2010年の作品。
プライムビデオにも以前から上げられていて、ウオッチリストにも登録していたのですが、今回初めて見ました。
思っていた以上に良くできていて集中して見ることができました。時間も苦にならないほど・・・。
日本史を学ぶと、これっていくらぐらいの値段なんだろうと思うことがあります。
それを一番感じたのが武士の石高で”一石”ってどれぐらいの価値があるんだろうなんて考えた頃がありました。
今は簡単にネットで調べることができます(^^ )。
検索してみると
『一石はお米150kg。米10kg5,000円とすると、一石は(5,000円×150kg)÷10kg=75,000円。よって米10kg5,000円とすると、一石は75,000円くらいになる。江戸時代、金一両でほぼ一石の米が買えたので、一両=一石=75,000円くらいになる。』
などという説明に接することができます。
本作は加賀藩に現存する武家の約37年分の入払帳や書簡を元に脚色を加え、映画化されたものになります。
ウイキによれば
『加賀藩の下級藩士で御算用者(会計処理の役人)を務めた猪山(いのやま)家に残された、約37年間の入払帳や書簡をもとに猪山直之(なおゆき、加賀藩御算用者として活躍し、家禄を100石から180石に増やす出世を遂げる)、成之(なりゆき、加賀藩御算用者から、明治維新後は海軍主計官となる)父子の家庭の日常生活や武士階層の風習を分析している。磯田(原作者)は2001年(平成13年)に神田神保町の古書店でこれらの文書を入手したが、その経緯が「はしがき」に記されている。』
と記載されています。
ちなみに加賀藩の藩祖前田利家公は日本で最も早く算盤(そろばん)を使った武士の一人として大河ドラマで描かれていました。
子供の頃読んだ小説の中に「100石取りの貧乏侍」というセリフが書いてあったのですが、100石取りの侍は、上の価値でも年収750万円はあり、そうそう貧しいわけでもないと今では考えています。
一石の価値も様々な解釈があり、10万円や15万円という説もあったりして、そう考えれば年収1000万超えの豊かなサラリーマンとも言えそうです。
なお家禄はベーシックインカムのようなもので、役職に付けば役料も加算されるわけですから100石もあれば貧乏侍とはほど遠い存在でしょう。
さらに言えば、よく下級武士という言葉が使われます。
そもそも武士自体がエリート層であるわけで、かの新撰組も武士になりたい一心の農民集団であったことを考えれば 誤解を招きかねない使い方だと思います。
猪山直之は180石に加増されているわけですから相当な大身だったのです。
本作は当時の武士の生活様式と武家の意識(体面)と家計の状況を表現し、これに加賀藩のお家騒動としてのお蔵米横流し事件、さらに明治維新を関連付け、奥の深い内容となっています。
作品前半、頑迷固陋で融通が利かない直之が空気を読まない危なっかしい存在として視聴者に緊張を与えるのですが、その行為がある時点(百姓一揆)で一発大逆転のカタルシスに変わります。
この清々しさはなかなかのものです。
作品タイトルの「武士の家計簿」としての物語はここから始まる訳ですが、体面や卑しい家業には関わらないという直之の両親のあり方が分かりやすいテンプレとしての武家を体現していて史料としても価値がありそうな内容になっています(^^ )。
※現実的にはこういうやりくりをしていた武家が多かったはずだろうと、私は思っていますけど・・・。
家を守るとはどういうことか、家業の意味とは・・・。色々考えさせてくれる作品でもあります。
子育ても対立や反発も描くことで、その後受け継がれた資質と技能が「家」を繋いでいくことの意味を際立たせる役目を果たしてくれています。
久々に映画で学べる思いができました。思っていた以上に素晴らしい作品だったと思います。
蛇足ですが、2010年頃は緊縮財政、プライマリーバランスの目標化など、日本の経済を壊していく真っ最中の時期でした。
最近になって「家計と国家財政は違う」という考え方が認知されるようになってきましたが、この頃は家計と国家財政は同じで『入るを量り出ずるを制す』などという言葉を使う言論人が跋扈していましたね('-'*)。
この映画がそういう意図で作られたとは思いませんが、結果的には緊縮財政を助長する”素晴らしい”教育・啓発映画になってしまっていたのだなと考えると、絶望的に感慨深くなってしまいました。
今更ですが、是非見ていただきたいお勧め作品です。
武士の家計簿(初回限定生産2枚組) [Blu-ray]
-30% ¥3,624¥3,624
参考価格: ¥5,170¥5,170
