D.T.マックスのこの1998年リリース文書を訳出した村上春樹の功績は大きい。村上自身も大好きで、本人自らその作品を翻訳している現代アメリカを代表する作家レイ・ガーヴァーの初期作品群に加えられた編集人による大幅な書き換え・削除行為の実態暴露である。文学事件!村上氏にとっても衝撃だったろうと思われるが、それはそれとして、オリジナル原稿の訳出も行っているので、これはアメリカ的で民主的じゃないだろうか。
レイの大親友の追悼エッセイも興味深いが、ティム・オブライエンなるヴェトナム戦争従軍作家、さらにはジョン・アーヴィングの短篇も面白い。
表題は、自称「天才!」トム・ジョーンズの短篇にも引用されているブルーズの歌詞から取っているようだが、村上は彼とある会合で出会い、お互いに意気投合したようで今回の訳出となった(?)・・・・
各作家の紹介およびオリジナル英文の解説等、村上の翻訳は相変わらず読みやすい。今後、これらの作家の作品を読むいい機会になりそうだ






