〈2018/12/03 感想追記2〉
肌断食8ヵ月。何もしないスキンケアで、本当に肌は賢いことを実感。
著者ほど盛大な皮剥けはなかったが、ほぼ同じような経過を辿っている。
著者と違い私の肌はターンオーバーが遅いようで、ぬるま水洗顔のみでは不十分ということが分かってきた。
今は肌の状態を観察して、適宜石鹸の泡でクルクル丁寧に洗っている。こういう個人差はあるので、臨機応変に。
年相応のシミは残っているが、基礎化粧品(およびシャンプー)の刺激が原因だったシミは
どんどん薄くなって、次々消滅。結果、シミの総数は減少。
くすみが抜けて肌が白くなった初期、シミが増えたように見えて不安だった時もあったが
元々あったシミが単に見えやすくなっただけだった。慌てて中止しなくてよかった。
ちなみに著者同様、夏も日焼け止めは使わず帽子やサングラス、ストール、日陰を撤退利用していた。
特に美容フリークではなく、ごく一般的なスキンケアしかしていなかった著者の肌でも、
診察時にマイクロスコープで見たら擦り切れたタイヤ状態。実年齢より相当上の老化っぷりだったという。
そんな著者が人一倍熱心にしていたケアは「日焼け止めをせっせと塗ること」だったそうだ。
未来の美肌のために塗っていた日焼け止め下で肌は実年齢以上に老化していた、
ということがマイクロスコープ画像で確認証明されて著者は思いきり後悔していた。
意外だが、ファンデより日焼け止めのほうが肌に与えるダメージはずっと大きいそうだ。
私はこれを知ってから、日焼け止めには手が出せなくなった。
著者も問題視しているように、基礎化粧品で肌自体がキレイになると刷り込まれている消費者が大多数で、
メーカーも雑誌メディアも、そういう勘違いをさせような発信を平気でしていることは大問題だと思う。
見た目年齢偽装のお手伝いをしますが、老化促進と乾燥促進の代償があります。どうしますか?
と、正直に伝えた上で選択してもらわないと。消費者に対して全くフェアではない。
現在、肌断食を開始して初めての冬到来。服にはパチパチ静電気が起きているのに肌は特に乾燥を感じない。
触ると部分的にカサカサしているが、ツッパり感は皆無。痒みもない。
バリア機能も表皮常在菌も復活してきたようでホッとしている。
「肌バリアがしっかりしていれば、肌は乾燥しない(空気の乾燥や年齢はほとんど関係ない)」
本当の乾燥対策とは、皮膚表面の水分量ではなく「バリア機能を守り皮膚内部の水分を蒸発させないこと」だと
身をもって感じている。
ちなみに、表皮常在菌は美肌菌と呼ばれていて汗と皮脂をエサにしている。
皮脂膜に住んで、皮膚を弱酸性に保ち雑菌が繁殖しないようにして守ってくれている。
当たり前だが、クリームや乳液の油分ではエサにならない。皮脂膜が洗い流されれば、もろとも流されていく。
「洗顔で皮脂を落としたら、代わりにクリーム塗って補えばいいじゃない♪」なんて、本当に馬鹿なことを信じていたものだ。
何十年間の自分の無知っぷりが恥ずかしくなる。
乾燥対策については、NHK 「ためしてガッテン」でも取り上げられていた。
「多くの女性のカサカサ肌は、お金と手間ひまかけてスキンケアをすることで肌バリアを自分で壊して作っている」
と色々な実験や比較検証がされており、詳しい内容が本書で紹介されている。
録画して何度も番組を見ながら著者は、見る側に皮膚についての知識があるかないかで、
同じ内容の番組を見ても見方がまるで違う!と気づく。
せっかく番組で「年を取っても水分量は減らないこと」が検証証明され、
つまり「スキンケアはいらない」ということを言っているのに、知識がないと気づけない。
他のレビュアーさんも指摘されているが、本書に載っている「肌のターンオーバーのしくみ」の図は間違っている。
ターンオーバーは表皮で行われているので、これは表皮の断面図。真皮は関係ない。重要な図なのに間違っていて本当に残念。
宇津木氏の本はもちろん、2015年出版の池田大志医師の「何もつけない美肌ケア」も読むとより理解が深まり、
納得して肌断食に挑めると思う。絶対、レビューだけ読んでいきなり肌断食を始めないほうがいい。
湯温や洗い方など、何もしないながらも肌断食はれっきとしたスキンケア。正しいやり方でないと挫折、トラブルが出る。
肌トラブルを避けたいなら、ネット情報は信じないほうが賢明だと思う。かなり自己流が多い。
現状に満足で、基礎化粧品の色々な真実を知っても「それでもいいの」という方はそれでいいと思う。全く否定しない。
女性を幸せな気持ちにしてくれるのは、スキンケアやメイクの良いところだと思う。まさしく夢を見させてくれる。
そうではなく、やっぱり素肌自体をキレイにしたい人、永遠に続く化粧品依存スパイラルから脱出したい人、
肌トラブルに悩んでいて、もう本気で根本からどうにかしたい人には、肌断食が向いていると思う。
幸い、肌は生きている。時間はかかるが、人工的なことをしなければ徐々に本来の状態に復活していく。
著者は65歳で肌断食を始めている。何歳からでも肌は復活してくれるなんて、本当にスゴい!
