桜の第一人者。祖父の代から桜の保存のため日本中をまわった。
世界各地で日本庭園を手がけた功績も評価されている。
●花見のマナー
桜は下を向いて咲く。中へ入り込んで見て、初めて桜も喜ぶ。
花見はゴザ、ムシロを使ってほしい。ビニールシートは、根が呼吸できないから。
桜の花が咲くのは一年間の最後の仕事。花を散らして初めて芽が出て、一年の営みが始まる。
●自然の理
自然は鳥、昆虫、地面の中の虫、微生物そのほかもろもろが作用して成り立っている。害虫や不要な植物を絶やすと、人のためになる動植物、虫も一緒に絶えてしまう。それらがないと生きられないからである。
植物は虫や鳥を媒介にして、自分にあったところへ出て行く。そういう状況を人が潰している。
●自然保護の問題
今あるものを保護するのは正しいとは言えない。木は世代交代しながら生き続けていく。それがわからず、切るな、今の状態を保てというのが保護だと思っているのは、正しくない。木は寿命があってなくなっていくものである。
●速ければいい訳ではない
自然界は時間がかかるもの。結果を急いで何かをすると、逆に悪くなることがある。
5年後にはどうなるかを考え、今をどうするか、これからの手入れをどうするかを考えてやる。
●丈夫がいいとは限らない
木をビニール紐でくくると、腐らないので、木が膨らんだときに、木に食い込んで、しまいに折れる。藁縄、筵は土に戻り肥料となる
ビニール、ナイロン系の素材は土に戻らないから、具合が悪い。
ナイロン製のホウキは静電気が出て良くない。今の畳はナイロン系の素材が入っているので、空気の流通が悪い。季節に合わせて調整しない。
●失われた情感+よけいな知恵
蝋燭や油の明かりは、揺れる。ほのかに揺れるものから、昔の人は情感を受け取っていたことだろう。
生きていける必要最低限の知恵だけあればいい。よけいな知恵が多すぎるのも、困ったことになる。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