特別な表記がない限り、参考価格は、製造業者、卸売業者、輸入総代理店等、小売業者以外の者(以下「製造業者等」といいます)が設定し、あらかじめカタログや商品本体への印字等により公表されている希望小売価格または製造業者等が小売業者に対して呈示している参考小売価格です。
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フォーマット | 色, ドルビー, 限定版, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | 松坂慶子, 堺雅人, 森田芳光, 仲間由紀恵, 西村雅彦, 中村雅俊, 草笛光子 |
言語 | 日本語 |
稼働時間 | 2 時間 9 分 |
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メーカーによる説明
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武士の家計簿(初回限定生産2枚組)[Blu-ray] | 武士の家計簿(初回限定生産2枚組)[DVD] | 武士の家計簿 スペシャルプライス版 [DVD] | |
製品仕様 | Blu-ray | DVD | DVD |
発売日 | 2011/6/8 | 2011/6/8 | 2014/6/7 |
仕様 | 初回限定生産 | 初回限定生産 | 通常版 |
曲目リスト
商品の説明
刀ではなく、そろばんで、家族を守った侍がいた
森田芳光監督、堺雅人主演で贈る、<家族>の物語
原作『武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新」
<ストーリー>
幕末から明治。激動の時代を智恵と愛で生き抜いたある家族がいた-
代々加賀藩の御算用者(経理係)である下級武士の猪山直之(堺雅人)は、稼業のそろばんの腕を磨き出世する。しかし、親戚つき合い,養育費、冠婚葬祭と、武士の慣習で出世のたびに出費が増え、いつしか家計は火の車。一家の窮地に直之は、”家計立て直し”を宣言。家財を売り払い、妻のお駒に支えられつつ、家族一丸となって倹約生活を実行していく。見栄や世間体を捨てても直之が守りたかったもの、そしてわが子に伝えようとした思いとは-。世間体や時流に惑わされることなく、つつましくも堅実に生きた猪山三世代にわたる親子の絆と家族愛を描いた物語。
<初回限定特典 DISC>(DVD)
●メイキング
●未公開シーン集
●イベント映像集
●予告編・TVスポット集
<初回限定封入特典>
ポストカード2枚
*初回限定版は数量に限りがございますので、注文はお早目にお願い致します。
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- Is Discontinued By Manufacturer : いいえ
- 言語 : 日本語
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 140.61 g
- EAN : 4988105100541
- バリアフリー音声ガイド: : 日本語
- 監督 : 森田芳光
- メディア形式 : 色, ドルビー, 限定版, ワイドスクリーン
- 時間 : 2 時間 9 分
- 発売日 : 2011/6/8
- 出演 : 堺雅人, 仲間由紀恵, 松坂慶子, 中村雅俊, 草笛光子
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 日本語 (Dolby Digital 5.1)
- 販売元 : 松竹
- ASIN : B004Q9UCA4
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 65,589位DVD (の売れ筋ランキングを見るDVD)
- - 427位日本の時代劇映画
- - 1,563位ブルーレイ 日本映画
- - 3,158位日本のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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ベスト50レビュアー
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21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年8月8日に日本でレビュー済み
