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最悪の改悪と称された「特別編」も持っています。やはりオリジナル音源で見たくなり、中古品を購入いたしました。
ジュブナイルものとしての側面を見れば、少年に過ぎなかったアムロに戦士としての自覚（この場合、大人という意味と同義でしょうね）が芽生えることが本作の話の中心ですが、何と言っても職業軍人：ランバ・ラルの姿に善悪の曖昧さを見ることでしょう。
元々、ティム・レイは家庭を顧みない仕事中毒の技術者ですから、アムロは満足に親としての愛情や指導を受けないで大きくなりました。
ランバは崩壊した主人公の家族関係を補完する存在であり、人生に立ち塞がる父親として彼の壁であり、教師となるべくして描かれた人物です。
その彼が通すのは仁義であり、忠義であり、部下を含む身内の生活を第一に考えており、大局的な戦争の勝ち負けとは異なる価値観を見せてくれます。
これこそが、俗世の人間の本音の部分ですね。戦局も大事ですが、まず、家族・身内の安泰が一番なのです。
ホワイトベースを脱走したアムロが見た敵はすこぶる魅力的な人間達でした。ここで敵見方の概念は勧善懲悪ではないという富野さんの現実嗜好が出てきます。
これは野心的ですらあり、母親カマリアとの再開シーンで屑のような連邦軍兵の登場と対比されることで際立つでしょう。
そして本作では多くの人との死別、別れが描かれる話でもあります。
戦争というものの現実を無情に描き続けてもいますが、一人の少年が哀別を通じて一人の人間として成長してゆく過程を描いてもおります。
最終的にアムロは自らの居場所を軍属に見出し、母親の元を旅立って行きます。
カマリアの思いも理解しつつ、息子を預かると言い放つブライトの言葉は会社の上司のように聞こえます。
富野由悠季さんという方は、ストーリーテラーとして作出された方であると唸らされる傑作です。
「よく見ておけ！戦争に負けるということは、こういうことだぁぁぁ～」ホワイトベースに白兵戦を仕掛けて進退窮まり、
自決の道を選ぶランバ・ラルの言葉ですが、かつて、少年だった私の心に突き刺さりました。
こちらからもご購入いただけます
発売元:
アミューズステーション
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商品の説明
内容紹介
SFアニメの金字塔【機動戦士ガンダム】劇場版三部作が単巻DVDでリリース! !
哀の地平に覚醒(めざ)めるか 愛!
◎仕様◎
【毎回映像特典】
特報/劇場予告編
◎内容◎
ホワイトベースの戦いは続いていた。青い巨星ランバ・ラルのグフ、黒い三連星のドムがホワイトベースを襲う!
連邦軍のオデッサ作戦が進行する中で、アムロはかけがえのない人たちを次々と失っていく。ランバ・ラルとハモン、マチルダとリュウが生命を
かけて戦い、散華するさまに、アムロが見たものは何か。死と生の交錯する戦場で、アムロのニュータイプへの覚醒が始まった!
◎スタッフ◎
原作:矢立 肇・富野喜幸(現:富野由悠季)/総監督:富野喜幸(現:富野由悠季)/脚本:星山博之・荒木芳久・山本 優・松崎健一
キャラクターデザイン・アニメーションディレクター:安彦良和/メカニカルデザイン:大河原邦男/美術監督・アートディレクター:中村光毅
音楽:渡辺岳夫・松山祐士(※松山祐士の「祐」は「示」+「右」です)/主題歌「哀戦士」(作詞:井荻 麟/作曲・歌:井上大輔)
オーディオディレクター:浦上靖夫/企画・製作:日本サンライズ(現:サンライズ)/配給:松竹株式会社 他
◎キャスト◎
アムロ・レイ:古谷 徹/ブライト・ノア:鈴置洋孝/リュウ・ホセイ:飯塚昭三/カイ・シデン:古川登志夫/ハヤト・コバヤシ:鈴木清信
ミライ・ヤシマ:白石冬美/セイラ・マス:井上 瑤/フラウ・ボゥ:鵜飼るみ子/シャア・アズナブル:池田秀一/ミハル・ラトキエ:間嶋里美
マチルダ・アジャン:戸田恵子/ランバ・ラル:広瀬正志/ハモン・ラル:中谷ゆみ/マ・クベ:塩沢兼人/スレッガー・ロウ:井上真樹夫
ナレーション:永井一郎 他
内容（「キネマ旬報社」データベースより）
TVアニメ「機動戦士ガンダム」を再編集した劇場版の第2弾。連邦軍のオデッサ作戦が進行する中で、アムロはさまざまな人たちと出会い成長していく。そして命を賭けて戦い散っていく人たちの姿を見て、彼はニュータイプへと覚醒しようとしていた…。
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