私の父は出兵を夢見て、学生のまま終戦を迎えた世代でした。
ゆえに、息子の私に語る大日本帝国は矛盾ばかり。
零戦を誇りとし、戦艦大和を褒め、昭和天皇には複雑なものを抱いておりました。
学校では「国の象徴として、以前のような権力を有しない」ことが強調された程度。
右も左も、ましてや国体など語るのは、大人すら敬遠していましたから。
私も社会に出るまで、いやほんの数年前まで、天皇に対して何か思うところすら無かったように思います。
大人それぞれの思いが異なり、一人の大人であっても思いが定まらない存在。
そうした考えを聞かされた私も、昭和天皇に対しては是も非も分からないまま、今日まで生きております。
天皇の存在を大きく感じたのは、東北の大震災でした。
当時の日本が余りにも不甲斐無く思え、そしてあの災禍。
あの時ほど、天皇と国家の存在というものを、思い知ったことはありません。
それだけ平和と経済成長を享受していた訳です。
世界の変化、日本を取り巻く不穏な出来ごと、それらを日本人として考える。
恐らく、私に欠けている視点は、この作中の時代に前例として示されているはずです。
私のように、日本という国を当たり前の環境として疑わなかった人に、この作品は読む価値があるのだと思います。
昭和天皇物語(1) (ビッグコミックス) Kindle版
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言語日本語
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出版社小学館
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発売日2017/10/30
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ファイルサイズ65600 KB
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2018年2月22日に日本でレビュー済み
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2018年12月7日に日本でレビュー済み
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漫画や映画は、どうしても作った人の思いが色濃く反映されてしまい、場合によっては先入観や偏見を植えつけてしまいかねないものだ。昭和天皇を人として敬愛してやまない私は、この漫画を読み始めると落涙の連続でなかなか読み進められないほどだった。これではいけない。今まで、いろんな裕仁天皇に関する本も読んできたが、いちばんお薦めするのは福田和也著『昭和天皇』(全7巻・文藝春秋)だ。幅広く様々な資料を縦横に引きながら客観的な記述を進めながらも、人間裕仁天皇の姿や内面を浮かび上がらせるような名著だと思う。
そうは言っても、この漫画もこれから何度も繰り返し読むことになるかもしれない。
そうは言っても、この漫画もこれから何度も繰り返し読むことになるかもしれない。
殿堂入りNo1レビュアーベスト50レビュアー
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「物語」というからにはフィクションなのでしょう。このシリーズの執筆陣の顔ぶれからも平成が次の時代に進むことが予告されたこの時期に一体何を持ち出そうとしているのか注目したいところです。
本書の目次のところに「この作品は史実を元に構成しておりますが、一部に創作が含まれています。」との但し書きが小さな文字で書かれています。このような表記があっても、具体的にどこまでが創作のつもりであるか明示されない傾向があるように思いますが、要するにその解釈は読者次第という意味なのでしょう。
「史実を元に構成」とは、例えば慶長5年に関ヶ原で豊臣方と徳川方が合戦を行い徳川方が勝った、その際に小早川秀秋が寝返ったというような大まかな史実(舞台装置)のことで、「創作」とはその舞台上で登場人物が見せる喜怒哀楽の感情、思惑や欲望、価値観などを描写する表情や動作、言葉などの人物描写です。人物描写の部分は基本的に創作(フィクション)と理解して読むべきでしょう。
歴史小説(ドラマ)には細かい史実を持ち出すほどフィクションの部分がだんだん見分けにくくなるジレンマがあります。観点の異なる読者がそれぞれの主観で感情移入ができるように色々な餌を撒かれると、同時にさりげなく埋め込まれているサブリミナルな要素(特定の用語や表現)に気づきにくくなります。この第1巻でも、保守系の読者の感覚に訴える素材がそれとなく準備しながら、一方で「人間天皇」というイメージ作りを意図しているように読めます。
本書の目次のところに「この作品は史実を元に構成しておりますが、一部に創作が含まれています。」との但し書きが小さな文字で書かれています。このような表記があっても、具体的にどこまでが創作のつもりであるか明示されない傾向があるように思いますが、要するにその解釈は読者次第という意味なのでしょう。
「史実を元に構成」とは、例えば慶長5年に関ヶ原で豊臣方と徳川方が合戦を行い徳川方が勝った、その際に小早川秀秋が寝返ったというような大まかな史実(舞台装置)のことで、「創作」とはその舞台上で登場人物が見せる喜怒哀楽の感情、思惑や欲望、価値観などを描写する表情や動作、言葉などの人物描写です。人物描写の部分は基本的に創作(フィクション)と理解して読むべきでしょう。
歴史小説(ドラマ)には細かい史実を持ち出すほどフィクションの部分がだんだん見分けにくくなるジレンマがあります。観点の異なる読者がそれぞれの主観で感情移入ができるように色々な餌を撒かれると、同時にさりげなく埋め込まれているサブリミナルな要素(特定の用語や表現)に気づきにくくなります。この第1巻でも、保守系の読者の感覚に訴える素材がそれとなく準備しながら、一方で「人間天皇」というイメージ作りを意図しているように読めます。
ベスト1000レビュアー
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戦争責任であれば米国側にもある。正しくは昭和天皇の敗戦責任である。マッカーサーの初回対面時に、「全ての責任は私にある」と、本当に言っただろうか? 天皇がそれを口にすることは、天皇と国体の護持のために死んだ臣民がうかばれないではないか。天皇の立場では言えるはずがない。これは、マッカーサーの創作だろう。当時、天皇を東京裁判にかけ死刑にしたら、日本国民を統治することは困難であったろう。天皇を利用することで、マッカーサーは日本の統治に成功したわけだ。マッカーサーには、大統領選に立候補したいという野心があった。そのためには、日本の統治が円滑に行われることが、大変重要なことであったわけだ。昭和天皇は戦争に反対であった。当然である。日本の統治機構の頂点にあるものが、強国と戦って敗戦すれば、自分の地位や脈々と繋がって来た天皇制まで亡くなる恐れが多分にあったからだ。人柄が良いことは十分認めるが、責任問題を人柄とすり替えられても納得できない。天皇は利用されたが、それに載っていた以上、天皇の名のもとで行われた戦争である以上、敗戦責任はあるだろう。聖断で戦争が終結したのであれば、開戦も天皇が認めなければ行われなかったことになるだろう。史実ではなく、史実を用いて創作された漫画として読んでいる。漫画自体は面白い。
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