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主人公は代々加賀藩の下級武士猪山家直之。猪山家は代々藩の御算用役を務めている。
下級武士の生活はつらい。しかし収入以上の生活をしてはいけない、という姿勢を直之は貫き子にもきちんと家業を伝えてゆく。
直之は(民の飢饉救済のために)藩が供出した米を役人が横領していることに気づき、それを暴く記録を作り上司に渡す。上司はしかしそれを隠蔽する。後に藩がその不正に気付く。そして取り調べがなされる。
>(お前は横領の事実を示す記録を作ったが)「なぜそれ以上のことをしなかったのか?」
>「…」
>「下っ端では無理か」
こう言って、下の者の立場を理解する目付け役。直之は左遷を免れ、却って昇進する。主君が聡明であることによって藩の正義が保たれるのだ。
また、代々継がれてきた家業にはどこででも通用する強いものがあり、それは当人自身も気づかないが、時代が変わって明治になっても、形を変えて通用し、国の健全な経営に役立って行く。こうして御算用役の引き受けてきた仕事は世に続いてゆく。
こういう健全な生き方を示す映画を大いに称賛したい。
下級武士の生活はつらい。しかし収入以上の生活をしてはいけない、という姿勢を直之は貫き子にもきちんと家業を伝えてゆく。
直之は(民の飢饉救済のために)藩が供出した米を役人が横領していることに気づき、それを暴く記録を作り上司に渡す。上司はしかしそれを隠蔽する。後に藩がその不正に気付く。そして取り調べがなされる。
>(お前は横領の事実を示す記録を作ったが)「なぜそれ以上のことをしなかったのか?」
>「…」
>「下っ端では無理か」
こう言って、下の者の立場を理解する目付け役。直之は左遷を免れ、却って昇進する。主君が聡明であることによって藩の正義が保たれるのだ。
また、代々継がれてきた家業にはどこででも通用する強いものがあり、それは当人自身も気づかないが、時代が変わって明治になっても、形を変えて通用し、国の健全な経営に役立って行く。こうして御算用役の引き受けてきた仕事は世に続いてゆく。
こういう健全な生き方を示す映画を大いに称賛したい。
2018年10月21日に日本でレビュー済み
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似たタイトルに「武士の献立」がありますが、同じテイストを期待すると肩透かしを食らいますので注意。
とはいえ、こちら2010年の作品で先行ですが。。
堺雅人と仲間由紀恵という有名な俳優をもってきているからか、演技はとても機微にあふれたものとなっていました。
幕末の江戸時代を生き抜く一家という舞台で、親子3代の歴史が粛々とつづられたという感じであります。
ただ、本作は誰に向けてのものだったのか、、
助成金を使って作られている限り、フィクション自体が許されないのか、原作が好きな人の為なのか、最近の”軽い”時代劇を好む人には、しんみりとしすぎて、「面白い」という人はいても、あまり「楽しく」はないかもしれません。
金沢の中学校とかで、特別に歴史の授業とかで使えそうな教材。
という見方はかなり偏屈な視点かもしれませんが、親子劇だけであれば、後半に集中すればよいはずで、冒頭の”孫”視点から、算術を教えてもらうところまではカットしても”4文銭の下り”さえ外さなければ、それほどおかしくはなさそうに見えます。最悪、戦争描写がなくとも、最後にポンと返ってくるのはちょっとドラマに欠けるように感じました。
ただ、歴史のドキュメントとみれば、あぁ、そんなドラマもあったのねと感じ入るところもあるかもしれません。
そういう意味ではバラエティ色の強い役者を持ってくるのはミスキャストだったのかもですが、それでも若い人が見てくれれば、という意向が合ったように深読みしてしまうぐらいには、エンターテイメントとしての映画ではなかったように思います。
とはいえ、こちら2010年の作品で先行ですが。。
堺雅人と仲間由紀恵という有名な俳優をもってきているからか、演技はとても機微にあふれたものとなっていました。
幕末の江戸時代を生き抜く一家という舞台で、親子3代の歴史が粛々とつづられたという感じであります。
ただ、本作は誰に向けてのものだったのか、、
助成金を使って作られている限り、フィクション自体が許されないのか、原作が好きな人の為なのか、最近の”軽い”時代劇を好む人には、しんみりとしすぎて、「面白い」という人はいても、あまり「楽しく」はないかもしれません。
金沢の中学校とかで、特別に歴史の授業とかで使えそうな教材。
