昭和40年代後半生まれの世代を直撃するボードゲーム。
ファミコン以前の小学生は近所の児童館に行き、魚雷戦ゲームや
人生ゲームで友人たちと日が暮れるまで遊んだり、クリスマスには
デパートの玩具チラシを朝から晩まで眺めて想像力で楽しんだり。
ところで70年代後半くらいまでのボードゲームって、絵柄やフォントが
ちょっと怖いのが多かったですね。
そしてテレビCMは大人や白人がプレイしているシチュエーションも多く、
子供だった時分、背伸びして大人の世界を思わず垣間見てしまった時の
なんとも言えない気恥ずかしさや後ろめたさのような、複雑な気持ちに
なったものです。
巻末に当時のデザイナーさんのインタビューが乗っていますが、
「僕はルールから作ることはありません。必ずテーマありきです」
という話が響きました。
やはりバックボーンが厚ければ厚いほど、プレイに際しても感情移入が
しやすくなり進行に奥行きが生まれますし、何より思い出に残ります。
制作側も文学や地理歴史などをベースに作りこむ傾向にありましたので、
雑学の延長で遊びを通じてけっこうな知識が蓄積されたと思いますが、
残念ながら80年代も後半になるとファミコンの流行や、安易なアニメの
キャラゲーで軽薄短小の売らんかな主義が蔓延し、発売して1年持たない
短命なゲームが増えて結果的に市場が縮小、アタリショックのような状態が
起きた訳ですね。
しかし、昨今のドイツを中心としたボードゲーム熱の通り、オリジナリティ溢れる
骨太な構成で練りこまれたゲームは10年経っても未だに楽しまれています。
この書を読みながらノスタルジーに浸りつつも、ぜひ日本のゲームも活気づいて
欲しいなぁと感じました。
※余談ですが、自分が子供の頃に所有していた「人生ゲームハイ&ロー」が
収録されていなかったのは残念でした。
「レーダー作戦ゲーム」とか、まだ未収録のゲームは色々とあるはずですので、
ぜひ第二弾出て欲しいです。
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