プロフェッショナルなプレイヤーを育てる、という観点での良書。
プログラマーを教育していこうと思う立場として、似たような性質を持つと感じていたプロ野球の投手コーチの観点が役に立つと判断して読んだ。
学ぶことをやめたら技術者は降りるべきと考えてはいたが、コーチとしても学び続ける必要があるとは、薄々感じてはいてもこうハッキリと示されるとは。
著者の経験に基づく具体的な内容も示唆に富んでいるし、育成行動指導行動とそのフェーズ、観察質問代行のような体系的な枠組みに付して語られるので、理解しやすい。
ただ、本書では言語化に固執しすぎていて非言語の安定的思考と表現の可能性を捨象していること、現在の若者に多いネガティブな思考への対応に苦慮していることがあるので、関心領域によっては役に立たないかもしれない。
前者は行動心理学的なコーチングで挙げられている強化等の方法論、後者は折れないリーダーの仕事などの戦力回復の視点で補えるのではないかと考えてはいるが、本書はまた新しく有用な視点を提供してくれた。
最高のコーチは、教えない。 (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2018/11/15
吉井 理人
(著)
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単行本(ソフトカバー)
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本の長さ279ページ
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言語日本語
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出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
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発売日2018/11/15
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寸法18.8 x 12.8 x 2.5 cm
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ISBN-104799323857
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ISBN-13978-4799323854
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商品の説明
出版社からのコメント
「おまえ以上におまえのことを知っているのは、このチームにはいない。
だから、おまえのピッチングについて、俺に教えてくれ。
そのうえで、どうしていくのがベストの選択かは、話し合いながら決めていこう」
驚いた。コーチからそんなことを言われたことがなかったからだ。
日本では、コーチが自分の尺度で選手を見て、
自分の尺度に合わなければ自分がやってきたように修正するのが一般的だ。
アポダカコーチは、僕がどんなピッチングをする投手で、
どんなピッチングをやりたいかをはじめに聞いてくれ、
その方向性に沿ったアドバイスをしようと考えてくれた。
コーチの仕事は、選手が自分で考え、課題を設定し、自分自身で能力を高められるように導くことだ。
本書のタイトル『最高のコーチは教えない』には、
「指導者=教える人」という常識を覆さないと、
メンバーの能力を最大限に発揮させることはできない、という思いが込められている。
本書では、「教える」のではなく、「考えさせる」僕のコーチング理論と、実践方法を紹介する。
僕が取り組んできたのはプロ野球選手のコーチングだが、これはどのような世界でも通用する手法だと考えている。
部下の指導方法に悩む上司の方や、チームの育成を任されたリーダーのお役に立てば幸いだ。
ぜひお読みいただき、ご自分の世界に変換し、試してみてほしい。
(「はじめに」より一部抜粋)
だから、おまえのピッチングについて、俺に教えてくれ。
そのうえで、どうしていくのがベストの選択かは、話し合いながら決めていこう」
驚いた。コーチからそんなことを言われたことがなかったからだ。
日本では、コーチが自分の尺度で選手を見て、
自分の尺度に合わなければ自分がやってきたように修正するのが一般的だ。
アポダカコーチは、僕がどんなピッチングをする投手で、
どんなピッチングをやりたいかをはじめに聞いてくれ、
その方向性に沿ったアドバイスをしようと考えてくれた。
コーチの仕事は、選手が自分で考え、課題を設定し、自分自身で能力を高められるように導くことだ。
本書のタイトル『最高のコーチは教えない』には、
「指導者=教える人」という常識を覆さないと、
メンバーの能力を最大限に発揮させることはできない、という思いが込められている。
本書では、「教える」のではなく、「考えさせる」僕のコーチング理論と、実践方法を紹介する。
僕が取り組んできたのはプロ野球選手のコーチングだが、これはどのような世界でも通用する手法だと考えている。
部下の指導方法に悩む上司の方や、チームの育成を任されたリーダーのお役に立てば幸いだ。
ぜひお読みいただき、ご自分の世界に変換し、試してみてほしい。
(「はじめに」より一部抜粋)
