敗戦したら速やかに兵隊は武装解除され祖国へ帰されることが国際条約の原理であるが、実は日本軍兵士の約一千名が山西省に残された。蒋介石の国民党軍に参加し共産党軍と戦わされた兵士だ。まさに、中国の内戦に組み込まれたのであるが、これは日本人の手で行われている。鉄道爆破で有名な河本大作もこのときは民間(山西産業社長)も、軍と協力して残留工作をした主要人物でもある。
また、中国の八路軍に参加して、国民党軍と戦った人もかなりいる。このことは、割と後年になって注目を浴びていることです。興味ある方は、これ以外に本が何冊か出されていますので、読まれたらどうでしょう。たとえば、『軍司令官に見捨てられた残留将兵の悲劇』『白狼の爪痕』『帰還ぜず』『満州に残留を命ず』・・・など。
日本軍「山西残留」―国共内戦に翻弄された山下少尉の戦後 (日本語) 単行本 – 2008/6/1
米濱 泰英
(著)
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本の長さ372ページ
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言語日本語
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出版社オーラルヒストリー企画
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発売日2008/6/1
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ISBN-104434119540
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ISBN-13978-4434119545
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
戦後の中国で、日本兵二六〇〇名が国共内戦に投入された事件。山西省の軍閥閻錫山の要求に屈した日本軍は、兵士に残留を命じ、共産軍と闘わせた。五五〇名が戦死、七〇〇名が捕虜となった。長い抑留の後、帰国した彼等を待ち受けていたのは「脱走兵」の処遇であった。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
米濱/泰英
1945年7月、中国山東省芝罘で出生。同年12月引揚げ帰国。1968年一橋大学中退。同年岩波書店入社。主に全集・著作集の編集の仕事に携わる。2005年7月定年退職。06年7月より、戦後中国に残留した人たちの聞き書きをホームページ「オーラル・ヒストリー企画」に掲載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1945年7月、中国山東省芝罘で出生。同年12月引揚げ帰国。1968年一橋大学中退。同年岩波書店入社。主に全集・著作集の編集の仕事に携わる。2005年7月定年退職。06年7月より、戦後中国に残留した人たちの聞き書きをホームページ「オーラル・ヒストリー企画」に掲載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : オーラルヒストリー企画 (2008/6/1)
- 発売日 : 2008/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 372ページ
- ISBN-10 : 4434119540
- ISBN-13 : 978-4434119545
- Amazon 売れ筋ランキング: - 402,860位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち5.0
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年7月7日に日本でレビュー済み
山西残留事件は、日本敗戦と国共内戦という国際情勢の隙間に成立した特異な事件だったが、その規模は大きく、複雑であり、さらに事件に関与した人の間で情報の隔絶が大きかった。民間人と現役兵、残留派と帰国派、そして一兵卒と軍首脳など、立場によって様々な見方がなされてきた。事件への政府の対応が訴訟の対象となったことも、歴史事実として客観的に描かれることへの障害となった。そのため、これまで山西残留をテーマにした書籍や映画は少なからずあったが、いずれも残留事件の全体像を把握するには一長一短だった。
