ビートルズ学への入り口は多岐に渡るのでしょうが、ここまで、興味深く、学問的にビートルズを分析していることに先ずは驚かされました。
彼らの音楽に様々な角度から侵入し、そこに隠された本質をユーモラスかつアカデミックに解説しており、何度読んでも厭きません。
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新書691ビートルズは音楽を超える (平凡社新書) 新書 – 2013/7/12
武藤 浩史
(著)
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階級横断的な概念「ミドルブラウ」をキーワードに、ビートルズとお笑いの関係、彼らの身ぶりや言葉・歌詞を丹念にたどり、音楽を超えた歴史的意義と普遍性について論じる。
- 本の長さ239ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2013/7/12
- 寸法10.6 x 1.3 x 17.2 cm
- ISBN-104582856918
- ISBN-13978-4582856910
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
少女たちが音楽を聴かずに絶叫したのにも理由はあった。音と声のほかに、身体の動きがあり、言葉があった―。階級横断的な概念「ミドルブラウ」をキーワードに、ビートルズとお笑いの関係、彼らの身ぶりや言葉・歌詞を丹念にたどり、音楽を超えた歴史的意義と普遍性について論じる。20世紀文化史の中のビートルズ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
武藤/浩史
1958年生まれ。英国ウォリック大学大学院博士課程英文学専攻(Ph.D.)。現在、慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1958年生まれ。英国ウォリック大学大学院博士課程英文学専攻(Ph.D.)。現在、慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2013/7/12)
- 発売日 : 2013/7/12
- 言語 : 日本語
- 新書 : 239ページ
- ISBN-10 : 4582856918
- ISBN-13 : 978-4582856910
- 寸法 : 10.6 x 1.3 x 17.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 381,314位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 347位平凡社新書
- - 686位海外のロック・ポップス
- - 78,513位人文・思想 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.5
星5つ中の4.5
10 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年5月6日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2017年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これまで彼らのポイントはずっと後期にあると
思っていた。ちゃうのである。初期にこそ
彼らが彼らたる地位を生みだした、真価を
備えていたことが解ったすばらしい本である。
これは良い。目からウロコである。なんつったって
あのビッグバンである。ハンブルグでドサ回りから
二年後には、ワシントンでの熱狂的なコロシアム
ライブである。その爆発力はものすごい。
一回目のレコーディングでジョージマーティンが
見つけた、「グループとしての楽しさを売り込もう」
というのが見事に当たったのである。グループとしての
魅力が少女達のこころを焚きつけたのである。
冷静なポールは後に分析していた。
「ビートルズはコメディグループだった」
「ビートルズはあの時代、一種の自由を
提供していた」なんてね。
という訳で、初期中期後期とトータルとしての
ビートルズの存在を知るためには、実に
有意義な本であった。 おすすめします。
思っていた。ちゃうのである。初期にこそ
彼らが彼らたる地位を生みだした、真価を
備えていたことが解ったすばらしい本である。
これは良い。目からウロコである。なんつったって
あのビッグバンである。ハンブルグでドサ回りから
二年後には、ワシントンでの熱狂的なコロシアム
ライブである。その爆発力はものすごい。
一回目のレコーディングでジョージマーティンが
見つけた、「グループとしての楽しさを売り込もう」
というのが見事に当たったのである。グループとしての
魅力が少女達のこころを焚きつけたのである。
冷静なポールは後に分析していた。
「ビートルズはコメディグループだった」
「ビートルズはあの時代、一種の自由を
提供していた」なんてね。
という訳で、初期中期後期とトータルとしての
ビートルズの存在を知るためには、実に
