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日本語は敬語があって主語がない 「地上の視点」の日本文化論 (光文社新書) 新書 – 2010/9/17

4.1 5つ星のうち4.1 12個の評価

本書は、国の内外で理解や学習が難しいと思われがちな敬語を入り口にして、日本文化を支えている「地上の視点」をとらえてみたものです。
これまで細分化の方向を辿ってきた敬語の説明とは逆方向に、鋏の代わりに糸を使って、敬語どうしの共通点を結んでみたいと思いました。統合的かつ体系的に敬語表現を、そしてさらに欲張って敬語を取り巻くさまざまな日本文化の表れにも大きな網をかけて、その基本的な発想をとらえてみたいと願っています。

商品の説明

著者について

金谷武洋(かなやたけひろ)
1951年北海道生まれ。函館ラサール高校、東京大学教養学部卒業。ラヴァル大学で修士号(言語学)。モントリオール大学で博士号(言語学)取得。専門は類型論、日本語教育。カナダ放送協会国際局などを経て、現在、モントリオール大学東アジア研究所日本語科科長。著書に『日本語は亡びない』『日本語文法の謎を解く』(以上、ちくま新書)、『主語を抹殺した男 評伝三上章』、『英語にも主語はなかった』(以上、講談社)『日本語に主語はいらない』(講談社選書メチエ)などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 光文社 (2010/9/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/9/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 188ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4334035841
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4334035846
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 12個の評価

著者について

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金谷 武洋
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上位レビュー、対象国: 日本

2014年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者が自らの、留学生からカナダ人相手の日本語教師となりその後言語学に取り組んだ経験に裏打ちされた説得力のある論述である。
2010年10月10日に日本でレビュー済み
本書は巷によくある「正しい敬語の使い方」の本ではありません。むしろ日本語の文法と日本の文化が融合している様を解説している本です。

最初に、川端康成の「雪国」の原文と英訳文を読んでその場面の絵を描かせるという設問で、日本人である私の視点が西洋人とは異なっていることをしっかりと自覚しました。
ややこしかった日本語の文法が、ローマ字を用いることで実は結構単純なことを教えてくれ、さらに「らなし言葉」ではなく「らつき言葉」であることなど敬語もややこしく考える必要がないことが示されます。また戦後、「敬語」が「礼語」となった経緯も面白い着目点でした。
「雀の学校」と「メダカの学校」、芭蕉の「古池や・・」の英訳者による違い、朝青龍や白鳳という四股名が日本的ではないことなど、日本の文化にまで踏み込んでいます。
いずれにしても帯に示された「では、お教えします」が適切かどうかの設問は、本書にとっては重箱の隅。文法と文化を楽しんで読むことをお勧めします。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年9月23日に日本でレビュー済み
地上の視点、神の視点
対話の場と日本人
アイ・ラブ・ユーを日本語でどう言うか ほか
あげるとくれるは敬語だった
あげるとくれるはどう違う
やり・もらいと太陽の動き ほか
戦後の敬語の大変化
敬語はどう評価されているか
敬語はどう変わってきたか ほか
語源で敬語に強くなる
謙譲語も実は尊敬語
主体尊敬に隠れたある ほか
俳句と相撲と庭園と
古池や蛙飛び込む水の音は何を詠ったのか
俳号と四股名に見る自然崇拝 ほか)
2010年10月6日に日本でレビュー済み
 最近は歳のせいでしょうか、他人の言葉使いが気に掛かる事がよくあります。例えば電話で話している時に、「ウン」という相槌を打たれると、なんとも居心地の悪さを感じてしまいます。「タメ口」とかいわれる友達口調らしいのですが、そんなに親しいはずも無く、ましてや会った事も無い相手ですとどうにも引っかかってしまいます。
 電話といえば、掛かってきた電話に出るときの一段と甲高い声ってありますね。周りの人の甲高い声を「変だ」と言っていたら、僕の電話での受け答えも甲高いらしく、「何だ、そのよそ行きの声は?」と友人にからかわれてしまいました。
 実はこれ、日本人だけの特徴であるらしいのです。カナダで日本語を教えている金谷教授によると、敬語を使う日本人は自然と声が甲高くなってしまうのだそうです。目上の人に対して「恐れ入る」と言うように敬語の発想の影には「恐怖」があり、エレベーター・ガールの声が甲高いのも、電話の受話器を握り締めて、見えもしない相手にペコペコお辞儀をする事までが、敬語を使う日本の文化で説明できるのだそうです。
 海外で日本語を教えるという経験の中から発見されたようですが、目からウロコの一冊でした。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年8月16日に日本でレビュー済み
全体にただよう通俗的な調子にげんなりする。モントリオールで博士号をとったというが、それはあくまで日本語に関する文法上の論文で、この人はチョムスキー以降の言語学の進展に完全に背を向けている。日本語は敬語があるからすばらしい、という(外国語にもそれなりの敬語はある)。論述は恣意的で、河合隼雄などのインチキ日本文化論をためらいもなく用いるし、保守的だし、それも確たる政治思想があるわけではなく、西洋語は主語があって一神教だから暴力的だと言いたげな俗論。「神の視点」で見るからアメリカはイラクを攻撃したとか、日本は地からの視点だから平和的だとか、アホらしくて話にならん。まともな言語学者はしかるべき批判を加えるべきである。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年10月6日に日本でレビュー済み
日本語がもっている多様性が、その象徴たる敬語を軸にして、新書版に合わせて易しい内容で展開されている。
多様性を有する日本語が生まれた背景としての日本文化へのアプローチも面白い。
日本文化に対する本書と同様のアプローチが、数学や科学としてのものづくり、更には環境問題等他の分野にも波及することを期待する。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルを見て、
「日本人は、目上の人やそこまで親しくない人に対して、西洋人から見たらばかばかしいくらい不必要な敬語を使うけれど、なかなか本音を語らず、問題が起きたときには責任を曖昧にする民族だ。」といったような、
日本人の気質やメンタリティについて書いた、
全体的なお話だと思って買いました。

実際読んでみると、
全5章のうち日本語と英語を比較して主語の有無について述べているのは第1章だけで、
後はほとんど、
動詞の活用や語源から日本語敬語を詳細に分析するのに割いています。
それに加えて、
戦前と戦後で敬語の役割がどう変わったとか、
相撲や桂離宮など日本の文化を外国の文化と比較してその日本文化の特徴を述べたりもしています。

本書は日本語の文法を分析することで、
日本語と日本の歴史や文化がどのように関わっているかについて
一貫性を持って説明しようとしているようです。
ただ他のレビュアーさんもおっしゃっているように、
色んな内容を1冊の本に詰め込んでいるので、
焦点がぼやけているような気がします。

動詞の活用や古典文法などについて知識のある方であれば、
作者の言っていることを理解しやすいかもしれません。
私は言語学とか国文学について明るくないので、
筆者の文法の説明がどの程度根拠のあるものなのか判断できず、
読んでいて疲れました。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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