カルロス・ゴーンの逮捕以来、テレビの報道番組に引っ張りだこのジャーナリストによるゴーン論であり、日産論である。
ゴーン3回目逮捕の特別背任の内容、ルノーにおけるゴーン派のイラン出身女性副社長の存在、ゴーンの海外豪邸保有会社と日産の関係、ゴーンから社長職を継いだ志賀前社長と西川現社長の関係……よくここまで書けるものだと感心する。長期にわたる、緻密な取材の賜物であろう。
こうしたゴーン逮捕事件の「背景」を知るということだけで十分に面白いが、新聞や雑誌、他の人の著作ではわからない「背景の背景」、ルノーの出資を受けざるを得なくなった「20年周期で繰り返された日産内紛史」、さらには、日産の創業者の鮎川義介の妻とトヨタ自動車の創業者の豊田喜一郎の妻がいとこ同士であることなど、歴史を紐解いての日産論は、経営論としても一級である。
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日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年 (文春新書) 新書 – 2019/2/20
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独裁、ゴマスリ、権力闘争……
強欲と収奪の内幕を克明に描くノンフィクション!
「日産・ルノー提携」の特ダネを1999年にスクープして以来、カルロス・ゴーンを見つめてきたジャーナリストが、その栄光と墜落の軌跡、そして日産社内の権力闘争の実態をあますところなく描いた経済ノンフィクション。
倒産寸前まで追い込まれた日産にルノーから送り込まれたゴーンは、トップ就任からわずか1年半後、過去最高益を叩き出す。
だが、ゴーンには別の顔があった。寵愛する「チルドレン」で配下を固め、意見する者は容赦なく飛ばす。部下に責任を押しつけて更迭し、自分は地位にとどまった。
そして、私物化。ゴーンは私的に購入した金融商品がリーマンショックで18億円もの損失を出した際、一時的にそれを日産に付け替えた。約20億円もの報酬のうちの約半分を退任後に受け取ることにし、有価証券報告書には10億円分しか記載してこなかった。会社のカネで購入した豪華邸宅を私的に利用するなど、公私混同は枚挙に暇がない。
いったいなぜ、ゴーンは道を誤ってしまったのか?
ヒントは「歴史」にある。
日産は創業以来、ほぼ20年周期で大きな内紛を起こしてきた。そのつど、「独裁者」と呼ばれる権力者があらわれ、制御不能のモンスターと化した。その独裁者を排除するために新たな権力者を必要とし、新たな権力者がまたモンスターと化していった。
そうした構図が繰り返される背景には、日産が抱えるガバナンスの問題点、そして独裁者をのさばらせた側にも大きな責任があることが浮かび上がってくる。
企業ドキュメントとしての魅力もさることながら、人物ドラマとしても抜群に面白い。
フィクションをしのぐ驚愕の展開!
強欲と収奪の内幕を克明に描くノンフィクション!
「日産・ルノー提携」の特ダネを1999年にスクープして以来、カルロス・ゴーンを見つめてきたジャーナリストが、その栄光と墜落の軌跡、そして日産社内の権力闘争の実態をあますところなく描いた経済ノンフィクション。
倒産寸前まで追い込まれた日産にルノーから送り込まれたゴーンは、トップ就任からわずか1年半後、過去最高益を叩き出す。
だが、ゴーンには別の顔があった。寵愛する「チルドレン」で配下を固め、意見する者は容赦なく飛ばす。部下に責任を押しつけて更迭し、自分は地位にとどまった。
そして、私物化。ゴーンは私的に購入した金融商品がリーマンショックで18億円もの損失を出した際、一時的にそれを日産に付け替えた。約20億円もの報酬のうちの約半分を退任後に受け取ることにし、有価証券報告書には10億円分しか記載してこなかった。会社のカネで購入した豪華邸宅を私的に利用するなど、公私混同は枚挙に暇がない。
いったいなぜ、ゴーンは道を誤ってしまったのか?
ヒントは「歴史」にある。
日産は創業以来、ほぼ20年周期で大きな内紛を起こしてきた。そのつど、「独裁者」と呼ばれる権力者があらわれ、制御不能のモンスターと化した。その独裁者を排除するために新たな権力者を必要とし、新たな権力者がまたモンスターと化していった。
そうした構図が繰り返される背景には、日産が抱えるガバナンスの問題点、そして独裁者をのさばらせた側にも大きな責任があることが浮かび上がってくる。
企業ドキュメントとしての魅力もさることながら、人物ドラマとしても抜群に面白い。
フィクションをしのぐ驚愕の展開!
