まさに著者さんと同じく、昭和50年代が小学生時代だった私くらいの世代の人にとっては永久保存版。
今から考えると、町の駄菓子屋さんや場末のゲームセンターにこうした「10円ゲーム機」が置いてあり、駄菓子を食べながら薄暗いトタン屋根の下でパックマンやドンキーコングといったゲームに興じたり、胡散臭い景品のガチャガチャに一喜一憂していた時代は本当に短いものだった気がします。実質的には、昭和50年〜60年代初頭くらいまでの、恐らくほんの10年くらいが全盛期だったのではないでしょうか。それより前(昭和40年代以前)だと駄菓子屋さんはあっても、そもそもこうした10円ゲーム機を始め、インベーダーやパックマンのようなアーケードゲームも存在していませんでしたし、平成に入ってしまうと、今度は町の寂れた駄菓子屋さん自体が少なくなり、アーケードゲームはゲームセンターが中心になって行き、駄菓子屋さんの軒先に色々なゲーム機が置いてある風景も消えて行きました。今では駄菓子屋さんどころか、昔ながらのゲームセンターすら街からほとんど消えてしまいました。
そんな少し胡散臭くも不思議な魅力に満ちていた駄菓子屋さんの黄金時代を、感受性が豊かな少年時代にリアルタイムで体験できた事は本当に幸福だったと思います。当時、当たり前のようにあった町角の風景でありながら、今となってはもうごくごく一部の駄菓子屋さんやゲーム博物館のような特別な場所以外、何処にも存在しない、古き良き昭和の少年時代の記憶が本書で蘇ります。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