という見方はかなり偏屈な視点かもしれませんが、親子劇だけであれば、後半に集中すればよいはずで、冒頭の”孫”視点から、算術を教えてもらうところまではカットしても”4文銭の下り”さえ外さなければ、それほどおかしくはなさそうに見えます。最悪、戦争描写がなくとも、最後にポンと返ってくるのはちょっとドラマに欠けるように感じました。
ただ、歴史のドキュメントとみれば、あぁ、そんなドラマもあったのねと感じ入るところもあるかもしれません。
そういう意味ではバラエティ色の強い役者を持ってくるのはミスキャストだったのかもですが、それでも若い人が見てくれれば、という意向が合ったように深読みしてしまうぐらいには、エンターテイメントとしての映画ではなかったように思います。
殿堂入りNo1レビュアーベスト50レビュアー
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猪山家文書や幕末維新の頃なる舞台を使って中堅大學を出た県庁の上級職の家族史を描いた作品です。二百六十年の天下太平の世と謂われる江戸時代も實は經濟面では不断の變化が見られ貨幣経済が広く浸透した事は農村部の研究でも指摘されて居ますが(ISBN-13 : 978-4480058706)、算用方だけあって猪山家はいち早く本格的な貨幣經濟の到来に對應し、明治以降にも家運が開ける基礎を固めしなりきと要約出来ます。
本作で描かれる猪山家は戝政規律派で、如何にも堅物官僚っぽいものの、具體的な說明が何一つありません。節約して、ほらご覧なさい、こんな質素な食事ですよ、という場面を繰返し見せるのみです。役者は有名人を揃えては居るものの、窮屈そうで味が出て居ませんし、台詞が現代風で妙な感じです。繪に書いたにらみ鯛を御膳に載せたり、其の繪を縁側で泳がせたり、映畫の作製者らは斬新だと思って居るのでしょうが、全く馬鹿げた演出です。あの鯛の繪はいざとなったら紙屑になってしまう證券に見えなくもありません。
素材の面白さが活きておらず、父・息子の葛藤、仕事と家庭など在り來たりの家族モノですが、其れも描き方が浅い。時代性には乏しい。藩の會計不正に巻き込まれそうになった時も、如何にして危機を免れたのか、など見せ場が殆どありません。帳簿を見ながら算盤を弾く場面でも、具体的に何を何の様に計算し何を思っているのかが傳わって來ません。ただ、捲りながらパチパチ。算用處での泥々した人間關係も無くて、皆、ひたすら機械の様にパチパチ。
慥かに厳正なる會計があってこそ安定した社會が築けますから、國家繁栄の礎として算用掛に焦点を當てる意義は認められるものの、映畫作品としての出来栄えは余りなり、ですね。海軍の主計官として國家に尽くした具體的成果(日清、日露)に触れないで、窓の外に見える練兵の様子しか見せないのは如何にも不自然で、製作の意圖として畫きたくなかったのでしょう。代々續く家の話なのに仏壇やお墓等での祈りも出て來なくて、妙に無宗教です。其の様な矛盾した態度が本作の意味をさらに不明確にして居ます。
本作で描かれる猪山家は戝政規律派で、如何にも堅物官僚っぽいものの、具體的な說明が何一つありません。節約して、ほらご覧なさい、こんな質素な食事ですよ、という場面を繰返し見せるのみです。役者は有名人を揃えては居るものの、窮屈そうで味が出て居ませんし、台詞が現代風で妙な感じです。繪に書いたにらみ鯛を御膳に載せたり、其の繪を縁側で泳がせたり、映畫の作製者らは斬新だと思って居るのでしょうが、全く馬鹿げた演出です。あの鯛の繪はいざとなったら紙屑になってしまう證券に見えなくもありません。
素材の面白さが活きておらず、父・息子の葛藤、仕事と家庭など在り來たりの家族モノですが、其れも描き方が浅い。時代性には乏しい。藩の會計不正に巻き込まれそうになった時も、如何にして危機を免れたのか、など見せ場が殆どありません。帳簿を見ながら算盤を弾く場面でも、具体的に何を何の様に計算し何を思っているのかが傳わって來ません。ただ、捲りながらパチパチ。算用處での泥々した人間關係も無くて、皆、ひたすら機械の様にパチパチ。
慥かに厳正なる會計があってこそ安定した社會が築けますから、國家繁栄の礎として算用掛に焦点を當てる意義は認められるものの、映畫作品としての出来栄えは余りなり、ですね。海軍の主計官として國家に尽くした具體的成果(日清、日露)に触れないで、窓の外に見える練兵の様子しか見せないのは如何にも不自然で、製作の意圖として畫きたくなかったのでしょう。代々續く家の話なのに仏壇やお墓等での祈りも出て來なくて、妙に無宗教です。其の様な矛盾した態度が本作の意味をさらに不明確にして居ます。
2020年11月29日に日本でレビュー済み
