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日本刀の科学 武器としての合理性と機能美に科学で迫る (サイエンス・アイ新書) 新書 – 2016/6/16

4.3 5つ星のうち4.3 99個の評価

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千年の歴史を誇る日本刀の凄さに迫る

【材料力学の専門家が「日本刀が持つ本当の強さの秘密」を1冊にまとめました!
想像をはるかに超える「日本刀の奥深さ」が満載です! 】

本書は日本刀に興味があるものの、
「必ずしもその内容はよく理解していない」
「日本刀とは何かを知りたい」という、初心者向けの入門書としてまとめたものです。

日本刀を美術工芸品の面からだけではなく、物づくり、工学の視点から作刀技術などを見ていきます。

また、多くの日本刀専門書と趣をやや異にして、
本来の武器として見たときの機能合理性を、力学および科学技術的な観点から解説していきます。

【この本の内容(一部)】
●日本刀とは?
●たたら製鉄とは?
●玉鋼、銑、卸し鉄
●和鋼は鉄と炭素の合金
●玉鋼の組織と相変態
●水減し・小割りにおける焼き入れ
●日本刀の伝統的作刀工程
●日本刀の出来を左右する「積み沸かし」
●折り返し鍛錬はメカニカル・アロイング
●鍛え肌
●「折れず、曲がらず」の造り込み
●土置き・焼き入れ
●焼き入れの目的と焼き入れ温度
●焼き入れによる玉鋼の相変態
●力学的バランスから生まれた「反り」
●刀刃にまで焼刃土を塗る理由
●反りが生じるまでの変形過程と焼割れ
●日本刀の「曲げ強度」と「変形」
●「引き切り」は特に良く切れる
●本当に「鎬」で受け止められるのか?
●刀刃と鎬に生じる「最大引張応力」の比較
●残留応力が日本刀をさらに強くする
●「丈夫な刀」「強靱な刀」とは?
●刀身彫刻と樋(ひ)で強度が損なわれることはないのか?
●「峰打ち」は本当にあったのか?
●衝撃力は刀身の中を秒速5,000mで応力波動として伝わる
●梁の曲げ振動
●直刀モデルによる目釘穴の位置の考察
●打刀モデルの衝撃応答
●真剣の太刀を用いた衝撃実験とシミュレーション
●刀身のみを用いた衝撃応答実験と数値シミュレーション
●変位変動の計測と刀身に沿う部位の振幅分布
●竹目釘と目釘穴について
●太刀拵にしたとき目釘穴は最適位置になっている
●日本刀の物打ち
●衝撃工学による物打ちの同定
●物打ちの部位はバットの芯に相当
●剣術の達人は物打ちを体得している
●竹刀の物打ち部位
……

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商品の説明

出版社からのコメント

日本刀といえば「何となく身近な存在」として感じている方も多いように思われます。
確かに、刀剣博物館などでは多くの刀剣を目にすることができます。
しかし、明治9(1876)年に廃刀令が公布されてから140年ほど経っており、
愛刀家を別にすれば、一般には遠い存在になっています。

日本刀には1000年の歴史があり、日本文化に深く根付いています。
私たちが特にそれをイメージしないで、ごく自然に使う日本語にも、
日本刀にまつわる言葉が多くあります。
例えば「真剣勝負」「一刀両断」「快刀乱麻(かいとうらんま)」
「切羽(せっぱ)詰まる」「鐔迫(つばぜ)り合い」「鎬(しのぎ)を削る」
「反りが合わない」「折り紙付き」「伝家の宝刀」など……枚挙にいとまがないほどです。

現在、日本刀は美術工芸品として、主に鑑賞の対象になっていますが、
本来はいうまでもなく日本固有の武器です。
日本刀の出現は平安中期といわれ、その製作技術は1000年におよぶ長い伝統を持ち、
「鎬造り(しのぎづくり)の彎刀(わんとう)」に代表されるように
独自の形態と機能を備えたわが国特有の武器です。

