日本は黒物、白物の両家電で敗北した。やはり官僚的な企業構造が90年代までの企業活躍に拘泥した結果であろう。
人間、誰しも失敗から目を背けたくなるものだ。政治も同じだ。
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東芝解体 電機メーカーが消える日 (講談社現代新書) 新書 – 2017/5/17
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巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝――いや、東芝だけではない。かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。
【担当者挨拶】
本書が生まれたきっかけは、著者となるジャーナリストの大西康之氏が語った次のセリフでした。
「東芝をはじめとする日本の大手電機メーカーは、国内に築かれた、ある二つの巨大な『ファミリー』に所属することで、これまで計り知れぬほどの恩恵を受けてきました。そしてそのファミリーというシステムそのものが、結果的に総合電機を衰退させる大きな原因にもなりました。その構造を知らずに、昨今の総合電機の凋落を真に理解することは難しいんです」
日本の電機メーカーが属していた二つの「ファミリー」とは何か。そのファミリーがなぜ、電機メーカーを育て、そして衰退させる原因になったのか――本書の序章はその「謎解き」「種明かし」。ファミリーの正体について大胆に迫っていきます。
続く第1章~第8章では、日本を代表する大手電機メーカー8社を詳細に分析し、日本の電機が負け続けた「本当の原因」「失敗の本質」に迫っています。目次を一部抜粋してみます。
東芝・・・ 待ち受ける”廃炉会社”への道
NEC・・・ 通信自由化時代30年を無策で過ごした
シャープ・・・ 台湾・ホンハイ傘下で再浮上
ソニー・・・ 脱エレクトロニクスで見えてきた光明
パナソニック・・・ 「車載電池」「住宅」の次に目指すもの
日立製作所・・・ 「技術の日立」を過信し、消費者を軽んじた
三菱電機・・・ 実は構造改革の優等生?
富士通・・・ 進取の気性を失い、既得権にしがみつく
表現に最新の注意を払いつつも、本書では「次に危ないのはどこ?」「生き残る会社は?」といった点にも触れています。大西氏の言葉を借りるならば、そのヒントは「適者生存」「恐竜は滅ぶ。生き残るのは哺乳類」といったあたりにありそうです。(HA)
【内容紹介】
巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝――かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。
【担当者挨拶】
本書が生まれたきっかけは、著者となるジャーナリストの大西康之氏が語った次のセリフでした。
「東芝をはじめとする日本の大手電機メーカーは、国内に築かれた、ある二つの巨大な『ファミリー』に所属することで、これまで計り知れぬほどの恩恵を受けてきました。そしてそのファミリーというシステムそのものが、結果的に総合電機を衰退させる大きな原因にもなりました。その構造を知らずに、昨今の総合電機の凋落を真に理解することは難しいんです」
日本の電機メーカーが属していた二つの「ファミリー」とは何か。そのファミリーがなぜ、電機メーカーを育て、そして衰退させる原因になったのか――本書の序章はその「謎解き」「種明かし」。ファミリーの正体について大胆に迫っていきます。
続く第1章~第8章では、日本を代表する大手電機メーカー8社を詳細に分析し、日本の電機が負け続けた「本当の原因」「失敗の本質」に迫っています。目次を一部抜粋してみます。
東芝・・・ 待ち受ける”廃炉会社”への道
NEC・・・ 通信自由化時代30年を無策で過ごした
シャープ・・・ 台湾・ホンハイ傘下で再浮上
ソニー・・・ 脱エレクトロニクスで見えてきた光明
パナソニック・・・ 「車載電池」「住宅」の次に目指すもの
日立製作所・・・ 「技術の日立」を過信し、消費者を軽んじた
三菱電機・・・ 実は構造改革の優等生?