本書では「メイクよりも基礎化粧品(日焼け止めを含む)によるダメージのほうがずっと大きい」
ということでメイクについては前向きだ。
故に、肌断食中にメイクしたいイザ!という時の著者のメイク法も本書に書いてある。
ただ、これにも個人差がある。
私はファンデなしのポイントメイクのみだが、それでも連日すれば唇はくすんでくるし、瞼もあっという間に弛んでくる。
メイクを落とすための石鹸洗顔による肌ダメージは想像以上に大きい。私の肌では完全回復には数日かかる。
うっかりシャワーなど当てたら、翌日の肌は皮むけでボロボロ。湯温がちょっと高くてもカサカサが酷くなる。
私の角質層(肌バリア)ってこんなに脆かったのか。今まで直ぐに化粧水をつけていたから、全く気がつかなかった。
…………以下、以前のレビュー………
〈感想追記 1〉
著書がとても上手くスキンケアと肌断食を例えていた。
①スキンケア=ケーキのようなもの
ケーキが好きな人でも、カラダにいいから好きという人はいないであろう。本当はスキンケアもケーキ同様なのに、刷り込みで「肌に良い」と勘違いさせられている。そもそも化粧品は薬事法で効果があってはいけないことになっている。つまりケーキ(あるいはお酒やタバコ)同様の嗜好品である。毎日、1日2回ケーキを食べていたら(スキンケア)どうなるか。更にフルメイクまでしたら、毎日ホールケーキを食べるようなもの。たまにお楽しみでフルメイクすることは、肌断食でも否定していない。ただ、肌のためにも普段はスキンケアをしない、ファンデも付けないかせめてパウダーやポイントメイク程度にしたら?ということだ。
②「きれいにしている」「きれいにメイクしている」ことと「きれいだ」は同じ意味とは限らない。肌断食が目指すのは、肌本来の健康的できれいな状態(著書は「肌が元気」と表現)。人工美をとるか、自然美をとるかは、個々の価値観による。著書も「(本当の肌がボロボロでも人工美で誤魔化して)死ぬまでもてば」と肌断食中に何度も悩んでいる。化粧品には魔力があるようだ。
③メーカーが叫んでいる美容の常識は全て「スキンケアをしていれば」が大前提。例えば、
・歳とともに肌の水分量、皮脂量は減少する。
・空気が乾燥すると肌も乾燥する。
これらはスキンケアをしているから、起こる現象。肌本来の正常なバリア機能が働いていれば、これらは起こらない。スキンケアでバリア機能を壊すから、引き起こされている。
肌はバリアなので、化粧品は浸透しない。効くこともない。経皮吸収性のある美白有効成分がバリア突破して浸透し、効いてしまったが故に発生したのが白斑事件だということを肝に銘じたほいがいい。ちなみに白斑を引き起こした成分は、ちゃんと厚生労働省が認可した有効成分である。ある成分は、海外では有毒性が指摘されて使用制限されているのに厚生労働省の有効成分リストには未だに載っており、某大手のシャンプーに配合されて堂々と売られている。国のお墨付きなんてその程度。規制緩和もあり、ますます怪しい製品が増えてしまった。思考停止しないで、自分の身は自分で守らなければならない。
面白いと思ったら、是非読んでみて欲しい。 以上、追記
〜〜〜以下、一番最初のレビュー〜〜
ネットにも肌断食の体験談やら経過報告やら失敗談のブログが溢れているが、よく読むと肌断食“もどき”も多く紛れている。それが、肌断食に失敗する人が多く出る一因ではないかと思っていた。
中には「肌断食失敗→肌断食は肌に悪い→そこでこの化粧品」と商売しているブログやサイトまであり、悪質すぎて唖然とする。