- 本の長さ254ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2019/2/20
- ISBN-104166612050
- ISBN-13978-4166612055
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
倒産寸前の日産をV字回復させたカリスマはなぜ追放されたのか?輝かしい業績の陰でひそかに進行していた私物化と生産現場の疲弊、チルドレンたちの権力闘争―。失敗の本質を分析し、「スマホ化」が進む自動車産業の未来像を洞察する企業ノンフィクションの傑作!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
井上/久男
経済ジャーナリスト。1964年、福岡県生まれ。九州大学卒業後、大手電機メーカーを経て92年朝日新聞社入社。名古屋、東京、大阪の経済部で自動車、電機産業を担当。99年、「日産・ルノー提携」の特ダネをスクープ。2004年に独立し、フリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
経済ジャーナリスト。1964年、福岡県生まれ。九州大学卒業後、大手電機メーカーを経て92年朝日新聞社入社。名古屋、東京、大阪の経済部で自動車、電機産業を担当。99年、「日産・ルノー提携」の特ダネをスクープ。2004年に独立し、フリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2019/2/20)
- 発売日 : 2019/2/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 254ページ
- ISBN-10 : 4166612050
- ISBN-13 : 978-4166612055
- Amazon 売れ筋ランキング: - 234,330位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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クルマとは社会を豊かにするためのもの改めてこの本を通して、Mr.K 片山さんに言われた気がする。経営者や権力者の情や道徳観無き支配による企業運営。その結果としての業績不振。これに立ち向かい、Mr.Kの言う社会を豊かにするクルマを創りをする為に、現場の人間はどの様に行動すべきか?今1度自分自身に問い直し、明日から前に進みたい。心に火を着けていただき感謝します。ありがとうございます。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2019年3月13日に日本でレビュー済み
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自動車業界を長年取材してきたジャーナリストが2018年11月のカルロス・ゴーン日産元会長の逮捕に至るまでの内幕を解説。
ゴーン来日の99年から業績のV字回復を経た後の05年くらいまでは、働き方改革を先取りする動きとして有能な人材を発掘する組織や意思決定を効率的に進める手法が奏功。ゴーンは「カリスマ経営者」と崇められます。しかし、業績が安定するとコストカットを中心とした短期的な収益を重視するゴーンの経営手法には陰りが見え始め、しわ寄せを受ける現場には不満が鬱積。ルノー出身の幹部が優遇され日産の功労者が左遷される理不尽な人事などを前に日産幹部の危機感が頂点に達し、事実上のクーデターが起きるに至ります。
2013年時点で「ゴーンの経営手法を健全に否定していくリーダーシップが求められる」と記していた筆者は、先見の明があったのだと思います。
ゴーン来日の99年から業績のV字回復を経た後の05年くらいまでは、働き方改革を先取りする動きとして有能な人材を発掘する組織や意思決定を効率的に進める手法が奏功。ゴーンは「カリスマ経営者」と崇められます。しかし、業績が安定するとコストカットを中心とした短期的な収益を重視するゴーンの経営手法には陰りが見え始め、しわ寄せを受ける現場には不満が鬱積。ルノー出身の幹部が優遇され日産の功労者が左遷される理不尽な人事などを前に日産幹部の危機感が頂点に達し、事実上のクーデターが起きるに至ります。
2013年時点で「ゴーンの経営手法を健全に否定していくリーダーシップが求められる」と記していた筆者は、先見の明があったのだと思います。
2019年4月17日に日本でレビュー済み
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本書は、新聞記者として1999年~2018年までの19年間、ゴーンの動きや日産経営者の動向を観察してきた著者がまとめたものであり、今回ゴーンが逮捕された経緯が良くわかりました。1999年に日産が倒産寸前の状態の時に、ルノーから日産に派遣されてきたゴーンが日産の経営立て直しに取り組み、2006年までには日産の経営立て直し(再生)に成功し、世界でも有数の自動車メーカーに仕立て上げた手腕は見事なものだと思っていました。丁度その頃(2001年)にゴーンが著作した本が、日本ではベストセラーになりました。「ルネッサンス」~再生への挑戦~です。
神田にある某社が販売記念として、著者であるカルロス・ゴーンの講演会を開催致しました。当時はまだ有名ではなかったので、講演会に集まった人も少なく、私も聴講し、講演後には「日産を再生するための手法」について質問をしたものです。内容は忘れましたが丁寧にお答え頂いたのを記憶しております。その後日産とゴーンについてはあまり関心がなく、日産が極めて順調な業績を上げているのは知っていました。あれから19年後の2018年11月19日に「ゴーン逮捕」の報道があり、びっくりして本書を購入し、20年間の日産に於けるゴーンの行動を知りました。