富士通・・・ 進取の気性を失い、既得権にしがみつく
表現に最新の注意を払いつつも、本書では「次に危ないのはどこ?」「生き残る会社は?」といった点にも触れています。大西氏の言葉を借りるならば、そのヒントは「適者生存」「恐竜は滅ぶ。生き残るのは哺乳類」といったあたりにありそうです。(HA)
【内容紹介】
巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝――かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/5/17
- 寸法10.6 x 1.3 x 17.4 cm
- ISBN-104062884267
- ISBN-13978-4062884266
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商品の説明
著者について
大西 康之
大西康之(おおにし・やすゆき)
ジャーナリスト。1965年生まれ。1988年早稲田大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。産業部記者、欧州総局(ロンドン駐在)、編集委員、「日経ビジネス」編集委員などを経て、2016年に独立。企業や業界の深層を、人物を中心に描き出す手腕に定評がある。『稲盛和夫 最後の闘い』(日本経済新聞出版社)『ファーストペンギン 楽天・三木谷浩史の挑戦』(同)など著書多数。『会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから』(日経BP社)は第13回新潮ドキュメント賞最終候補となった。最新刊は『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア』(新潮社)
大西康之(おおにし・やすゆき)
ジャーナリスト。1965年生まれ。1988年早稲田大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。産業部記者、欧州総局(ロンドン駐在)、編集委員、「日経ビジネス」編集委員などを経て、2016年に独立。企業や業界の深層を、人物を中心に描き出す手腕に定評がある。『稲盛和夫 最後の闘い』(日本経済新聞出版社)『ファーストペンギン 楽天・三木谷浩史の挑戦』(同)など著書多数。『会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから』(日経BP社)は第13回新潮ドキュメント賞最終候補となった。最新刊は『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア』(新潮社)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大西/康之
1965年愛知県生まれ。1988年、早稲田大学法学部卒業後、日本経済新聞社入社。欧州総局(ロンドン)、日経ビジネス編集委員、日本経済新聞編集委員などを経て2016年4月に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1965年愛知県生まれ。1988年、早稲田大学法学部卒業後、日本経済新聞社入社。欧州総局(ロンドン)、日経ビジネス編集委員、日本経済新聞編集委員などを経て2016年4月に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2017/5/17)
- 発売日 : 2017/5/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 272ページ
- ISBN-10 : 4062884267
- ISBN-13 : 978-4062884266
- 寸法 : 10.6 x 1.3 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 28,143位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 22位企業動向
- - 153位講談社現代新書
- - 2,844位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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2019年3月3日に日本でレビュー済み
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2019年6月6日に日本でレビュー済み
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日本の製造業が斜陽と言われて久しい。90年以来のバブル崩壊以来、今にも地平線の下に沈み込みそうな製造業。その原因が実に明確に示されている。製造業と一口に言っても、自動車は元気が良い。ダメなのは、電機と通信。それがなぜなのかの分析が小気味良い。「東芝崩壊」というテーマであるが、電機と通信産業全体を分析してある。当事者として、ちょっと?という点もないではないが、そんな小さな事はいうのは止めよう。総合的には素晴らしい分析だと思う。
2020年4月7日に日本でレビュー済み
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電機業界の人間ではありませんが、自分の業界でも起こらないとは言いきれない話でした。
同じ過ちを繰り返さないためにも、知ってておいて損はない話だと思います。
同じ過ちを繰り返さないためにも、知ってておいて損はない話だと思います。
2017年8月18日に日本でレビュー済み
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電機業界は、一般の競争市場で勝負しているものとばかり思っていましたので、「本当は実力があって、いまたまたまいろいろな偶然が重なって弱くなっているだけだ」と思っていました。
ところが、実はNTTと電力会社の庇護の中でぬるま湯につかっていた業界で、徐々にその競争力を確実に落としていったことが本書を読んで良くわかりました。
