本書で高橋弘希の著書で単行本になってる作品はすべて読み終わりました。
あとは未刊行作品が3店ありますので、掲載されている雑誌が手に入れば読みます。
この作家は徹底的に肉体の崩壊を嗜好しますね。
戦争、親子、病気、自殺とくると次は事故死でしょうか。
著者の素性は知りませんが、山登りの経験が全くなくても、遭難死も書けそうです。
毎回新しい設定で取材はしているのでしょうが、凄い創作力だと思います。
新しいタイプの小説家の登場でしょうか。
日曜日の人々 (日本語) 単行本 – 2017/8/24
高橋 弘希
(著)
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著者セントラルはこちら
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本の長さ162ページ
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2017/8/24
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寸法13.5 x 1.8 x 19.4 cm
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ISBN-104062207087
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ISBN-13978-4062207089
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
他者に何かを伝えることが救いになるんじゃないかな。亡くなった従姉から届いた日記。それをきっかけに、僕はある自助グループに関わるようになった…。死に惹かれる心に静かに寄り添う、傑作青春小説!
著者について
高橋 弘希
1979年、青森県生まれ。
2014年、「指の骨」で第46回新潮新人賞受賞。
著書に『指の骨』『朝顔の日』『スイミングスクール』がある。
1979年、青森県生まれ。
2014年、「指の骨」で第46回新潮新人賞受賞。
著書に『指の骨』『朝顔の日』『スイミングスクール』がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高橋/弘希
1979年、青森県生まれ。2014年「指の骨」で第46回新潮新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1979年、青森県生まれ。2014年「指の骨」で第46回新潮新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2017/8/24)
- 発売日 : 2017/8/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 162ページ
- ISBN-10 : 4062207087
- ISBN-13 : 978-4062207089
- 寸法 : 13.5 x 1.8 x 19.4 cm
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 499,709位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 15,418位日本文学
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Amazonのレヴューも、大変参考になる。)彼の本も三作読破という感じ。
生と死を、本気で書き込んでいる。色々な人種が登場、精神疾患を伴った者も、端役に。私も属しているのだが、レヴューの様に、読むのが辛い場面があっても、この疾患に多い、自殺願望にまでは至らない。
逆に『生きる』ことの大切さを知る。小説じたいも読解した充実感があった。
初手に始まりラストまでの疾走感は、彼の読んだ全作に共通するものだ。
読書が楽しいと思わせてくれる。
生と死を、本気で書き込んでいる。色々な人種が登場、精神疾患を伴った者も、端役に。私も属しているのだが、レヴューの様に、読むのが辛い場面があっても、この疾患に多い、自殺願望にまでは至らない。
逆に『生きる』ことの大切さを知る。小説じたいも読解した充実感があった。
初手に始まりラストまでの疾走感は、彼の読んだ全作に共通するものだ。
読書が楽しいと思わせてくれる。
2018年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色々、心が暗くなりますので、心身の健康に不安がある人は、読んでは、いけません
2018年3月5日に日本でレビュー済み
この小説を読みながら、座間市殺人事件を思い出した。この事件の容疑者は「実際に死にたいと思っている人はいなかった」と供述している。その供述を読んだ時、ぼくはこの被害者たちを(当然のことだが)生身の人間に感じた。彼女たちは生きたかったのだ、だから聞いてほしかったのだ。
実際に起きた事件の方がリアルなのは当然だが、小説はそのリアルを越えてほしい。フィクションにはその力があると思う。
この作品が残念なのは、後半になるにつれて、人物たちが話のために都合良く扱われているようにぼくには見えたことだ。人物の運命が作者によって決められてしまっているのが感じられた、つまり作為的になっていった。話のまとめを急ぎすぎたのか、わざとらしさや都合のいい展開が目につくようになった。途中までは良かったので残念。
これはネタバレになってしまうが、最後の方で、ひなのに起きたことは、まるで、主人公のぼくを集団練炭自殺へ向かわせるための口実作りじゃないかと思えてしまう。その結果、ひなのは死なず、でも意識不明の重体、かろうじて希望は残したということか。これはやりすぎじゃないか。
一番の問題は、主人公の青年の立ち位置だ。彼は明らかにREMの人たちとは違う、彼は外から眺めているにすぎない。それなのに、自分の中の暴力衝動や人が死ぬところが見てみたいという願望が目覚め、さらにはやけくそになって集団練炭自殺にまで参加してしまうのだ(しかもぎりぎりでチョコパフェが食べたいから踏みとどまるのだ)。ちょっと詰め込みすぎじゃないか。
それでも、この小説には意義がある。現代の、間違いなく日の当たらない場所にひっそりと存在している営みを、言葉で描き出そうとしている。近年の芥川賞のどの作品よりも価値があるし、勇気があるし、挑戦している。なぜこの作品が芥川賞の候補にすらならないのだろう?