内容(「BOOK」データベースより)
ビジネスに役に立つ超一流コーチング。大谷翔平・ダルビッシュ有のコーチが伝える才能を120%引出し、圧倒的成果を出す方法。
著者について
吉井理人(よしい まさと)
千葉ロッテマリーンズ投手コーチ
筑波大学大学院 人間総合科学研究科 体育学博士前期課程修了
1965年生まれ。和歌山県立箕島高等学校卒業。84年、近鉄バファローズに入団し、翌85年に一軍投手デビュー。88年には最優秀救援投手のタイトルを獲得。95年、ヤクルトスワローズに移籍、先発陣の一角として活躍し、チームの日本一に貢献。
97年オフにFA権を行使して、メジャーリーグのニューヨーク・メッツに移籍。98年、日本人メジャーリーガーとして史上2人目の完投勝利を達成。99年には、日本人初のポストシーズン開幕投手を担った。2000年はコロラド・ロッキーズ、01年からはモントリオール・エクスポズに在籍。03年、オリックス・ブルーウェーブに移籍し、日本球界に復帰。07年、現役引退。
08年~12年、北海道日本ハムファイターズの投手コーチに就き、09年と12年にリーグ優勝を果たす。15年、福岡ソフトバンクホークスの投手コーチに就任して日本一に、16年は北海道日本ハムファイターズの投手コーチとして日本一に輝く。
また、14年4月に筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻に入学。16年3月、博士前期課程を修了し、修士(体育学)の学位を取得。現在も研究活動を続けている。
千葉ロッテマリーンズ投手コーチ
筑波大学大学院 人間総合科学研究科 体育学博士前期課程修了
1965年生まれ。和歌山県立箕島高等学校卒業。84年、近鉄バファローズに入団し、翌85年に一軍投手デビュー。88年には最優秀救援投手のタイトルを獲得。95年、ヤクルトスワローズに移籍、先発陣の一角として活躍し、チームの日本一に貢献。
97年オフにFA権を行使して、メジャーリーグのニューヨーク・メッツに移籍。98年、日本人メジャーリーガーとして史上2人目の完投勝利を達成。99年には、日本人初のポストシーズン開幕投手を担った。2000年はコロラド・ロッキーズ、01年からはモントリオール・エクスポズに在籍。03年、オリックス・ブルーウェーブに移籍し、日本球界に復帰。07年、現役引退。
08年~12年、北海道日本ハムファイターズの投手コーチに就き、09年と12年にリーグ優勝を果たす。15年、福岡ソフトバンクホークスの投手コーチに就任して日本一に、16年は北海道日本ハムファイターズの投手コーチとして日本一に輝く。
また、14年4月に筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻に入学。16年3月、博士前期課程を修了し、修士(体育学)の学位を取得。現在も研究活動を続けている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
吉井/理人
元・北海道日本ハムファイターズ投手コーチ。筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学博士前期課程修了。1965年生まれ。和歌山県立箕島高等学校を卒業し、84年、大阪近鉄バファローズに入団。翌85年に一軍投手デビュー。88年には最優秀救援投手のタイトルを獲得。95年、東京ヤクルトスワローズに移籍、先発陣の一角として活躍し、チームの日本一に貢献。97年オフにFA権を行使して、メジャーリーグのニョーヨーク・メッツに移籍。98年、日本人メジャーリーガーとして史上2人目の完投勝利を達成。99年には、日本人初のポストシーズン開幕投手を担った。2000年はコロラド・ロッキーズ、01年からはモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)に在籍。03年、オリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バッファローズ)に移籍し、日本球界に復帰。07年、現役引退。08年~12年、北海道日本ハムファイターズの投手コーチに就き、09年と12年にリーグ優勝を果たす。15年福岡ソフトバンクホークスの投手コーチに就任して日本一に、16年は海道日本ハムファイターズの投手コーチとしてチームを日本一に導く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
元・北海道日本ハムファイターズ投手コーチ。筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学博士前期課程修了。1965年生まれ。和歌山県立箕島高等学校を卒業し、84年、大阪近鉄バファローズに入団。翌85年に一軍投手デビュー。88年には最優秀救援投手のタイトルを獲得。95年、東京ヤクルトスワローズに移籍、先発陣の一角として活躍し、チームの日本一に貢献。97年オフにFA権を行使して、メジャーリーグのニョーヨーク・メッツに移籍。98年、日本人メジャーリーガーとして史上2人目の完投勝利を達成。99年には、日本人初のポストシーズン開幕投手を担った。2000年はコロラド・ロッキーズ、01年からはモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)に在籍。03年、オリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バッファローズ)に移籍し、日本球界に復帰。07年、現役引退。08年~12年、北海道日本ハムファイターズの投手コーチに就き、09年と12年にリーグ優勝を果たす。15年福岡ソフトバンクホークスの投手コーチに就任して日本一に、16年は海道日本ハムファイターズの投手コーチとしてチームを日本一に導く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : ディスカヴァー・トゥエンティワン (2018/11/15)
