初めて読んだ時は頭の中がチンプンカンプンで、この話の内容を全く理解できませんでした。
他の方の感想や考察を拝読し、何度か読み重ねることで
「こういうことなんじゃないだろうか?」という推測が出来たので書こうと思います。
作者が漫画として表現したことを言葉にして説明するのは凄く野暮な気もしますが、
正直難解すぎて読解出来ていない方もいらっしゃると思いますので、そういう方の一助になればいいと思って記します。
「先輩は破滅願望や殺人衝動を持っておらず、主人公のタチバナ君との日々に美しさと幸せを感じている」
「タチバナ君は死に憧れを抱いている。
先輩に対してはバイト時代から、先輩が”死体”になったら自分の欲望を満足させてくれるだろうと思っている」
「タチバナ君は自分の誕生日に計画を実行、”先輩を殺すつもりはないが”、ゼリーに睡眠薬を混ぜて昏睡状態にし、
死体のようになった先輩に触れてみようと考える」
「ヒーターとガス給湯器の調子が悪く、室内に有毒なガス(一酸化炭素?)が充満する、
併用した風邪薬と睡眠薬が悪い相乗効果を及ぼし(?)、先輩は目覚めることなくそのままガス中毒で死亡」
「タチバナ君が帰宅。当初の計画通り倒れている先輩に触れるが、死亡していることに気付く」
「ヒーターを見て先輩の死因に気付き、タチバナ君は自殺することを決意」
(自分の二十歳の生誕を祝う人形ローソクを投げ捨てる)
「窓や玄関を開けず換気をしなかった為、タチバナ君もガス中毒で死亡」
…ということなんじゃないでしょうか。以下は根拠の箇条書きです。
・114P、風邪薬を飲む先輩の顔がコップ越しに上下に分裂している
・117P、先輩が倒れた後のコマ描写にはタチバナ君とは違う「キラキラ光る気持ちよさそうな」一コマがある
・121P、ゼリー越しに先輩の顔が2つに分裂して見えている
・123P、死んでいる先輩の顔がペットボトル越しに重複して見えている
・128P、「換気扇も給湯器も窓の立て付けも調子悪い、ガスヒーターはボロ…」という先輩のセリフ
・134P、タチバナ君の「大きな大きな幸運が急に落っこちてきて」というセリフ(→先輩を殺す気はなかった)
・141P、ガスヒーターを見るタチバナ君、その後のコマに薬とゼリーの空箱が描写されている(→死因が描写されている)
・143P、ケーキには顔が重複して見えるような特殊な描写がない(→タチバナ君の死因はケーキじゃない)
内容もとてもいいですね。
「こんな人が死んだら、自分の夢が叶うだろう」と思った人と付き合っていく内に
その人の光に当てられて自分の夢なんか叶わなくていい、ただこの人の為に生きたいと思うようになるが、
最終的には自分の夢が叶ってしまい、その夢が叶ってしまったことで生きる意味をなくして自殺してしまう。
胸がキュッと締められる思いです。
また、途中に挟んだ先輩の回想シーンも死と生の対比になっていて印象的ですし、
「人形ローソク」という小道具も素晴らしいですね、”命の火が燃え尽きる瞬間が一番美しく輝く”という比喩でしょう。
ミステリーをやりつつ、孤独な青年の内面を描きながら同時にヒマワリのように明るい少女との交流を描き、
悲哀に満ちた最後で物語を締める…素晴らしい作品だと思います。
ただ、一読しただけではホント分かりにくいかな。
何度も読むことでスルメのように味が出てくる作品でしょう。
今の時代こういう作風は流行らないんでしょうけど、個人的にはとても好きです。
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カスタマーレビュー
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2018年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
洗練されてきたように感じる
シンプルな構成と、リズム感と語彙に酔える
言葉はあんまり、意味がないものもあるのかもしれないけれど
マンガでありながら、想像力を刺激される
シンプルな構成と、リズム感と語彙に酔える
言葉はあんまり、意味がないものもあるのかもしれないけれど
マンガでありながら、想像力を刺激される
2015年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コントのような軽いものから恋人・友人同士のシュールレアリスティックな内面世界を描いたものまで、多種多様な作品集です。
特に後者の作風は前作の「空灰」より格段に磨きがかかっていて、作者の力の入れようが伺えます。
いつも通り作品の随所に奇怪なモチーフや言動が出てきてますが、登場人物の内面と自然に対応しているので奇を衒っているような印象を受けません。
人物造形が優れているからでしょうか、とにかくすごい才能だと思います。
1巻が空灰と比べてソフトな内容で物足りず、買おうかどうか迷っていましたが、買って正解でした。
特に後者の作風は前作の「空灰」より格段に磨きがかかっていて、作者の力の入れようが伺えます。
いつも通り作品の随所に奇怪なモチーフや言動が出てきてますが、登場人物の内面と自然に対応しているので奇を衒っているような印象を受けません。
人物造形が優れているからでしょうか、とにかくすごい才能だと思います。
1巻が空灰と比べてソフトな内容で物足りず、買おうかどうか迷っていましたが、買って正解でした。
2017年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
阿部共実先生は、一言で表すと「掴み所がない」作風の作家さんだと思う。
