米軍統治下の沖縄の民衆運動のリーダーだった著者が「私の故郷である若い人たちをふくめて、日本の若い人たちみんなに、これだけはぜひ語り伝えておきたいと考えている沖縄の歴史(p.iii)」。1973年、沖縄の本土復帰の翌年に児童書として刊行された書が46年ぶりに再刊された。
児童書ゆえ文体は平易だが内容は濃い。巻頭に満州事変から敗戦までを描く「けわしい戦争の雲ゆき」「沖縄戦の悲劇」を置き、そこから「古代の沖縄と琉球国の成立」「江戸時代の琉球」「明治時代の琉球」「大正・昭和前期の沖縄」と歴史を振り返り、最後に「アメリカ軍政下の沖縄」を叙述する。
「沖縄は、日本『国内』にくみこまれた一つの県でありながら、その実質は植民地であった(p.175)」とあるように、本書に一貫しているのは、沖縄はずっと日本の植民地であったというスタンスであろう。とは言え著者は、「沖縄対本土」という図式にすべてを収めるのではなく、沖縄内部の対立や沖縄の人びとの弱点も鋭く指摘する。
「沖縄を見る目は、日本を見る目をするどくする」「沖縄の歴史を知ることは……日本の真実の姿に照明をあて、日本の前途を考えるためにも必要なことです(p.iii)」というのは至言だと思う。
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沖縄の歩み (岩波現代文庫) 文庫 – 2019/6/15
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米軍占領下の沖縄で、圧政への抵抗運動に理論・実践の両面で献身した著者が、沖縄の日本復帰直後の時期に、若い世代に向けて「これだけは語り伝えておきたい」とやさしく説き明かした、鮮烈な沖縄通史。「島ぐるみ闘争」の歴史の探究が進む中で再び注目の集まる幻の名著。(解説=新川明・鹿野政直)
- 本の長さ357ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2019/6/15
- ISBN-104006033133
- ISBN-13978-4006033132
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
米軍占領下の沖縄で、圧政への抵抗運動に理論・実践の両面で献身した著者が、沖縄の日本復帰直後の時期に、若い世代に向けて「これだけは語り伝えておきたい」とやさしく説き明かした、鮮烈な沖縄通史。「島ぐるみ闘争」の歴史の探究が進む中で再び注目の集まる幻の名著。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
国場/幸太郎
1927‐2008年。那覇市生まれ。1953年、東京大学経済学部を卒業し、米軍統治下の沖縄に帰郷。沖縄人民党に入党し瀬長亀次郎書記長を支えるとともに、地下組織の日本共産党沖縄県委員会書記もつとめ、米軍の武力土地接収に対する農民の抵抗運動(「島ぐるみの土地闘争」)を支援した。後に人民党内の路線対立により沖縄を去り東京に移住、現代沖縄研究に取り組む。1964年より宮崎県で高校・高専の教員をつとめた
新川/明
1931年沖縄生まれ。詩人、ジャーナリスト。沖縄タイムス社編集局長・社長・会長を歴任
鹿野/政直
1931年大阪府生まれ。日本近現代史、思想史。早稲田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1927‐2008年。那覇市生まれ。1953年、東京大学経済学部を卒業し、米軍統治下の沖縄に帰郷。沖縄人民党に入党し瀬長亀次郎書記長を支えるとともに、地下組織の日本共産党沖縄県委員会書記もつとめ、米軍の武力土地接収に対する農民の抵抗運動(「島ぐるみの土地闘争」)を支援した。後に人民党内の路線対立により沖縄を去り東京に移住、現代沖縄研究に取り組む。1964年より宮崎県で高校・高専の教員をつとめた
新川/明
1931年沖縄生まれ。詩人、ジャーナリスト。沖縄タイムス社編集局長・社長・会長を歴任
鹿野/政直
1931年大阪府生まれ。日本近現代史、思想史。早稲田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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2019年7月13日に日本でレビュー済み
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那覇市開南から坂を下ったところにあった、みつや書店で購入して読んだのが、1973年。あれから何回か読んだ。いつかは再発刊されることを願っていた。今回購入し、隅から隅まで読んでみた。国場幸太郎さんが、「まえがき」に「これだけはぜひ語り伝えておきたい」と、記されたこと。改めて考えてさせられる。
「沖縄住民がきびしいアメリカの軍事占領支配に屈せず、自分たち自身の力を頼りにした抵抗運動の積み重ねによって、住民の民主的権利と自由を拡大、、、」の歩み。自己決定していく今の沖縄に引き継がれていることを、この本から検証できるように思う。
関係者の方々の再発刊へのご尽力に感謝です。これを機会に、さらに多くの人々に、読まれて欲しいと願います。
「沖縄住民がきびしいアメリカの軍事占領支配に屈せず、自分たち自身の力を頼りにした抵抗運動の積み重ねによって、住民の民主的権利と自由を拡大、、、」の歩み。自己決定していく今の沖縄に引き継がれていることを、この本から検証できるように思う。
関係者の方々の再発刊へのご尽力に感謝です。これを機会に、さらに多くの人々に、読まれて欲しいと願います。
2019年7月3日に日本でレビュー済み
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沖縄戦の悲劇を冒頭に据えて、古代、江戸時代、明治時代、大正・昭和前期の沖縄を説いたのちに、アメリカ軍政の沖縄を全体の3ぶんの1の紙面となっており、章立てと力点の置き方が秀逸である。わかりやすい文体でもあり大人には旧著の絵は不要であろうと思う。
2019年6月27日に日本でレビュー済み
本書は以前、新少年少女教養文庫 牧書店(1973年刊)として出版されていました。
その後、アリス館牧新社(1975年刊)からも改定出版されています。
著者である国場幸太郎氏は本書を小中学生向けに著したようで、沖縄の歴史が平易に書かれています。
長く絶版でしたが、岩波現代文庫から再発されました。
階級闘争史観に基づく記述は今では古めかしいもの感じるかもしれません。
それを差し引いても基本文献として読む価値は今も高いと思えます。
文庫版は昨日購入したばかりで、数ページとても懐かしく読んだところです。
残念なのは、以前あった飛鳥童さんの挿絵がすべて削除されていることです。
挿絵に不向きな文庫版ですが、残しておいたほうがよかったと思います。
少し古めかしい−0,5
挿絵の削除−0,5
併せて☆減 です。
その後、アリス館牧新社(1975年刊)からも改定出版されています。
著者である国場幸太郎氏は本書を小中学生向けに著したようで、沖縄の歴史が平易に書かれています。
長く絶版でしたが、岩波現代文庫から再発されました。
階級闘争史観に基づく記述は今では古めかしいもの感じるかもしれません。
それを差し引いても基本文献として読む価値は今も高いと思えます。
文庫版は昨日購入したばかりで、数ページとても懐かしく読んだところです。
残念なのは、以前あった飛鳥童さんの挿絵がすべて削除されていることです。
挿絵に不向きな文庫版ですが、残しておいたほうがよかったと思います。
少し古めかしい−0,5
挿絵の削除−0,5
併せて☆減 です。






