小さい頃にみたドラえもん映画の中でも、強烈に印象に残っていたこの作品。
困ったときでもなんとかしてくれるはずのドラえもんの故障、いつもの野比家の大洪水による浸水。「どうなっちゃうのこれ?」と子供の頃の私はトラウマになりかねない不安を抱きました。
今、改めて見るとその不安も強いメッセージ性によるものだったのかと思う。
環境問題がメインテーマではあるが、印象的なのはクライマックスで見受けられる核兵器の暗喩である。
ボタンひとつで地上を洗い流してしまおうとする天上人に対し、ドラえもんは対等な立場に立つため、こちらも天上世界をボタンひとつで破壊できるのだと宣言する。
それぞれの立場に正義があり、自分の生活を守るための行動であるが、そのあまりに強力な兵器は相手の生活を完全に破壊してしまうのである。
相手が核兵器を持つならば、こちらも核兵器を持たなければ対等な立場で話し合うこともできない。
こんな人類の難しく悲しいテーマすらも描いてしまうドラえもんの懐の深さを感じた。

ご自宅のテレビ画面でPrime Videoの視聴が可能なデバイスをご紹介。Prime Videoアプリ対象のスマートテレビ、またはテレビに接続して利用するPlayStationなどのゲーム機器をご利用いただくことでPrime Videoをテレビ画面で視聴できます。 対象の機種・機器を今すぐチェック