本書は、それら先行の文献や証言、一次史料を全て網羅し、事件に関わるあらゆる事象を事細かに描ききっている。ゆえに特定のイデオロギーや政治的立場による偏見が介在する余地なく、山西残留事件を極めて客観的に骨太に把握できている。一つの歴史的事件を描いた本として、相当の完成度を誇っていると思う。著者の米濱氏はかつて岩波勤めであったと聞く。さすが老舗敏腕編集者の仕事である。
本書によって山西残留事件は総括されたと言える。本書の登場で、山西残留事件は、今後、歴史として扱われるようになる。
本書は、サブタイトルに「国共内戦に翻弄された山下少尉の戦後」とあるように、一下級将校の立場で山西残留を体験した山下正男氏の回想談(ホームページに掲載)をもとに執筆されている。ただ、内容は大幅に加筆されており、山下氏一個人の回想にとどまらず、山西残留事件全体を網羅した内容になっている。
山西残留事件は、日本敗戦と国共内戦という国際情勢の隙間に成立した特異な事件だったが、その規模は大きく、複雑であり、さらに事件に関与した人の間で情報の隔絶が大きかった。民間人と現役兵、残留派と帰国派、そして一兵卒と軍首脳など、立場によって様々な見方がなされてきた。事件への政府の対応が訴訟の対象となったことも、歴史事実として客観的に描かれることへの障害となった。そのため、これまで山西残留をテーマにした書籍や映画は少なからずあったが、いずれも残留事件の全体像を把握するには一長一短だった。
本書は、それら先行の文献や証言、一次史料を全て網羅し、事件に関わるあらゆる事象を事細かに描ききっている。ゆえに特定のイデオロギーや政治的立場による偏見が介在する余地なく、山西残留事件を極めて客観的に骨太に把握できている。一つの歴史的事件を描いた本として、相当の完成度を誇っていると思う。著者の米濱氏はかつて岩波勤めであったと聞く。さすが老舗敏腕編集者の仕事である。
本書によって山西残留事件は総括されたと言える。本書の登場で、山西残留事件は、今後、歴史として扱われるようになる。
山西残留事件は、日本敗戦と国共内戦という国際情勢の隙間に成立した特異な事件だったが、その規模は大きく、複雑であり、さらに事件に関与した人の間で情報の隔絶が大きかった。民間人と現役兵、残留派と帰国派、そして一兵卒と軍首脳など、立場によって様々な見方がなされてきた。事件への政府の対応が訴訟の対象となったことも、歴史事実として客観的に描かれることへの障害となった。そのため、これまで山西残留をテーマにした書籍や映画は少なからずあったが、いずれも残留事件の全体像を把握するには一長一短だった。
本書は、それら先行の文献や証言、一次史料を全て網羅し、事件に関わるあらゆる事象を事細かに描ききっている。ゆえに特定のイデオロギーや政治的立場による偏見が介在する余地なく、山西残留事件を極めて客観的に骨太に把握できている。一つの歴史的事件を描いた本として、相当の完成度を誇っていると思う。著者の米濱氏はかつて岩波勤めであったと聞く。さすが老舗敏腕編集者の仕事である。
本書によって山西残留事件は総括されたと言える。本書の登場で、山西残留事件は、今後、歴史として扱われるようになる。

5つ星のうち5.0
本書によって山西残留事件は総括された
ユーザー名: yama、日付: 2008年7月7日
本書は、サブタイトルに「国共内戦に翻弄された山下少尉の戦後」とあるように、一下級将校の立場で山西残留を体験した山下正男氏の回想談(ホームページに掲載)をもとに執筆されている。ただ、内容は大幅に加筆されており、山下氏一個人の回想にとどまらず、山西残留事件全体を網羅した内容になっている。ユーザー名: yama、日付: 2008年7月7日
山西残留事件は、日本敗戦と国共内戦という国際情勢の隙間に成立した特異な事件だったが、その規模は大きく、複雑であり、さらに事件に関与した人の間で情報の隔絶が大きかった。民間人と現役兵、残留派と帰国派、そして一兵卒と軍首脳など、立場によって様々な見方がなされてきた。事件への政府の対応が訴訟の対象となったことも、歴史事実として客観的に描かれることへの障害となった。そのため、これまで山西残留をテーマにした書籍や映画は少なからずあったが、いずれも残留事件の全体像を把握するには一長一短だった。
本書は、それら先行の文献や証言、一次史料を全て網羅し、事件に関わるあらゆる事象を事細かに描ききっている。ゆえに特定のイデオロギーや政治的立場による偏見が介在する余地なく、山西残留事件を極めて客観的に骨太に把握できている。一つの歴史的事件を描いた本として、相当の完成度を誇っていると思う。著者の米濱氏はかつて岩波勤めであったと聞く。さすが老舗敏腕編集者の仕事である。
本書によって山西残留事件は総括されたと言える。本書の登場で、山西残留事件は、今後、歴史として扱われるようになる。
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