自傷してでも(死の淵をさまよってでも)自分の存在を訴えようとする弱き人間たちの声を、この作品の中に詰め込みすぎなくらいに詰め込もうとした作者の勇気と心意気に星4つ。
実際に起きた事件の方がリアルなのは当然だが、小説はそのリアルを越えてほしい。フィクションにはその力があると思う。
この作品が残念なのは、後半になるにつれて、人物たちが話のために都合良く扱われているようにぼくには見えたことだ。人物の運命が作者によって決められてしまっているのが感じられた、つまり作為的になっていった。話のまとめを急ぎすぎたのか、わざとらしさや都合のいい展開が目につくようになった。途中までは良かったので残念。
これはネタバレになってしまうが、最後の方で、ひなのに起きたことは、まるで、主人公のぼくを集団練炭自殺へ向かわせるための口実作りじゃないかと思えてしまう。その結果、ひなのは死なず、でも意識不明の重体、かろうじて希望は残したということか。これはやりすぎじゃないか。
一番の問題は、主人公の青年の立ち位置だ。彼は明らかにREMの人たちとは違う、彼は外から眺めているにすぎない。それなのに、自分の中の暴力衝動や人が死ぬところが見てみたいという願望が目覚め、さらにはやけくそになって集団練炭自殺にまで参加してしまうのだ(しかもぎりぎりでチョコパフェが食べたいから踏みとどまるのだ)。ちょっと詰め込みすぎじゃないか。
それでも、この小説には意義がある。現代の、間違いなく日の当たらない場所にひっそりと存在している営みを、言葉で描き出そうとしている。近年の芥川賞のどの作品よりも価値があるし、勇気があるし、挑戦している。なぜこの作品が芥川賞の候補にすらならないのだろう?
自傷してでも(死の淵をさまよってでも)自分の存在を訴えようとする弱き人間たちの声を、この作品の中に詰め込みすぎなくらいに詰め込もうとした作者の勇気と心意気に星4つ。
2017年10月7日に日本でレビュー済み
大学生の航のもとに、自殺した従姉の奈々から荷物が届く。開けてみると、「朝の会」「寝室」「嗜好」などと記された紙束が入っていた。その紙束から航はマンションの一室にたどり着き、拒食や過食、自傷、抑鬱、不眠、盗癖などに苦しむ「日曜日の人々」に出逢う。
静かに自死を選ぶ日曜日の人々を見送り、奈々の自死の真相が明らかになるにつれ、航も自然と死の側に引きずりこまれていく。自死に至るまでには人それぞれさまざまな事情があっても、直接の引き金になるのは些細な出来事だったり、他人の何気ないひと言だったりする。だから逆に、子供の頃に食べたチョコレートパフェの思い出や、誰かに頭を撫でてもらった感触に支えられて踏みとどまる人もいる。けれども明日はまたわからない。僕たちの日常はそのように危うい。著者はデビュー作の「指の骨」で戦時下の極限状態を描いたが、日常もまたひとつの極限状態であり、生と死の差異は紙一重に過ぎないのかもしれない。
かすかな救いはあるものの、抑鬱傾向の強い、暗い内容の小説だ。生々しくグロテスクな描写も多い。万人にオススメするのは憚られるけれど、本書を必要とする人はいる。
静かに自死を選ぶ日曜日の人々を見送り、奈々の自死の真相が明らかになるにつれ、航も自然と死の側に引きずりこまれていく。自死に至るまでには人それぞれさまざまな事情があっても、直接の引き金になるのは些細な出来事だったり、他人の何気ないひと言だったりする。だから逆に、子供の頃に食べたチョコレートパフェの思い出や、誰かに頭を撫でてもらった感触に支えられて踏みとどまる人もいる。けれども明日はまたわからない。僕たちの日常はそのように危うい。著者はデビュー作の「指の骨」で戦時下の極限状態を描いたが、日常もまたひとつの極限状態であり、生と死の差異は紙一重に過ぎないのかもしれない。
かすかな救いはあるものの、抑鬱傾向の強い、暗い内容の小説だ。生々しくグロテスクな描写も多い。万人にオススメするのは憚られるけれど、本書を必要とする人はいる。
2020年10月10日に日本でレビュー済み