日本の戦後復興は、国や電電・電力などの庇護があったおかげで急速に実現できたという「功」の部分も大きいですが、その結果、ある時期から井の中の蛙になってしまい競争力を培うことを忘れてしまったという「罪」の部分が大きくなったようです。
しかし、いまだにそういう大会社を安定の象徴として就職口に選ぶ人が多いということは、会社だけでなく、人までもが競争力や野心を失っている証拠なので、これからの日本は大変だ、と思います。
ところが、実はNTTと電力会社の庇護の中でぬるま湯につかっていた業界で、徐々にその競争力を確実に落としていったことが本書を読んで良くわかりました。
日本の戦後復興は、国や電電・電力などの庇護があったおかげで急速に実現できたという「功」の部分も大きいですが、その結果、ある時期から井の中の蛙になってしまい競争力を培うことを忘れてしまったという「罪」の部分が大きくなったようです。
しかし、いまだにそういう大会社を安定の象徴として就職口に選ぶ人が多いということは、会社だけでなく、人までもが競争力や野心を失っている証拠なので、これからの日本は大変だ、と思います。
2017年8月26日に日本でレビュー済み
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日本の大手電機メーカーの凋落ぶりを描いた話。
その原因は、電話料金と電気料金の利益を、NTTと電力会社を通じて電電ファミリー(NEC、富士通、東芝、日立)、電力ファミリー(三菱重工、東芝、日立)に流す=通信インフラ、電力インフラの整備を安定的に受注させる社会主義体制?が築かれてきて、電電・電力ファミリー企業は、集中と選択が進まずイノベーションが起きず、家電市場ほかで負け続け、通信・電気の自由化に伴い、甘い汁が吸えなくなりとどめをさされたとのこと。
大手電機メーカーの失敗の原因がコンパクトにまとめられており、戦後の日本型大企業経営の限界が克明に描き出されている。企業の新陳代謝は必然で、誰かが書いていたが、これから元気のある企業は①創業者が経営者の企業=スタートアップ、②海外から経営者が乗り込んだ日本型大企業、③海外の日本支社・プロフェッショナルファームというのは納得。どこもM&A失敗しまくり、社内政治・創業者との対立で非合理的な意思決定しすぎ。以下、各企業の失敗の原因。
東芝:C-電力ファミリー、M&A大失敗(米原発企業WH)、原子力ビジネスおおごけ
NEC:C電電ファミリー、緩やかな死
シャープ:C新産業へのリソース移転失敗(液晶テレビで新興国との戦いに敗れる)、鴻海に買われ希望の光が
SONY:B-新産業へのリソース移転遅れ(テレビ、PC、携帯電話)、頑張ってリカーリングビジネスに転換中
パナソニック:B-新産業へのリソース移転失敗(プラズマテレビ失敗)、テスラの部品供給メーカーへ
日立:B-新産業へのリソース移転遅れ(白物家電)、インフラ事業へ
三菱電機:B比較的新作業へのリソース移転うまくいった(白物家電→FA)
富士通:C新産業へのリソース移転失敗(コンピューター、IBMのようにはなれず)
その原因は、電話料金と電気料金の利益を、NTTと電力会社を通じて電電ファミリー(NEC、富士通、東芝、日立)、電力ファミリー(三菱重工、東芝、日立)に流す=通信インフラ、電力インフラの整備を安定的に受注させる社会主義体制?が築かれてきて、電電・電力ファミリー企業は、集中と選択が進まずイノベーションが起きず、家電市場ほかで負け続け、通信・電気の自由化に伴い、甘い汁が吸えなくなりとどめをさされたとのこと。
大手電機メーカーの失敗の原因がコンパクトにまとめられており、戦後の日本型大企業経営の限界が克明に描き出されている。企業の新陳代謝は必然で、誰かが書いていたが、これから元気のある企業は①創業者が経営者の企業=スタートアップ、②海外から経営者が乗り込んだ日本型大企業、③海外の日本支社・プロフェッショナルファームというのは納得。どこもM&A失敗しまくり、社内政治・創業者との対立で非合理的な意思決定しすぎ。以下、各企業の失敗の原因。
東芝:C-電力ファミリー、M&A大失敗(米原発企業WH)、原子力ビジネスおおごけ
NEC:C電電ファミリー、緩やかな死
シャープ:C新産業へのリソース移転失敗(液晶テレビで新興国との戦いに敗れる)、鴻海に買われ希望の光が
SONY:B-新産業へのリソース移転遅れ(テレビ、PC、携帯電話)、頑張ってリカーリングビジネスに転換中
パナソニック:B-新産業へのリソース移転失敗(プラズマテレビ失敗)、テスラの部品供給メーカーへ
日立:B-新産業へのリソース移転遅れ(白物家電)、インフラ事業へ
三菱電機:B比較的新作業へのリソース移転うまくいった(白物家電→FA)
富士通:C新産業へのリソース移転失敗(コンピューター、IBMのようにはなれず)
2017年7月1日に日本でレビュー済み
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過去に電機産業に携わっていたので興味深く読ませて頂きました。ある程度のことは推測していたのですが具体的な数字が書かれているので説得力があります。
日本の電機産業がこれほど衰退していたとは知りませんでした。
この本は電機産業のことを書いた本ですが、他の産業も似たような構造があり今後の日本を占える内容になっています。
東芝はフラッシュメモリー事業を手放すのなら同時に原発事業も精算し、再生することを期待したいです。
日本の電機産業がこれほど衰退していたとは知りませんでした。
この本は電機産業のことを書いた本ですが、他の産業も似たような構造があり今後の日本を占える内容になっています。
東芝はフラッシュメモリー事業を手放すのなら同時に原発事業も精算し、再生することを期待したいです。
2017年11月10日に日本でレビュー済み
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経営者が経営者として判断できる「範囲」は,国家の介入によって無限ではなくなってしまい,国家によってつくられたクモの糸に絡め取られた企業群のルポである.
日本が世界から「奇跡的」と呼ばれた経済成長を達成したのは過去二回ある.
