平松洋子の食エッセイには定評があるが、これはいつもの「随筆」とは少しちがう。
美味しいものとの幸福な出会い、とかその食べ物がいちばん輝くシチュエーション、とかでなく、
「おいしさ」すら超えた崇高な味をもとめてあちこちに出かけたルポになっている。
文章家としての気配を消して(巧いけど)、透明な聞き手として
その土地の歴史や、作る人の苦労や工夫、そして人生までも描き出している。
ちょっと他にない、平松洋子の本領発揮という感じがする。
ここに登場する人はみんな名人、達人の言葉をもっている。
六花亭のようなポピュラーなお菓子も、実はものすごい企業努力と信念で
あのバターサンドを作り出しているんだ、と感心する。
(逆にいうと、すごくおいしいものには、
きっと人知れぬ努力があるのだろうなと想像する)
著者の、作り手やそれぞれの地元への敬意が伝わってくる、
実に気持ちのよい本だった。
これは北海道から東京まで、もう一冊あるので、楽しみだ。
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