「死に惹かれる心に静かに寄り添う、傑作青春小説」なんて紹介文になっているが、まあ確かにそうか。案外読みやすい。
主人公の淡々とした一人称と、様々な人物の独白が交差する構成がテンポ良く作者の才能を感じさせられた。
南条あや『卒業式まで死にません』とかあのころの雰囲気かな。
あんまり芥川賞ってこういう作品は選ばなくて、ここ20年くらいだと、中村文則『遮光』とか村田沙耶香『ギンイロノウタ』、清水博子『処方箋』あたりが野間文芸新人賞受賞作で似たような、というとあれだが、精神疾患を扱ったような作品か。コンプライアンスに配慮で芥川賞のほうだと選ばないが、野間新だと選ぶという傾向があるのか。(芥川賞も昔だと古井由吉『杳子』という傑作はある)
まあ勝手な分析なのだが、なので野間新っぽいなとも感じた。
主人公の淡々とした一人称と、様々な人物の独白が交差する構成がテンポ良く作者の才能を感じさせられた。
南条あや『卒業式まで死にません』とかあのころの雰囲気かな。
あんまり芥川賞ってこういう作品は選ばなくて、ここ20年くらいだと、中村文則『遮光』とか村田沙耶香『ギンイロノウタ』、清水博子『処方箋』あたりが野間文芸新人賞受賞作で似たような、というとあれだが、精神疾患を扱ったような作品か。コンプライアンスに配慮で芥川賞のほうだと選ばないが、野間新だと選ぶという傾向があるのか。(芥川賞も昔だと古井由吉『杳子』という傑作はある)
まあ勝手な分析なのだが、なので野間新っぽいなとも感じた。
殿堂入りNo1レビュアーベスト500レビュアー
主人公の航(わたる)は1982年生まれ。同じ大学に通う従姉の奈々がある日、突然死んだ。その死後、さほど日をおかずに彼女から日付指定で日記の束のような紙片が送り付けられてきた。航はそれをきっかけに、希死念慮をもつ若者たちの互助グループと関わりを持つようになる…。
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2018年の第159回芥川賞を『送り火』で受賞した高橋弘希が昨2017年に発表した中編小説です。第39回野間文芸新人賞受賞、第31回三島由紀夫賞候補。
阪神大震災(1995年)のときに13歳だった航の大学時代の回想記の体裁をとっているので、時代は2000年代初頭のことでしょう。そして舞台となる集会に集うのは、拒食症や性的虐待、窃盗癖など様々な背景をもつ男女です。彼らが心の内を互いに打ち明けあい、なんとか世間一般の人生を送ろうとする姿が描かれていきます。
登場人物たちは死への誘惑に懸命に抗することが日々の営みとなっていて、そんな若者たちの胸中を詳細精緻に描出する文章に思わず引き込まれてしまいます。従姉の死の実情を知りたいと思っただけの航が、木乃伊取りが木乃伊になるの如く、うかがい知らなかったはずの、いやだけれども、多くの人間に生来内臓されてしまっているのかもしれない<タナトス>(死への誘惑)にからめとられていく過程が読ませます。
人々の<希死念慮>をこれでもかと読まされるので、激しい疲労感をともなう読書になります。どこかに脱出口はあるのかも定かでないまま、多くの登場人物の末路を見せられ続けるのですから、相当な覚悟が要るでしょう。奈々の最期の描写は、私がかつてその著作を愛してやまなかった作家・鷺沢萠を想起させてなりませんでした。
この物語がたどり着いた先に何かの希望があるのかどうかが私にはわかりませんでした。ですが、不思議とこう感じるのです。死に向かう思念を描くこの小説が、生の手ごたえを与える物語でもあると。<メメントモリ>を唱えるための一編であると私は信じてこの書を閉じました。
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この小説を読んで連想した書物を以下に紹介しておきます。
◆二階堂奥歯『 八本脚の蝶 』(ポプラ社/2006年)
