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沈黙 (新潮文庫) 文庫 – 1981/10/19

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商品の説明

受賞歴

第2回(1966年) 谷崎潤一郎賞受賞

内容紹介

島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。

・2015年8月31日まで限定カバーでの出庫になります。
・ご注文時の在庫状況によって、表示と異なるカバーの商品が届くことがあります。予めご了承下さい。

商品の説明をすべて表示する

登録情報

  • 文庫: 312ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1981/10/19)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4101123152
  • ISBN-13: 978-4101123158
  • 発売日: 1981/10/19
  • 商品パッケージの寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5 254件のカスタマーレビュー
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

形式: 文庫
江戸時代のキリシタン弾圧さなか、日本に上陸したポルトガル司祭の波乱に満ちた人生。
読者によって読み方が異なる本、聖書など読み、キリスト教について多少知っている人には
読みやすい(聖書の言葉や登場人物が度々引用)。
まず、文章表現が繊細で生々しく、まるで映画を観ているかのように一気に読める。
隠れキリシタンである貧しい農民たちの汗や干した魚、藁の臭いまでもが漂ってきそうな
作品。頻出する拷問場面は筆者がまるでその場に立ち会ったかのような強烈な印象。
「信仰」を守り広めるためにポルトガル司祭は命がけで潜伏するが、「信仰」を守る
ために殉教する信徒の姿を見るうちに疑問が生まれる。
「このような酷い状況のなかで、神はなぜ、沈黙しているのか?」

やがて捕らえられた司祭は拷問を受ける農民たちの苦悶の声を聞く。
「司祭であるおまえが信仰を捨てれば、農民たちを助けてやる」と迫られる。
長年自分がキリストに捧げてきた全生涯(信仰)を否定し、ユダのように神を捨てるか、
それとも農民の命を救うか。
キリストの存在を心から信じ愛してきた司祭は、踏み絵を前に「一番つらい愛の行為」
をする。
「信仰」という表面上の名の下に、ひとの命を捨てるか、
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形式: 文庫
この本を読んだのは中学生のとき。正直、ひっかかりを感じてあまり好きになれず、生意気な中学生としては世評の高さを、世間一般の見識の低さくらいに見積っていい気になっていました。

ひっかかったのは何度も踏絵を踏んでしまう弱い信者について、主人公の司祭が「こんな時代でなければ陽気なクリスチャンとして楽しく生きられたのに」というような意味の述懐をする場面。いや、弱い人は時代が違ったって、同じように何かに躓いて結局一緒だろうに...と。

大人になって、つくづくそのときの自分の考えが思い上がりだったと感じます。
人間の強さ,弱さなんて、それを出すべき状況にならないと発揮されない。それもタイミングや、色々な条件によって、どちらの面が出るかなんて本当にわからない…
徐々にそう実感するようになり、さらに多様な事件を見聞するにつけ、ああ「沈黙」のロドリゴ司祭は正しかったんだ、状況に翻弄された中で最善であろうとした彼は宗教家としてはともかく、人としては実に誠実だったんだ、と、最近とみにこの作品が思い出されてなりません。再読したわけでないのに、頭に作品が残り、たびたび思い出し、自分の考えを拡げるきっかけとなる--これだけでも名作の証といえるのでしょう。

こんな風にこの作品の評価を自分の中で組み直していた折、スコセッシによる映画化の報が入りました。良いチャンスなので、当時の私のような生意気な中学生も含めて、多くの人に読んでほしいと思います。
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形式: 文庫
遠藤周作氏の本もエッセイも昔から好きでしたが、「沈黙」だけは読むのを避けていました。
拷問シーンが怖かったからです。
しかし、やはり、読むことにしました。

ロドリゴは棄教していません。むしろ、神を掴みました。フェレイラだって本当に棄教したかは本人にしか分かりません。

痛めつけられていうものを救うのは司祭らしい行為でした。
キリシタンとして彼もガルペも立派でした。

踏み絵をしたからこそ、棄教していないとも言えます。

モキチの殉教シーンは哀れでしたね。
「パライソの寺へ参ろうや…」歌声の悲しさで胸がいっぱいになりました。
なんと哀れな最期だったでしょうか、その辺りの文章はさすが、の一言です。

著者は以前、ご自分の事を「キチジローは私だ」とおっしゃっていたように思います。

キチジローを誰が責められるでしょう。信仰心はあれども、拷問を恐れ、踏み絵をし、家族を亡くし、帰る場所もなく、
そして、心の中では棄教しきれていない。
キチジローがなぜ踏み絵をしながらも、ロドリゴを売りながらも棄教しきれなかったか。

そこに信仰の意味を見ることも出来るような気もします。
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投稿者 nakama トップ500レビュアーVINE メンバー 投稿日 2017/2/25
形式: 文庫 Amazonで購入
 主人公は、ロドリゴという名のイエズス会士。彼は、棄教したと伝えられる恩師の消息を求めて、遙かポルトガルから危険を冒して、禁教下の日本に潜入する。そしてもうひとりの主人公は、キチジローと呼ばれる日本人。転び伴天連の素性を隠しながらロドリゴの潜入を手引きしたキチジローは、結局、弱さのゆえにロドリゴも隠れキリシタンたちも役人に売り渡してしまう。
 最初、気性も境遇も水と油のようだった二人だが、禁教下の過酷な日々の中で、いつしかコインの裏表のような関係になっていることが暗示される。彼らを括る共通項は「弱さ」であろう。
 自分を匿ってくれたキリシタンたちが、過酷な迫害の中で死んでいく姿を見たロドリゴの胸中に「神はなぜ沈黙を続けるのか」という問いが生じる。初めそれは「神は本当にいるのか」という問いと共にやってきた。しかし、最後に彼は、踏み絵のキリスト像の眼に「踏むが良い。お前たちに踏まれるために、私は存在しているのだ」という訴えを見る。それは確かに存在する神の、計り知れないほど深い愛と赦しの表れであった。
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