作者がこの本を書くに至った経緯を語った記事を読んで、興味が湧いたので買ってみた。
「現役KADOKAWAグループ会社の社員でありながら、KADOKAWAから出版を断られた」ほどの爆弾な内容らしいと知り、興味津々で手に取ったのだった。
読んでみると・・・・・・予想をはるかに上回る面白さだった! たしかに、「これ、どこまで実話なんだろう?」とドキドキするエピソードが、随所にちりばめられている。
でも、これは決して露悪な暴露本などではなかった!!
エンタメ小説として、とても面白かった!!
リズミカルで軽妙な文体は、さすがバラエティーのヒットメーカーだけのことはある。ことばが気持ちいい。
第一章の危険な海外ロケのお話は、「世界まる見え!テレビ特捜部」のロケの実話なのかな? そうだとしたら、海外ロケってハンパない! でも、そのスリル感にドキドキが止まらなくてハマってしまった!
中盤あたりは社内の人間関係、権力争い。まるで、テレビ版の半沢直樹。トップが代わるだけで、あんなに大きなテレビ局でもこんなことが起こるんだ?? うわぁー。組織論として読んでも示唆深い。
そしてラストは、近未来のメディア論が対話によって語られていて、目からうろこだった。
田舎に住んでる私としては、テレビの中なんて縁遠い世界だけど、ああ、テレビ局の中で働いている人も、ふつうのサラリーマンと同じ悩みをもってて、私たちと同じように苦しみもがきながらお仕事してるんだなって、素直に共感できたお話だった。
ネット記事につられて買ってしまったのだけれど、買って良かった。
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