:この書は、早大で哲学を学んだ後、国書刊行会と毎日新聞社で出版編集者として働くかたわら、二階堂奥歯という独特のHNのもとで2001年6月13日から2003年4月26日まで綴ったウェブ日記をまとめたものです。彼女は自身の自死を報告する一文を最後に綴ってウェブ(と人生)にピリオドを打っています。
◆古田雄介『 故人サイト 』(社会評論社/2015年)
:「亡くなった人が残していったホームページ達」について考察した書です。この書の救いは、最終章で、故人サイトの中には誰かによって引き継がれて今も命脈を保ち続けているものがあることを紹介しているところです。
◆鷺沢萠『 かわいい子には旅をさせるな 』(大和書房/2004年のちに角川文庫/2008年)
:「人生いろいろ。人間いろいろ。しかし日々新しい発見と勉強をし、それを死ぬまで続けるのが人生であり人間という生きものなのだ、ということは言えそうである。」(141頁)
この言葉は私の支えとなってきました。こう綴った鷺沢が自死を選んだことが返す返す残念でなりません。
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2018年の第159回芥川賞を『送り火』で受賞した高橋弘希が昨2017年に発表した中編小説です。第39回野間文芸新人賞受賞、第31回三島由紀夫賞候補。
阪神大震災(1995年)のときに13歳だった航の大学時代の回想記の体裁をとっているので、時代は2000年代初頭のことでしょう。そして舞台となる集会に集うのは、拒食症や性的虐待、窃盗癖など様々な背景をもつ男女です。彼らが心の内を互いに打ち明けあい、なんとか世間一般の人生を送ろうとする姿が描かれていきます。
登場人物たちは死への誘惑に懸命に抗することが日々の営みとなっていて、そんな若者たちの胸中を詳細精緻に描出する文章に思わず引き込まれてしまいます。従姉の死の実情を知りたいと思っただけの航が、木乃伊取りが木乃伊になるの如く、うかがい知らなかったはずの、いやだけれども、多くの人間に生来内臓されてしまっているのかもしれない<タナトス>(死への誘惑)にからめとられていく過程が読ませます。
人々の<希死念慮>をこれでもかと読まされるので、激しい疲労感をともなう読書になります。どこかに脱出口はあるのかも定かでないまま、多くの登場人物の末路を見せられ続けるのですから、相当な覚悟が要るでしょう。奈々の最期の描写は、私がかつてその著作を愛してやまなかった作家・鷺沢萠を想起させてなりませんでした。
この物語がたどり着いた先に何かの希望があるのかどうかが私にはわかりませんでした。ですが、不思議とこう感じるのです。死に向かう思念を描くこの小説が、生の手ごたえを与える物語でもあると。<メメントモリ>を唱えるための一編であると私は信じてこの書を閉じました。
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この小説を読んで連想した書物を以下に紹介しておきます。
◆二階堂奥歯『 八本脚の蝶 』(ポプラ社/2006年)
:この書は、早大で哲学を学んだ後、国書刊行会と毎日新聞社で出版編集者として働くかたわら、二階堂奥歯という独特のHNのもとで2001年6月13日から2003年4月26日まで綴ったウェブ日記をまとめたものです。彼女は自身の自死を報告する一文を最後に綴ってウェブ(と人生)にピリオドを打っています。
◆古田雄介『 故人サイト 』(社会評論社/2015年)
:「亡くなった人が残していったホームページ達」について考察した書です。この書の救いは、最終章で、故人サイトの中には誰かによって引き継がれて今も命脈を保ち続けているものがあることを紹介しているところです。
◆鷺沢萠『 かわいい子には旅をさせるな 』(大和書房/2004年のちに角川文庫/2008年)
:「人生いろいろ。人間いろいろ。しかし日々新しい発見と勉強をし、それを死ぬまで続けるのが人生であり人間という生きものなのだ、ということは言えそうである。」(141頁)
この言葉は私の支えとなってきました。こう綴った鷺沢が自死を選んだことが返す返す残念でなりません。
.