- 発売日 : 2018/11/15
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 279ページ
- ISBN-10 : 4799323857
- ISBN-13 : 978-4799323854
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.5 cm
-
Amazon 売れ筋ランキング:
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- - 36位リーダーシップ (本)
- - 135位スポーツ (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年11月30日に日本でレビュー済み
違反を報告
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40人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
オリックス時代の裏話みたいな話から
投手陣をどのようにコーチングするかまで 赤裸々に書かれていた
「教えない」という表現は少し語弊があって、投手を見つめて それぞれにあった手助けをするに近いと思う。
ただ あまりにも地味でまっとうなので驚きが少なく 途中で飽きが来てしまったのは残念。
吉井さんのように優れたコーチング技術があっても 現役コーチ時代にそのノウハウが広められないというのであれば かえって野球をつまらなくしてしまうのかもしれない。ノウハウを球団の中に閉じ込めて横のつながりが生まれないというのは競争が本質である商売の観点ではしょうがないが、長い目で見ると実に損だと思った。
投手陣をどのようにコーチングするかまで 赤裸々に書かれていた
「教えない」という表現は少し語弊があって、投手を見つめて それぞれにあった手助けをするに近いと思う。
ただ あまりにも地味でまっとうなので驚きが少なく 途中で飽きが来てしまったのは残念。
吉井さんのように優れたコーチング技術があっても 現役コーチ時代にそのノウハウが広められないというのであれば かえって野球をつまらなくしてしまうのかもしれない。ノウハウを球団の中に閉じ込めて横のつながりが生まれないというのは競争が本質である商売の観点ではしょうがないが、長い目で見ると実に損だと思った。
2020年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
野球のコーチの話ではあるが、厳しいプロの世界だからこそ、ビジネスの世界に生きる自分が見えていなかった気付きがあった。その気づきは主に以下4点だ。
1.振り返りの前に、やるべきことがある
早速自分の行動に取り入れたものは(コーチングとしてではない)、自分の言動を振り返った時に、「なぜその言動を取ったのか」という、振り返りの前段としての自分を知るフェーズだ。
よくある振り返りは、よかった点、悪かった点、改善策、の3点セットだし、作者もこういう振り返りが大事とは書いてある。しかし、本書の中ではその前段として「どうしてそのプレーになったのかを自分で分析できるようになっておかなければならない。」「まずは、身体が勝手に動いた状態を客観的に把握させ、なぜそうなったのかを掘り下げることが重要である」と述べている。
この言葉がとても深くて、今のビジネス界にはない発想であり、自分自身を知るために、ビジネスでも取り入れたほうがよい考え方だと思った。
なぜなら、自分自身の経験上、良い点、悪い点、改善点を振り返っても、とても表面的で、特に改善点などはまあほぼ定着しなかったからだ。自分の特性をまずは知り、その上で改善点を考えないと意味がない。
「なぜその言動を取ったのか」の振り返りは、そのまま言葉通りの質問では振り返りにくかったので、私は、特に自分がうまくできた時、あるいは仕事が楽しかった時に、「なぜそれをしようと思ったのか、心のエンジンは何だったのか?原動力となるスイッチは何だったのか?」を自問自答するようにしている。こうすることで、自分という人間が大変よく分かるようになった。また、違う場面でも同じように行動すればきっとうまく行くという学習にもつながるだろう、と思えた。
2.「プロとして生き残るには、成長して上のステージに上がらなければならない」
このシンプルな言葉が、とても心に響いた。そう、企業で正社員として働いていると、現状維持で良いという考え方の人にまま出会うのだが、私たちはビジネスのプロなのである。企業は成長しなければ生き残れないように、その企業にいる我々も当然、成長しなければならない。これは、プロとしての宿命であるという、非常にシンプルな原則を突きつけてくれた。
