アトキンソンさんの「日本の生産性をどうやったら高めるか」の一連のシリーズは全て読んでいます。
GDP世界第3位の経済大国にして、自由圏第2位の日本。
なのに、生産性は先進国最低、労働賃金も先進国最低。
どうして、このようなことになるのかを世界中の論文からデータを引用しつつ、解説します。
日本は世界一効率のいい国だと思いますが、生産性は低いです。
この本でも指摘されていますが、労働者の質も世界第4位と言われています。
にもかかわらず、生産性が低いのはなぜなのか。
過当な競争により、労働賃金が下がっているからです。
生産性を上げろというと、すぐに効率性を上げることだと考える人がいます。
人件費が高い→機械やAIを導入→人件費を安く抑える→商品の値段を抑える
これって、商品の価格が安くなれば全体のGDPは下がりますから、生産性は下がります。
ましてや人口が減っていますから、商品が売れないので、ますます価格を下げますから、
GDPは増えません。
従って、アトキンソンさんがこの本でもっとも主張していることは、
生産性を上げるためには、最低賃金を上げろ。
最低賃金を上げたら、経営者はそれを払うだけの努力をするようになり、
生産性が上がるというのです。
最低賃金が上がると、失業率が増えるというのが、新古典派経済学の理論ですが、
実際はそうではないことを、イギリスなどの例に出して、
理論と現実が違うことを明示していきます。
他に、この本で指摘しているのは、
過当な競争をやめるために中小企業を整理しろ、
もっと海外に輸出しろ、女性の雇用を増やせ……などなど。
反論したくなるような言説も多いと思われますが、
一読すると、非常にもっともだと思われることばかりでした。
ちなみに安倍政権も最低賃金を上げていますが、
この程度では足りないようです。
また、日本は最低賃金は厚労省の管轄で、社会福祉政策ですが、
そうではなくて、経済政策として行うべきだというのが筆者が意見です。
とにかく、一度政策としてやってもらってもいいのではないかと思いました。
内容紹介
「日本人の優秀さ」こそ、この国の宝だ――。
日本在住30年、元ゴールドマン・サックス「伝説のアナリスト」、
日本文化に精通する「国宝の守り人」、日本を愛するイギリス人だから書けた!
外国人エコノミスト118人の英知を結集して示す、日本人の未来。
「人口減少×高齢化」というパラダイムシフトに打ち勝つ7つの生存戦略とは。
■筆者からのコメント■
日本に拠点を移してから30年、さまざまな出来事を目の当たりにしてきました。
経済の低迷、それにともなう子どもの貧困、地方の疲弊、文化の衰退
――見るに耐えなかったというのが、正直な気持ちです。
厚かましいと言われても、大好きな日本を何とかしたい。
これが私の偽らざる本心で、本書に込めた願いです。
世界的に見て、日本人はきわめて優秀です。
すべての日本人が「日本人の勝算」に気づき、行動を開始することを願って止みません。
――デービッド・アトキンソン
■主要目次■
第1章 人口減少を直視せよ――今という「最後のチャンス」を逃すな
第2章 資本主義をアップデートせよ――「高付加価値・高所得経済」への転換
第3章 海外市場を目指せ――日本は「輸出できるもの」の宝庫だ
第4章 企業規模を拡大せよ――「日本人の底力」は大企業でこそ生きる
第5章 最低賃金を引き上げよ――「正当な評価」は人を動かす
第6章 生産性を高めよ――日本は「賃上げショック」で生まれ変わる
第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよ――「大人の学び」は制度で増やせる
【主な内容】
はじめに
第1章 人口減少を直視せよ――今という「最後のチャンス」を逃すな
第2章 資本主義をアップデートせよ――「高付加価値・高所得経済」への転換
第3章 海外市場を目指せ――日本は「輸出できるもの」の宝庫だ
第4章 企業規模を拡大せよ――「日本人の底力」は大企業でこそ生きる
第5章 最低賃金を引き上げよ――「正当な評価」は人を動かす
第6章 生産性を高めよ――日本は「ショック療法」で生まれ変わる
第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよ――「大人の学び」は制度で増やせる
おわりに
日本在住30年、元ゴールドマン・サックス「伝説のアナリスト」、
日本文化に精通する「国宝の守り人」、日本を愛するイギリス人だから書けた!
外国人エコノミスト118人の英知を結集して示す、日本人の未来。
「人口減少×高齢化」というパラダイムシフトに打ち勝つ7つの生存戦略とは。
■筆者からのコメント■
日本に拠点を移してから30年、さまざまな出来事を目の当たりにしてきました。
経済の低迷、それにともなう子どもの貧困、地方の疲弊、文化の衰退
――見るに耐えなかったというのが、正直な気持ちです。
厚かましいと言われても、大好きな日本を何とかしたい。
これが私の偽らざる本心で、本書に込めた願いです。
世界的に見て、日本人はきわめて優秀です。
すべての日本人が「日本人の勝算」に気づき、行動を開始することを願って止みません。
――デービッド・アトキンソン
■主要目次■
第1章 人口減少を直視せよ――今という「最後のチャンス」を逃すな
第2章 資本主義をアップデートせよ――「高付加価値・高所得経済」への転換
第3章 海外市場を目指せ――日本は「輸出できるもの」の宝庫だ
第4章 企業規模を拡大せよ――「日本人の底力」は大企業でこそ生きる
第5章 最低賃金を引き上げよ――「正当な評価」は人を動かす
第6章 生産性を高めよ――日本は「賃上げショック」で生まれ変わる
第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよ――「大人の学び」は制度で増やせる
【主な内容】
はじめに
第1章 人口減少を直視せよ――今という「最後のチャンス」を逃すな
第2章 資本主義をアップデートせよ――「高付加価値・高所得経済」への転換
第3章 海外市場を目指せ――日本は「輸出できるもの」の宝庫だ
第4章 企業規模を拡大せよ――「日本人の底力」は大企業でこそ生きる
第5章 最低賃金を引き上げよ――「正当な評価」は人を動かす
第6章 生産性を高めよ――日本は「ショック療法」で生まれ変わる
第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよ――「大人の学び」は制度で増やせる
おわりに
内容(「BOOK」データベースより)
在日30年、日本を愛する伝説のアナリスト×外国人エコノミスト118人だから書けた!大変革時代の生存戦略。