2019年12月4日に日本でレビュー済み
【ネタバレあり】
某人気ミュージシャンがツイッター上でススメてたのを真に受けて読んでみました。
しかし、村上春樹の「ノルウェーの森」もしくは野島伸司ドラマの超劣化版といった感じでしょうか?どのシーンも過去(主に90年代前半)のTVドラマ・小説・漫画で見たことのある風景ばかりで、実に読むのが馬鹿らしい作品でした!
とくに何か強い願望や欲望を持っているわけではないボケェ〜とした主人公の周りに、やたらといろんな人たち(ヤらしてくれる従妹、家にご飯を作りに来てくれる女の子、IT長者の同級生、彼に全てを託す組織運営者…など)が近づいてきては去っていく…、そんな彼らの人望を主人公が「やれやれ」な感じで受け入れては見送っていく…。そんなしょーもない人たらし野郎のエピソードの羅列に、読む方も「やれやれ」な感じになりました…。
ストーリーの結末も、ナナの義父に関して何の「落とし前」を付けていないし、宙ぶらりんな印象。さらに言うと、主人公が集団自殺から生き延びた理由が余りにもご都合主義的で、思わず書籍を床に叩きつけそうになりました。結局、最後の最後まで、この航という主人公は、自分では何にもできなくせして、何故かやたらと強運な…「人たらしやれやれクソ野郎」でした。
唯一良かった点は、物語終盤に出てくる自動車内でのグロテスクな死体描写に対して、この作家の才気が光ってる印象があったので、その部分だけを評価して、星一つ。
結局、この作品で得られた教訓は、人の推薦図書を読む時は、推薦者のリテラシーをちゃんと見極めろってことですね。
某人気ミュージシャンがツイッター上でススメてたのを真に受けて読んでみました。
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とくに何か強い願望や欲望を持っているわけではないボケェ〜とした主人公の周りに、やたらといろんな人たち(ヤらしてくれる従妹、家にご飯を作りに来てくれる女の子、IT長者の同級生、彼に全てを託す組織運営者…など)が近づいてきては去っていく…、そんな彼らの人望を主人公が「やれやれ」な感じで受け入れては見送っていく…。そんなしょーもない人たらし野郎のエピソードの羅列に、読む方も「やれやれ」な感じになりました…。
ストーリーの結末も、ナナの義父に関して何の「落とし前」を付けていないし、宙ぶらりんな印象。さらに言うと、主人公が集団自殺から生き延びた理由が余りにもご都合主義的で、思わず書籍を床に叩きつけそうになりました。結局、最後の最後まで、この航という主人公は、自分では何にもできなくせして、何故かやたらと強運な…「人たらしやれやれクソ野郎」でした。
唯一良かった点は、物語終盤に出てくる自動車内でのグロテスクな死体描写に対して、この作家の才気が光ってる印象があったので、その部分だけを評価して、星一つ。
結局、この作品で得られた教訓は、人の推薦図書を読む時は、推薦者のリテラシーをちゃんと見極めろってことですね。