日本刀は武器ではありますが、当初よりその機能美も重要視され、
時代とともにその社会的存在もまた、変遷しています。
江戸期には武器としての存在のみならず、社会的地位や身分を表す象徴的存在となり、
一方、「武士の魂」「精神的な拠(よ)り所」といわれることもあります。
現代においては、日本刀の機能美は武器としての機能を追求した極致であり、
高い伝統技術に基づく、わが国における最も優れた美術工芸品のひとつとなっています。
一方、日本刀の製作における伝承技術や、武器としての機能に関しての科学的な調査もなされています。例えば、和鉄(和鋼)の「折り返し鍛練」や、
材料特性の異なる和鉄を組み合わせて鍛接(たんせつ)する「造り込み」についての
材料学的に詳細な研究があります。
また、焼入れによる反(そ)りの発生メカニズムの力学的研究や、
日本刀の刀身と柄(つか)を留めている唯一の部材である1本の目釘竹(めくぎだけ)は、
なぜ、激しい打ち合いにおいても折損(せっそん)しないのか、など最近の衝撃工学的研究もあり、
日本刀が現代科学の理(ことわり)にかなったものであることが明らかにされつつあります。

著者について

1945年、北海道生まれ。室蘭工業大学名誉教授。1968年、室蘭工業大学工学部機械工学科卒。
1970年、室蘭工業大学大学院工学研究科機械工学専攻。工学博士(北海道大学)。
1997~2004年、室蘭工業大学工学部教授。
2011~2012年、室蘭工業大学工学(系)研究科(研究院)教授。

おもな著書は『基礎から学ぶ材料力学(第2版)』(森北出版社、2015年)。
室蘭工業大学と室蘭民報社が共催する公開講座「日本刀の科学」 で講師を務める。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ SBクリエイティブ (2016/6/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2016/6/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 192ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4797381574
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4797381573
  • 寸法 ‏ : ‎ 11.3 x 1.2 x 17.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 99個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
99グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年10月15日に日本でレビュー済み
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居合抜きをする者として非常に興味のある内容でした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年4月16日に日本でレビュー済み
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歴史とか素材の話は面白い。構造力学の話は悪くないが多すぎるかもしれない
2016年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
製鉄マンの息子に生まれ、剣道を齧り(中学で二段を取りました)、また自分も製鋼
エンジニアとして勤務した者としては、目から鱗の1冊です。

よく、日本刀の美的な意味や鍛錬の匠の技を紹介する書籍はあっても、この1冊は
違います。小説の「目釘が折れた」という記述がウソだ、という記事から発して、日本刀
自体の、工学的・力学的解析と実験、コンピュータシミュレーションまで駆使した、徹底
した「工学的解析と考察」で、日本刀の科学的優秀さを実証しています。

まず、日本刀の反りは、焼き入れ時の応力からはじまり、その残留応力が峰側にある
故に強靭さがある、ということ、何故、目釘が破損しないか、というのを、科学的な実験
で、刀身のみの場合と、拵えを施した場合の二通りに実験した結果、刀身のみでは
ハバキの位置が変形振動の最小値位置になるのに、拵えにすると、目釘位置にずれる、
というのを、166頁の1葉のグラフで見事に示しています。また、同じ手法で、一番効率
の良い物打ち(=斬りこみしやすい)位置も、171頁のグラフで図示してくれます。

たたら製鉄法から、日本刀の鍛錬、刃紋、反り等のやや情緒的な美麗本の多い中、
せいぜい、刀身の鋼の物性までしか踏みこんでいないところに、「何故、斬れるのか?」
を、空手の手刀による空中コンクリートブロック割りまで例示して解説しているのは頭が
下がります。

非常にコンパクトにまとまった1冊ですが、筆者の研究集大成の50年が詰まった1冊
です。むしろ、研究アプローチの方法論として、工学的な物造りの開発者にお勧め
したいと思います。

最後にひとつだけ。最終章のコラムで竹刀に関する記述があります。剣道有段者は、
必ず木刀での日本剣道型の実技演武試験を受けますが、竹刀と木刀ですら扱いが
大きく異なります。竹刀は撓るので、打突の瞬間に引きを入れても防具に当たります。私が町道場に
通っていた頃は、大戦経験者の憲兵中佐という方が未だ現役の師範で居られて、
打ち(斬り)落とし、竹刀の引きの深さの感覚まで、居合の本身と木刀、竹刀の扱い
まで(文字通り)叩き込んでくれました。スポーツ剣道と、試合と、稽古と、実戦(これは
ないですが)で、打ちこみの深さは違います。このあたり、「スポーツとしての剣道の
科学」のようなものが、力学的・工学的な考察をされると、体幹の重心移動等も含めて
面白みがあるのではないでしょうか。