その点、著者は最初こそ自己流だが、早い時期から「肌断食」提唱者である宇津木氏が創設した北里研究所病院で医師からキチンとした診断とアドバイスをもらいながら実行している。この本を読めば肌断食の過程や不安になる肌状態について、正しい知識が得られると思った。実際の進め方は宇津木氏の本に従い、これは副読本のようにすると良いと思う。
著者は日焼け止めのヘビーユーザーでリキッドファンデ愛用者だった。そこでいきなり全てのケアをやめたため、肌断食直後から暫くは肌の見た目はボロボロになってしまった。
肌はそれまでのスキンケアの仕方に合わせた皮脂分泌量やバリア状態になっている。スキンケア状況が変わっても、直ぐにはそれに順応しない。肌断食実行中の私の体験からすると、段階的にスキンケアをやめていったほうが肌へのインパクトは少なくて済んだだろうな、と思う。肌断食を始めたら、皆が皆ボロボロ状態になるわけではないので、そこは誤解しないほうが良い。完全にやめるまでに助走期間を設ければ、軟着陸で肌断食に成功できる人が増えると思う。
著者は言葉を扱う翻訳者という職業なので、文章がとても読みやすい。ユーモアもあり、スラスラと読めた。断食中に読むと共感できる不安や迷いがたくさん出てきて、とても励みになる。
ずっと「肌がキレイだ」と言われてきた著者の肌内部は実は擦り切れたタイヤのような、キメの全くないボロボロ状態だと最初の診察で分かったそうだ。「キレイな肌」は塗っていたスキンケア化粧品で作られた、見た目だけの文字通り”化けの皮“だったという事実。きっとこれが現代女性の肌の真実なのだろう。
トークイベント時の著者の姿をYou Tubeで発見。肌断食に成功した著者の実際の姿はどうなのだろう?と興味津々で見てみた。白いキレイな肌に薄化粧、白シャツの著者の清潔感と上品な雰囲気に「歳を重ねたら、こういう感じが素敵」と心から思った。
カネボウの白斑事件で化粧品の怖さに女性は皆ゾッとしたはずなのに、他人事なのか肌断食はなかなか浸透しない。
白斑事件のある被害者の方自身のブログも読んだが、他の化粧品を模索していると書いてあり驚愕した。実際に化粧品で被害を受けても、あの商品/成分が「たまたまダメであった」という認識にしかならない人もいる現実(全被害者が皆そういう認識だとはもちろん、さらさら思っていない)。取り寄せた化粧品の試供品を娘さんにも気軽に試させているエピソードまであり、これほどまでにスキンケア化粧品はいいものだ、という刷り込みから抜けられないという現実に絶望感すら感じる。まさに、化粧品企業の大勝利である。
巻末、著者と対談した宇津木氏の言葉に「大企業からすれば、我々は巨大養鶏場の鶏みたいなものです。」というものがあったが、本当に考えさせられる。
化粧品解析も行なっている人気の美容コラム(若い化学者さんが書いている)のブログでも、美肌になる一番の方法は結局「何もしないこと」と言っている。季節や体調で肌の調子が落ちた時(あるいは先天的に肌が弱い人)に、肌本来の100%の状態へ戻すためのサポート/補助をするのが化粧品のあるべき姿だと(故に、最終的には化粧品が必要なくなるのがベスト)。全くもってその通りだと思う。だがそれでは儲からなくなるので、企業は必死で不安と恐怖を煽りマインドコントロールをして化粧品依存症の女性を続々量産している、というのが本当のところだろう。
著者も繰り返し言っているように、我々の肌は本来とても賢いのだ。それも驚異的に。
最新版 肌断食: スキンケア、やめました (日本語) 単行本 – 2017/3/27
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内容(「BOOK」データベースより)
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