あの世を見る楽しみ、あの世を観光する不思議。
ともあれ、古今東西の「あの世」をすべて図解する水木しげるの恐るべき想像力に舌を巻く。
面白い本である。
「古代バビロニアでは死後『極楽』へ行くことのできるのは『神』だけであり、すべての人々はエレシュ・キ・ガルと呼ばれる地獄の領土へ行く。」といったエッセイも所々挟まれるが、300数十頁のほとんどが、イラストのみ。迫力に満ちたものだ(もちろん、ほのかなユーモアも)。
巻末には、中沢新一氏の短い解説。
いわく、彼岸・此岸がひとつながりのメビウス的世界観は、「国家」の誕生とともに、分断され、容易には近づけない「あの世」が発生した、というお話。
荒っぽい話なので、にわかには納得がゆかぬ。
ちくま文庫版では、この中沢氏の解説が無い代わりに、水木しげる氏による参考文献が多数列挙されており、それなりに便宜だった。ところが、なぜか消されてしまっている。
また、図版・文字ともに大きくなっているようだが、この講談社版では、若干イラストが薄くなった弱みがある。
ちくま文庫版に軍配は上がろう。
水木しげるのあの世の事典 (講談社プラスアルファ文庫) (日本語) 文庫 – 2002/11/1
水木 しげる
(著)
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本の長さ350ページ
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2002/11/1
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ISBN-104062566710
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ISBN-13978-4062566711
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
人が一度は向かう死後の世界―地獄極楽。昔から世界中の人々が想像したあの世の世界は、国や民族や宗教により千差万別だ、だけどなぜか皆似ている。妖怪そのものの世界的巨匠が、膨大な資料をもとに卓抜な着想と想像力で描いた、類希な世界あの世の物語。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
水木/しげる
1922年、鳥取県に生まれる。1957年、上京して貸本漫画家となる。1965年、「別冊少年マガジン」に掲載した『テレビくん』で講談社児童漫画賞を受賞。翌66年から「少年マガジン」に『墓場鬼太郎』を連載し、大ヒット。以降、劇画作家の第一人者として活躍を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1922年、鳥取県に生まれる。1957年、上京して貸本漫画家となる。1965年、「別冊少年マガジン」に掲載した『テレビくん』で講談社児童漫画賞を受賞。翌66年から「少年マガジン」に『墓場鬼太郎』を連載し、大ヒット。以降、劇画作家の第一人者として活躍を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2002/11/1)
- 発売日 : 2002/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 350ページ
- ISBN-10 : 4062566710
- ISBN-13 : 978-4062566711
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 968,532位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 634位民間信仰・俗信
- - 1,393位講談社+α文庫
- - 3,421位文化人類学一般関連書籍
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.6
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年11月15日に日本でレビュー済み
僕の一番尊敬する水木しげる先生の「妖怪事典」「続・妖怪事典」「世界妖怪事典」「続・世界妖怪事典」「中国妖怪事典」に続いて今回は「あの世の事典」です。
水木先生は戦争中、毎日死のことを考えていたそうです。
さて、内容は天国や地獄、煉極に就いて書かれていますが、中でも地獄は聞いた通り読んでいて恐くなりました。でも、実はこの本は僕達に色んなことに就いて教えてくれているような気がします。
現在僕達が住む世の中ではDV、虐待等が絶えていません。この本はある意味でそーいったことをしてはならない、と訴えているのかもしれません。
この本にはダンテの書いた『神曲』にも自殺する者は地獄へ行くと書いてありますが、僕はその理論が間違っているのでは、と思ったりします。
自殺するにはその人が何か辛いことから解放されたいがためにしてしまうので……。
けど、自分の罪を認めたくないがために自殺する人は地獄行きだと思います。
この本は今の若い人にも読んでもらいたいのですが、今の大人達にも読んでもらいたい一冊です。
いや〜、水木先生の本って奥が深いですね〜
この本を読んで益々、水木先生を尊敬してしまいました。評価は星もう完全に星五つ以上です!
水木先生、最高です。
水木先生は戦争中、毎日死のことを考えていたそうです。
さて、内容は天国や地獄、煉極に就いて書かれていますが、中でも地獄は聞いた通り読んでいて恐くなりました。でも、実はこの本は僕達に色んなことに就いて教えてくれているような気がします。
現在僕達が住む世の中ではDV、虐待等が絶えていません。この本はある意味でそーいったことをしてはならない、と訴えているのかもしれません。
この本にはダンテの書いた『神曲』にも自殺する者は地獄へ行くと書いてありますが、僕はその理論が間違っているのでは、と思ったりします。
自殺するにはその人が何か辛いことから解放されたいがためにしてしまうので……。
けど、自分の罪を認めたくないがために自殺する人は地獄行きだと思います。
この本は今の若い人にも読んでもらいたいのですが、今の大人達にも読んでもらいたい一冊です。
いや〜、水木先生の本って奥が深いですね〜
この本を読んで益々、水木先生を尊敬してしまいました。評価は星もう完全に星五つ以上です!
水木先生、最高です。