これより前に連載していた「空が灰色だから」は、後味の悪い作品として有名であるが、その実全てのストーリーがそうである訳ではなく、コミカルな話もほのぼのした話も描いてのけるある意味オールラウンダーな漫画家だと思うのだ。
絵柄は決して美麗という訳ではないが、デフォルメされたキャラデザインが非常に味がある。
この本を読んでまず、これまでより一層そのイラストが洗練されているように思えた。
始めの方に収録されているのは、所謂青春コメディ的な要素を孕んだ作品だ。
氏の作品は、タイトルだけではどんな作品であるか判断しかねるものが多いので、本を読む前に目次を見るのはあまり意味がないように思う。
「地雷か?!」と思って読んだらそうでもなかったり、思わぬところで被弾したりするから油断ができない。
この本で特筆したいのはやはり「8304」と「7759」である。
他の作品とは違い、数字だけであらわされたこの2つのタイトル。
その名だけでなく、内容も一線を画すものとなっている。
是非ともその目で中身を感じてもらいたいのでネタバレは避けるが、他の作品よりも一層文学的かつ哲学的に、丁寧に美しく描かれた名作であると断言したい。
甲乙つけ難いが、個人的な感想を述べるならば「7759」の方がより素晴らしく感じた。
大袈裟に言えば阿部共実が進化した姿を見せ付けられた気がした。
非常に残念なことにこの後のコミックスが出る予定は今のところ無いようなのだが、是非まだ単行本に収録されていない話も何らかの形で発売してほしいと思う。
これより前に連載していた「空が灰色だから」は、後味の悪い作品として有名であるが、その実全てのストーリーがそうである訳ではなく、コミカルな話もほのぼのした話も描いてのけるある意味オールラウンダーな漫画家だと思うのだ。
絵柄は決して美麗という訳ではないが、デフォルメされたキャラデザインが非常に味がある。
この本を読んでまず、これまでより一層そのイラストが洗練されているように思えた。
始めの方に収録されているのは、所謂青春コメディ的な要素を孕んだ作品だ。
氏の作品は、タイトルだけではどんな作品であるか判断しかねるものが多いので、本を読む前に目次を見るのはあまり意味がないように思う。
「地雷か?!」と思って読んだらそうでもなかったり、思わぬところで被弾したりするから油断ができない。
この本で特筆したいのはやはり「8304」と「7759」である。
他の作品とは違い、数字だけであらわされたこの2つのタイトル。
その名だけでなく、内容も一線を画すものとなっている。
是非ともその目で中身を感じてもらいたいのでネタバレは避けるが、他の作品よりも一層文学的かつ哲学的に、丁寧に美しく描かれた名作であると断言したい。
甲乙つけ難いが、個人的な感想を述べるならば「7759」の方がより素晴らしく感じた。
大袈裟に言えば阿部共実が進化した姿を見せ付けられた気がした。
非常に残念なことにこの後のコミックスが出る予定は今のところ無いようなのだが、是非まだ単行本に収録されていない話も何らかの形で発売してほしいと思う。
2015年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほんの気持ち、ネタバレ注意。
軽く、始まる。
いつものように変わった人たちが出てくる。
変わった人たちは、でも普通に自然に存在している。
ちょっと変わった人たちは、たくさん集まるとそれが普遍になる。
普通の人はみんなちょっと変わっているのだ。
そして、あがいているのだ。
後半の8304、7759の物語があらわす透明な美しさ。
表紙の透明感と全くシンクロしている。
なんだろう。漫画に純文学があるとしたら、これはその一つの到達点にも思える。
このタイトルの数字についてや、物語の解釈は春原書留所というブログのレビューがほぼ正しいと思える。
しかし、とりあえず、ぜひ読んでみてください。
○○の美しさなど、ゼウスガーデン衰亡史以来考えもしなかった。
思い出すだけで切なくて胸がどうにかなりそうな作品を読んだのは本当に久しぶりだ。
モノローグは伴奏で、絵が主旋律だ。綺麗な絵だとは思わないが、絵の力をすごく感じる。
余計なものが削ぎ落とされ、綺麗なものだけで構成された「7759」、本当に傑作だと思う。
多分倒れた千夏の視界を描写したと思われる不思議なシーンは、「愛と幻想のファシズム」の中で出てきたCMに使われた映像の話を思い出した。
上記ブログを読んでも、まだ個人的に少し謎が残っている。橘くんの方の話だ。
ゆっくりと考えようと思う。
軽く、始まる。
いつものように変わった人たちが出てくる。
変わった人たちは、でも普通に自然に存在している。
ちょっと変わった人たちは、たくさん集まるとそれが普遍になる。
普通の人はみんなちょっと変わっているのだ。
そして、あがいているのだ。
後半の8304、7759の物語があらわす透明な美しさ。
表紙の透明感と全くシンクロしている。
なんだろう。漫画に純文学があるとしたら、これはその一つの到達点にも思える。
このタイトルの数字についてや、物語の解釈は春原書留所というブログのレビューがほぼ正しいと思える。
しかし、とりあえず、ぜひ読んでみてください。
○○の美しさなど、ゼウスガーデン衰亡史以来考えもしなかった。
思い出すだけで切なくて胸がどうにかなりそうな作品を読んだのは本当に久しぶりだ。
モノローグは伴奏で、絵が主旋律だ。綺麗な絵だとは思わないが、絵の力をすごく感じる。
余計なものが削ぎ落とされ、綺麗なものだけで構成された「7759」、本当に傑作だと思う。
多分倒れた千夏の視界を描写したと思われる不思議なシーンは、「愛と幻想のファシズム」の中で出てきたCMに使われた映像の話を思い出した。
上記ブログを読んでも、まだ個人的に少し謎が残っている。橘くんの方の話だ。
ゆっくりと考えようと思う。










