ子供の為に生きる姿勢が、今子供/親双方からの見返りを求める事が多い時代に胸に染みます。
2016年5月7日に日本でレビュー済み
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私の亡くなった祖母が藤原さんと同じように北朝鮮からの引揚者でした。
引き揚げてくる途中、赤ちゃんだった私の叔母を亡くす(背中におぶっていて気づいたら亡くなっていたそうです)など、藤原さんと同じくらい言葉では言い尽くせない思いをしたようです。
そんな祖母が孫の私にぜひ読んでほしいとすすめてくれた本です。
読み終わったあと、涙が止まりませんでした。
藤原さんと同じように祖母が命をかけて日本に帰って来てくれたおかげで、私がいるんだということを実感しました。
このような人々のおかげで、私たちが生きていて、今の日本があるのだと思います。
引揚者のことはあまり知られていないように思うので、多くの人に読んでほしい本です。
引き揚げてくる途中、赤ちゃんだった私の叔母を亡くす(背中におぶっていて気づいたら亡くなっていたそうです)など、藤原さんと同じくらい言葉では言い尽くせない思いをしたようです。
そんな祖母が孫の私にぜひ読んでほしいとすすめてくれた本です。
読み終わったあと、涙が止まりませんでした。
藤原さんと同じように祖母が命をかけて日本に帰って来てくれたおかげで、私がいるんだということを実感しました。
このような人々のおかげで、私たちが生きていて、今の日本があるのだと思います。
引揚者のことはあまり知られていないように思うので、多くの人に読んでほしい本です。