【追記】日本刀でも木刀でも、柔らかくキチンと構えれば、多少なりとも同じころが
起こりますが、所謂、峰撃ちの場合は、日本刀の場合、不都合というのも本書に乗って
います。反りの焼き入れで強度を出しているのに、峰側からの打撃力には不利、火事
で焼きが戻った日本刀は直刀(坂本龍馬の遺品例あり)になってしまう、といった
ことでも判りやすいです。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年8月15日に日本でレビュー済み
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日本刀は未だ科学的に分析されていません。
今までも刀鍛冶が自らの仮説を元に試行錯誤し、古刀の
再現に努力してきましたが、謎の解明には至っていない
のが現実です。この部分を科学的なアプローチで分析して
いれば、面白い書籍だと思ったのですが、
実際には私の想像していた内容とは少し違いました。
しかし、刀に対する衝撃、目釘の位置、樋に対する分析など、
色々な試みがされており、日本刀に対する科学的解明の
一歩になったのではないかと思います。

以下は読んで見て、疑問に感じた事です。
ちょっと批判的なコメントに思われるかもしれませんが、
次回執筆の機会があるなら、是非触れて欲しい事です。

〈材料の鉄について〉
国宝の日本刀はほとんど古刀ですが、現代の玉鋼が
古刀時代と同じなら、古刀と同じような
刀が出来なくてはいけないが何故出来ないのでしょうか。
材料が異なるのなら、古刀の材料と現代のたたら製鉄で
出来た玉鋼とは科学的になにが違うのか、
材料そのものに対する筆者の見解を伺いたかったです。

〈日本刀の作り方について〉
造り込みは代表的な造り込みを取り上げていますが、
「日本刀は心金皮金構造だから強靱」という前提の中で
話しが展開されていきます。
そもそも、本当に心金皮金構造(あんこ構造)だから強靱なのでしょうか?
ならば、心金と皮金の割合はどの程度が最もバランスが良いのでしょうか?
例えば来派の刀や肥前刀は皮金が薄くて、錆身を研ぐと心金が出てしまう場合も
あるといわれてますが、このような薄い皮金でも、
あんこ構造だから強靱とする理論が通用するのでしょうか。
近年ではあんこ構造は鋼節約の為の増量材に過ぎないという説も
あります。造り込み自体の科学的な分析を期待します。

〈その他〉
第8章の「物打ち」についての考察の中で、「兜割り」についての記載が
ありました。明治の天覧兜割りは詳細は別として事実の紹介なので
良いかと思いますが、平成兜割りのようなエンターテイメントテレビ番組を取り上げ、
「日本刀の強靱さを証明」というのは必要なかったかと思います。
こういう番組は最初から脚本で決まった結末ありきで番組が創られていきますので、
「ドキュメンタリー」ではなく、「科学」とは対称的な素材です。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年4月11日に日本でレビュー済み
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刀も知れば知るほど奥深い
2021年6月10日に日本でレビュー済み
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著者が「はじめに」で述べている様に本書は「日本刀の初心者向きの入門書」という趣旨でまとめられています。しかし、その内容は結構高度な技術的な内容が非常にわかりやすく書かれており、興味深く「なるほど」という感じで読み進めることができました。たまたま直前に読んだ鉄の歴史に関する本と比較して、同じ技術内容がはるかに判り易く解説されており、同じ技術解説であってもこれほど差が出るものと感心しつつ読み進めた次第です。ただ一つの難点は本の帯に使われた「鬼平も愛した日本刀」という漫画の絵で、これはたとえ初心者向きではあってもちょっとやりすぎ、という感じで、読者の範囲を広げようという趣旨だとは思いますが本の品格を落としているのではないかと感じました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
科学的に説明されていて難しい。
でもそこが面白い。
伝統的な工法が科学で裏打ちされていてとても興味深い。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本当にタイトル通り「・・科学」である。打撃での回転中心の話など非常に興味深く読ませてもらった。いわゆる”名著”の領域だと思います、この本は。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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