こんなに強欲で公私混同をする人物だとは知りませんでした。日産の再生に取り掛かったころのゴーンを懐かしく思い出します。
神田にある某社が販売記念として、著者であるカルロス・ゴーンの講演会を開催致しました。当時はまだ有名ではなかったので、講演会に集まった人も少なく、私も聴講し、講演後には「日産を再生するための手法」について質問をしたものです。内容は忘れましたが丁寧にお答え頂いたのを記憶しております。その後日産とゴーンについてはあまり関心がなく、日産が極めて順調な業績を上げているのは知っていました。あれから19年後の2018年11月19日に「ゴーン逮捕」の報道があり、びっくりして本書を購入し、20年間の日産に於けるゴーンの行動を知りました。
こんなに強欲で公私混同をする人物だとは知りませんでした。日産の再生に取り掛かったころのゴーンを懐かしく思い出します。
2019年12月7日に日本でレビュー済み
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運命に翻弄されたゴーンを取り巻く様子がよくわかりました。
日産は、ルノーとの提携がなかったら、確実に倒産していた情景描写にびっくりしました。
当時の経営陣が資金繰りのため、提携相手探しに飛び回り、奮闘する光景がやけにリアルで、本当に倒産の危機だったんだなあ、と思いました。
そうなってしまった日産の歴史から醸成された体質についても描かれていて、とてもわかり易かったです。
「ゴーンが来日せず、日産が倒産していた実現しなかった未来」という、仮定の歴史にとても興味が湧きました。
また、フランス政府の体制、シラク大統領のときに日産・ルノー体制ができて、サルコジ、オランドと来て、マクロンが大統領となったことの影響が大きく、マクロンが大統領とならなかったら、ゴーンの運命も違ったはず。このあたりのフランス政界の流れは描かれていませんが、ルノーが国営企業であることもゴーン後期・末期の運命のいたずらと感じました。
日産は、ルノーとの提携がなかったら、確実に倒産していた情景描写にびっくりしました。
当時の経営陣が資金繰りのため、提携相手探しに飛び回り、奮闘する光景がやけにリアルで、本当に倒産の危機だったんだなあ、と思いました。
そうなってしまった日産の歴史から醸成された体質についても描かれていて、とてもわかり易かったです。
「ゴーンが来日せず、日産が倒産していた実現しなかった未来」という、仮定の歴史にとても興味が湧きました。
また、フランス政府の体制、シラク大統領のときに日産・ルノー体制ができて、サルコジ、オランドと来て、マクロンが大統領となったことの影響が大きく、マクロンが大統領とならなかったら、ゴーンの運命も違ったはず。このあたりのフランス政界の流れは描かれていませんが、ルノーが国営企業であることもゴーン後期・末期の運命のいたずらと感じました。
2020年1月8日に日本でレビュー済み
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カルロス・ゴーンが経営トップになり、逮捕されるまでの日産の動きや、それまでの日産の歴史を新書としては十分な量、しっかりと取材して解説されているように感じた。筆致も冷静であると思う。
日産がどのようにここ30年ほど苦しんできたか、ゴーンが活躍し、そして衰えたか、なんとなく見えた。
最終章では今後の自動車業界の行方もラフではあるが解説されており、さっと読める本としてもよいと思った。
日産がどのようにここ30年ほど苦しんできたか、ゴーンが活躍し、そして衰えたか、なんとなく見えた。
最終章では今後の自動車業界の行方もラフではあるが解説されており、さっと読める本としてもよいと思った。
2019年5月7日に日本でレビュー済み
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日経ビジネス発刊の「ゴーンの失墜」と併読していましたが、こちらの方がなまなましい内容です。著者は、元朝日新聞記者で、さまざまな観点から、日産の体質を白日に晒しています。もちろん、顧客のために日々努力している日産従業員の方がメジャーを占めるのでしょうが、ここまで上層部でゴタゴタしていると、阿保らしいの一言でしょう。日本人として、魅力ある日産の復活を願ってやみません!
2019年12月20日に日本でレビュー済み
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よく取材されてはいます。
日産とルノーの資本提携前後、およびゴーンの時代の話は詳しい。
ただゴーン前の時代は過去記事の参照のような印象。タイトル通り日産vsゴーンだからだろうとは思うが、塩路時代の話や銀座の通産省と呼ばれた背景など官僚政治と権力闘争を繰り返してきて、それが日産をどう蝕み、ゴーンの暴走をなぜ食い止められなかったのか。せっかくの一冊にまとめるのに、歴史と背景分析が足らないな、と思いむす。
さらに最後のセキュリティ関連の部分は専門外なのか取材の足らなさを感じた。
日産とルノーの資本提携前後、およびゴーンの時代の話は詳しい。
ただゴーン前の時代は過去記事の参照のような印象。タイトル通り日産vsゴーンだからだろうとは思うが、塩路時代の話や銀座の通産省と呼ばれた背景など官僚政治と権力闘争を繰り返してきて、それが日産をどう蝕み、ゴーンの暴走をなぜ食い止められなかったのか。せっかくの一冊にまとめるのに、歴史と背景分析が足らないな、と思いむす。
さらに最後のセキュリティ関連の部分は専門外なのか取材の足らなさを感じた。