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直之のやる事は間違っていません。
ただし息子が『情がない』と言い放ったように、
数字に異常に拘りすぎて現代で言う定型発達ではなかったかもしれません…。
大切な跡取りだから算盤や書道を教える、けれど雨の中でお金を探させると言う矛盾。
(風邪を引く、下手すれば拗らせて死ぬかもしれないのに。)
夜中に1人で河原にお金を戻しに行かせるのも当然ながら危険です。
子どもより帳尻をあわせる事に執着していて薄気味が悪くなります。
そりゃ息子が事実上、父親と決別しても仕方ありません。
そして、娘もいた筈ですが空気扱いで全く描写がなかった事。
史実に基づいたそうですが主人公と息子と娘の絆があまりにも皆無。
借金返済の為の倹約、工夫の描写は面白かったのですが☆4なのは主人公の薄気味悪さが原因です。
ただし息子が『情がない』と言い放ったように、
数字に異常に拘りすぎて現代で言う定型発達ではなかったかもしれません…。
大切な跡取りだから算盤や書道を教える、けれど雨の中でお金を探させると言う矛盾。
(風邪を引く、下手すれば拗らせて死ぬかもしれないのに。)
夜中に1人で河原にお金を戻しに行かせるのも当然ながら危険です。
子どもより帳尻をあわせる事に執着していて薄気味が悪くなります。
そりゃ息子が事実上、父親と決別しても仕方ありません。
そして、娘もいた筈ですが空気扱いで全く描写がなかった事。
史実に基づいたそうですが主人公と息子と娘の絆があまりにも皆無。
借金返済の為の倹約、工夫の描写は面白かったのですが☆4なのは主人公の薄気味悪さが原因です。
ベスト1000レビュアー
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ネタばれ注意
武士として剣術が本分だった頃もあったでしょうが
結果としてこの物語では算術を生きる術として伝達したことがことを奏して
生き残ることができただけでした
着物やおぶってもらった記憶など人生、金だけではないのは確かなのですが
親が死んでも金勘定を避けられない現実があります
その形跡、足跡を想像でしのんだ物語でした
親から子、孫の代まで続く足跡などそうはありません
この話の好きなところは世間一般から型破りな行動をして
命ではなく魂を運ぶ一家のすがすがしさが描かれているところです
残念ながら我が家には魂などありませんが
こういった精神が表現された作品が生まれてくる日本であって欲しいです
武士として剣術が本分だった頃もあったでしょうが
結果としてこの物語では算術を生きる術として伝達したことがことを奏して
生き残ることができただけでした
着物やおぶってもらった記憶など人生、金だけではないのは確かなのですが
親が死んでも金勘定を避けられない現実があります
その形跡、足跡を想像でしのんだ物語でした
親から子、孫の代まで続く足跡などそうはありません
この話の好きなところは世間一般から型破りな行動をして
命ではなく魂を運ぶ一家のすがすがしさが描かれているところです
残念ながら我が家には魂などありませんが
こういった精神が表現された作品が生まれてくる日本であって欲しいです
2020年4月14日に日本でレビュー済み
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今は一般家庭でも珍しくない家計簿を当時は誰もやっていなかったのに付けていた武士の家庭のお話。
この武士の考え方は非常に現実的かつ誠実で、借金がありどんどん膨れ上がっていくのを防ぎ他人に頼らず自分たちの家庭でやりくりしきちんと返済していく様が描かれている。
仕事も誠実真面目で信頼の置ける人物として描かれているが、家庭でもあまりにも融通の効かないクソ真面目すぎると鬱陶しいというが現実的である。
流石に風邪でも引けば命取りの時代に雨の中で小銭探させるというのは過剰演出で創作感増々で逆にちょっと冷めてしまった。大雨の中外に放り出されて見つけるまで帰ってくるなされたと家計簿に書いてあったのかは眉唾ものだった。
この武士の考え方は非常に現実的かつ誠実で、借金がありどんどん膨れ上がっていくのを防ぎ他人に頼らず自分たちの家庭でやりくりしきちんと返済していく様が描かれている。
仕事も誠実真面目で信頼の置ける人物として描かれているが、家庭でもあまりにも融通の効かないクソ真面目すぎると鬱陶しいというが現実的である。
流石に風邪でも引けば命取りの時代に雨の中で小銭探させるというのは過剰演出で創作感増々で逆にちょっと冷めてしまった。大雨の中外に放り出されて見つけるまで帰ってくるなされたと家計簿に書いてあったのかは眉唾ものだった。