浦氏の翻訳がとてもうまいので、面白おかしく読むことができる。今までチェーホフの「ユーモア」ものはなかなかおかしいとは思えなかったが、これは笑える。
いわゆる一幕物のボードビル的戯曲が面白い。「桜の園」は四幕ものだけど、ここでもちょっと変わったロシア人が出てきて、これもいわゆるボードビル的人間なんだそうな。
自分自身が「どこのだれかわからない」と開き直ってキュウリをポリポリとかじる家庭教師とか、あめ玉をしゃぶる子供じみた51歳のおっさんとか、「二十二の不仕合せ」というあだ名をつけられた領地の管理人とか・・・・
本書に収めらえれた3つの戯曲は、訳者の解説によれば「家」と「庭」がセットになったチェーホフ的世界なんだそうな。
「プロポーズ」「熊」もお笑い芸人の言葉遊びが巧みに盛り込まれたしゃべくり漫才風で、メッチャ面白い。
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