一回目は,「明治の奇跡」であった.維新からたかだか30年ほどで,戦術的にロシアを敗るまでの実力をそなえた.この時期の日本人の平均寿命が50年程度だったことを思えば,それがいかほどの爆発的な成長だったかわかるだろう.
世界遺産になった富岡製糸場も八幡製鉄も,官業から民間に移譲されのを「払い下げ問題」とはいうものの,この時期,政府の官僚制が未完であったことがポイントである.元武士階級からの役人登用では間に合わないから,東京大学(明治10年)をつくり,その後は帝国大学(明治19年)として官吏養成の体制を整える.たばこが専売になるのは明治31年だから,東京大学卒業生による「業績」ではあるまいか.そして,明治末までにさまざまな規制が発布される.大正から昭和初期の停滞は,官僚体制の完成度と反比例するのだ.
二回目は,自ずと知れた戦後昭和の高度成長だ.「優秀な経済官僚(大蔵・通産)」による傾斜生産などの成果であるとのデマを垂れ流したのは,城山三郎とエズラ・ボーゲル『ジャパンアズナンバーワン』(TBSブリタニカ, 1979年)や チャルマーズ・ジョンソン『通産省と日本の奇跡』(TBSブリタニカ, 1982年)である.戦後の混乱とは,役所が大企業を統制すればおさまるような話ではない.むしろ,すさまじい敗戦の混乱で,官僚機構がマヒしたことによる民間の底力(どさくさ)が急成長の動力なのだ.
高度成長が止まったのは1973年の第一次オイルショックであるという「定説」もおかしい.オイルショックの原因となった第四次中東戦争は1973年の10月に勃発しているが,「月次」経済統計では6月に大きく中折れした.つまり,高度成長を止めた犯人は,地方に回収の可能性がない税金投入でばらまきを徹底した田中角栄内閣である.そして,戦前から連綿と続く,わが国の官僚制が完成したのが田中角栄内閣のときである.もちろん,これを理論的に支えたのはケインジアンたちである.
国家が経済に介入すると,経済は行き詰まることを理論的に解明したのはミーゼスだ.
本書は,ミーゼスの「ミ」の字もでない(減点1)が,ルポとして読めば納得もできよう.
政府が関与しないバルミューダの成功が,本書の意図と合致するだろう.
日本が世界から「奇跡的」と呼ばれた経済成長を達成したのは過去二回ある.
一回目は,「明治の奇跡」であった.維新からたかだか30年ほどで,戦術的にロシアを敗るまでの実力をそなえた.この時期の日本人の平均寿命が50年程度だったことを思えば,それがいかほどの爆発的な成長だったかわかるだろう.
世界遺産になった富岡製糸場も八幡製鉄も,官業から民間に移譲されのを「払い下げ問題」とはいうものの,この時期,政府の官僚制が未完であったことがポイントである.元武士階級からの役人登用では間に合わないから,東京大学(明治10年)をつくり,その後は帝国大学(明治19年)として官吏養成の体制を整える.たばこが専売になるのは明治31年だから,東京大学卒業生による「業績」ではあるまいか.そして,明治末までにさまざまな規制が発布される.大正から昭和初期の停滞は,官僚体制の完成度と反比例するのだ.
二回目は,自ずと知れた戦後昭和の高度成長だ.「優秀な経済官僚(大蔵・通産)」による傾斜生産などの成果であるとのデマを垂れ流したのは,城山三郎とエズラ・ボーゲル『ジャパンアズナンバーワン』(TBSブリタニカ, 1979年)や チャルマーズ・ジョンソン『通産省と日本の奇跡』(TBSブリタニカ, 1982年)である.戦後の混乱とは,役所が大企業を統制すればおさまるような話ではない.むしろ,すさまじい敗戦の混乱で,官僚機構がマヒしたことによる民間の底力(どさくさ)が急成長の動力なのだ.
高度成長が止まったのは1973年の第一次オイルショックであるという「定説」もおかしい.オイルショックの原因となった第四次中東戦争は1973年の10月に勃発しているが,「月次」経済統計では6月に大きく中折れした.つまり,高度成長を止めた犯人は,地方に回収の可能性がない税金投入でばらまきを徹底した田中角栄内閣である.そして,戦前から連綿と続く,わが国の官僚制が完成したのが田中角栄内閣のときである.もちろん,これを理論的に支えたのはケインジアンたちである.
国家が経済に介入すると,経済は行き詰まることを理論的に解明したのはミーゼスだ.
本書は,ミーゼスの「ミ」の字もでない(減点1)が,ルポとして読めば納得もできよう.
政府が関与しないバルミューダの成功が,本書の意図と合致するだろう.