3.「何のために一軍に上がったのか。何のために会社に入ったのか。」「一軍で敗戦処理をするためでもなければ、会社で先輩の雑用をするためでもない。」「それは、一軍で試合に出るためであり、先輩と対等な場面で仕事をするためだ。」
ほんとこれね。なぜか雑用が若手に偏るが、まあ賃金がベテランより安いから、というのはあるが、それでも、若い能力を伸ばす機会を奪う。本書では、ベテランこそ若手のサポートに回るべきと記載されていて、体力勝負の世界だからではあるが、ビジネスでもそうだろ、と思う。大学でしっかり学び、若くて伸びしろがあり、才能もある若者に経験を積ませ、柔軟な発想で新たなビジネスを切り開いていくことこそ、日本の未来を作ることではないか。政治を見ていても、議員の爺さん達がただの老害でしかないことは明白だ。
ただ、ビジネスの世界は現役が長いし、定年も延長されているから、どこからサポートに回るのか、は、なかなか難しいが。
4.最高のコーチが教えないのは、自分に最適な解を知っているのは自分だからであり、課題を設定してその解を見つける術を学ばなければ、伸びないから
常々、なぜコーチと呼ばれる人たちは、正解をチャチャっと教えてくれないのか?と疑問だった。その方が手っ取り早く自分を改善できるのにと思っていた。
しかし2に記載したように、自分の特性は自分にしか把握できない。何に楽しさややりがいを感じるのかは人それぞれで、それに応じた方法を考えなければ定着しない。ああ、そういうことかと府に落ちた。
1.振り返りの前に、やるべきことがある
早速自分の行動に取り入れたものは(コーチングとしてではない)、自分の言動を振り返った時に、「なぜその言動を取ったのか」という、振り返りの前段としての自分を知るフェーズだ。
よくある振り返りは、よかった点、悪かった点、改善策、の3点セットだし、作者もこういう振り返りが大事とは書いてある。しかし、本書の中ではその前段として「どうしてそのプレーになったのかを自分で分析できるようになっておかなければならない。」「まずは、身体が勝手に動いた状態を客観的に把握させ、なぜそうなったのかを掘り下げることが重要である」と述べている。
この言葉がとても深くて、今のビジネス界にはない発想であり、自分自身を知るために、ビジネスでも取り入れたほうがよい考え方だと思った。
なぜなら、自分自身の経験上、良い点、悪い点、改善点を振り返っても、とても表面的で、特に改善点などはまあほぼ定着しなかったからだ。自分の特性をまずは知り、その上で改善点を考えないと意味がない。
「なぜその言動を取ったのか」の振り返りは、そのまま言葉通りの質問では振り返りにくかったので、私は、特に自分がうまくできた時、あるいは仕事が楽しかった時に、「なぜそれをしようと思ったのか、心のエンジンは何だったのか?原動力となるスイッチは何だったのか?」を自問自答するようにしている。こうすることで、自分という人間が大変よく分かるようになった。また、違う場面でも同じように行動すればきっとうまく行くという学習にもつながるだろう、と思えた。
2.「プロとして生き残るには、成長して上のステージに上がらなければならない」
このシンプルな言葉が、とても心に響いた。そう、企業で正社員として働いていると、現状維持で良いという考え方の人にまま出会うのだが、私たちはビジネスのプロなのである。企業は成長しなければ生き残れないように、その企業にいる我々も当然、成長しなければならない。これは、プロとしての宿命であるという、非常にシンプルな原則を突きつけてくれた。
3.「何のために一軍に上がったのか。何のために会社に入ったのか。」「一軍で敗戦処理をするためでもなければ、会社で先輩の雑用をするためでもない。」「それは、一軍で試合に出るためであり、先輩と対等な場面で仕事をするためだ。」
ほんとこれね。なぜか雑用が若手に偏るが、まあ賃金がベテランより安いから、というのはあるが、それでも、若い能力を伸ばす機会を奪う。本書では、ベテランこそ若手のサポートに回るべきと記載されていて、体力勝負の世界だからではあるが、ビジネスでもそうだろ、と思う。大学でしっかり学び、若くて伸びしろがあり、才能もある若者に経験を積ませ、柔軟な発想で新たなビジネスを切り開いていくことこそ、日本の未来を作ることではないか。政治を見ていても、議員の爺さん達がただの老害でしかないことは明白だ。
ただ、ビジネスの世界は現役が長いし、定年も延長されているから、どこからサポートに回るのか、は、なかなか難しいが。
4.最高のコーチが教えないのは、自分に最適な解を知っているのは自分だからであり、課題を設定してその解を見つける術を学ばなければ、伸びないから
常々、なぜコーチと呼ばれる人たちは、正解をチャチャっと教えてくれないのか?と疑問だった。その方が手っ取り早く自分を改善できるのにと思っていた。
しかし2に記載したように、自分の特性は自分にしか把握できない。何に楽しさややりがいを感じるのかは人それぞれで、それに応じた方法を考えなければ定着しない。ああ、そういうことかと府に落ちた。
2019年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
野球界には珍しく、桑田さんのように理路整然と、しかし、理論に偏ることなく、人としっかり向き合ってコーチングを考えている筆者の考え方が大変共感を覚えた。具体的でわかりやすく、特に野球好きの私にはスッと入ってきやすい内容でした。