このマンガの表紙、動物などを捕まえているものの、実際に何かを食べている絵面は少ないですが、もはや10巻目。
読者は、本作が動物とのふれあいをテーマにしたマンガでないことを熟知していますので、まぁ、それなりの受け止め方はあると思います。
ただ、そういう関係性で眺めると、さすがに、今回の表紙には驚きしかありません。
知っているものだけが分かっている背徳感がしっかり仕事する表紙の絵。
マジでそれ食べるの?が、ページを開く前から押し寄せます。
ということで、表紙の時点でネタバレとか関係がありませんが、食材としてのサルは、実際に食べる場面よりも解体の様子を想像した方が、人が持つ根本的なタブーのようなものを感じられるでしょう。
そもそも、食材として認識できない食材なのは確かで、あの桐谷さんですら躊躇する描写があるレベル。
いや、作者だって『描いて良いの?』と躊躇するレベルです。
ただ、そんな心理的な抵抗があろうが、味そのものは食べてみたいと思うような食材のようで、これはこれで興味深いです。
そして、このモンキーマジックに引っ張られますが、他にも、未来の食材やら一風変わったスイーツやら、いつにも増した濃厚な内容になっています。
また、虫食いフレンズの楢崎くんの妹さんが登場します。
桐谷さんのお姉さんっぷりも見ものですが、新登場の勘違い系年下美少女は、これまで登場したサブキャラ女子の中では、群を抜いた常用可能なスキルを持ったキャラクターと言えましょう。
兄のためにゲテ食ハードルが低いところに、才女なお姉さまへの憧れがあり、色々と汎用性が高そうな存在。
既に大活躍ですが、今後の更なる活躍が楽しみです。
ともすれば、この手のゲテ食は、どこかしら、どんなものでも美味しく食べようぜ!美味いから食べてみろ!という体育会系のような押し付け感があるように思います。
しかし、作者あとがきで触れられている通り、嫌いなものは嫌いというのがあり、それは味だけではなく、臭いであったり雰囲気であったりと、人それぞれの理由があります。
無理して押し付けるのではなく、素直にそれを吐露しているところに、このマンガの優しさのようなものがあり、それが、桐谷さんの明るさにもつながっている感じがしました。
いや、何となく分かっていたけど、彼女の特別な魅力を、あらためて作中で語られると、やや気恥ずかしい感じすらします。
釣りだのキャンプだの、女子高生におっさんの趣味を投影して楽しむマンガが多い中、こちらもそういうジャンルと言えばそうかも知れませんが、むしろ、ルーツレポのような方向で楽しめる趣味と教養のマンガ。
日本の食糧問題に悩む農水省のお役人さんのバイブルとしても役立てて欲しいところです。
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