有意義な本であった。 おすすめします。
2019年6月6日に日本でレビュー済み
前半、日本人には理解しにくいイギリスの階級制度について解説してくれて分かりやすかった。ただビートルズとの絡みで言うと「ビートルズ(特にポール)は労働者階級の出身で上昇志向が強かった」というだけのことで、それが音楽性とどうつながるのかはさっぱり。
後半、筆者は「つながる」と「孤高」をキーワードにビートルズを分析して、「つながる孤高」というアンビバレントなワードにすべてを結びつけようと延々と持論を述べていく。非常に学者っぽい。でもよく考えると「孤高=つながっていない」ということだから「つながる孤高」とは「プラスだけどマイナス」とも言える。人間には100%プラスとか100%マイナスなんてないので、色んな側面で切り取れば(ビートルズに限らず)あらゆるものを「プラスだけどマイナス」に解釈できてしまう(彼は男っぽいけど繊細なとこもあるよねとか、神経質だけどずぼらなとこもあるよねとか、いくらでも)。だから大した根拠もなく独断で「つながる」とか「孤高」だとか分析(というより曲解)する筆者の主張は、そんな風に考える人もいるんだなあと思わせてくれるだけで、真実に気づかせてくれたという気持ちにはとうていなれません。
ビートルズの歌詞の解釈についてもやたらと「母の喪失」や「神への信仰」に偏った見方が目立つ。もちろんその通りだろうなと思う部分もあるが、ドラッグで不思議体験をしているだけに思える歌詞にも「神」を結びつけようとするので、ちょっとやり過ぎだろうと感じてしまう。きっとこの筆者はビートルズの誰かが「なんてこった!(Oh, my god!)」という言葉を発しただけでも「そこには信仰があります」と言い出しかねない。
前半はビートルズが生まれた時代のイギリスの社会制度や文化を教えてくれる。後半は筆者の思い込みが爆発。多少知識は増えるけれどもビートルズの音楽を楽しむためには役に立たない。そんな本です。
後半、筆者は「つながる」と「孤高」をキーワードにビートルズを分析して、「つながる孤高」というアンビバレントなワードにすべてを結びつけようと延々と持論を述べていく。非常に学者っぽい。でもよく考えると「孤高=つながっていない」ということだから「つながる孤高」とは「プラスだけどマイナス」とも言える。人間には100%プラスとか100%マイナスなんてないので、色んな側面で切り取れば(ビートルズに限らず)あらゆるものを「プラスだけどマイナス」に解釈できてしまう(彼は男っぽいけど繊細なとこもあるよねとか、神経質だけどずぼらなとこもあるよねとか、いくらでも)。だから大した根拠もなく独断で「つながる」とか「孤高」だとか分析(というより曲解)する筆者の主張は、そんな風に考える人もいるんだなあと思わせてくれるだけで、真実に気づかせてくれたという気持ちにはとうていなれません。
ビートルズの歌詞の解釈についてもやたらと「母の喪失」や「神への信仰」に偏った見方が目立つ。もちろんその通りだろうなと思う部分もあるが、ドラッグで不思議体験をしているだけに思える歌詞にも「神」を結びつけようとするので、ちょっとやり過ぎだろうと感じてしまう。きっとこの筆者はビートルズの誰かが「なんてこった!(Oh, my god!)」という言葉を発しただけでも「そこには信仰があります」と言い出しかねない。
前半はビートルズが生まれた時代のイギリスの社会制度や文化を教えてくれる。後半は筆者の思い込みが爆発。多少知識は増えるけれどもビートルズの音楽を楽しむためには役に立たない。そんな本です。
ベスト100レビュアー
前書きで書いておられるように著者の武藤浩史さんは、一介のイギリス文学研究者に過ぎないそうです。また、素人作曲家だそうですが、音楽の専門家でもなければ、ビートルズのことを何でも知っている、いわゆるビートルズオタクでもないそうです。
そして、ビートルズは好きですが、それと同時に、ベートーヴェンのシンフォニーをこよなく愛するクラシック音楽オタクだそうです(なんだか私とそっくり、しかし私は武藤さんのようなえらい人間では当然ありません!!)。
そんな武藤さんが著したユニークなビートルズ論です。
武藤さんはイギリス文学を研究するために必要な二つの事柄、すなわち、イギリスに関する歴史的知識と英語のテキスト分析力は、ビートルズを論ずる際にとても役立つと考えています。ということで、20世紀の文化を論ずるために必要不可欠な存在のビートルズのことを本に著したそうです。
しかも、いかにもイギリス文学研究者らしい 1:ミドルブラウ文化 2:笑い喋り動く身体 3:つながる孤独 の3つをキーワードとして、ビートルズという現象を分析、読み取ろうとしています。
1:ミドルブラウとは、ハイブラウとロウブラウの中間の存在で、新しい文化を形成し、イギリスの文化輸出の中核を担う存在です(A・クリスティー、A・ヒッチコック、C・チャップリン・・・)。武藤さんはビートルズをこのミドルブラウに位置づけているわけです。以前から、P・マッカートニーが名前からして、アイルランド系だと知っていましたが、ほかの3人も同じくアイルランド系だそうです。また、J・レノンは労働者階級だと思っていましたが、そうではないようです。
2:ここの分析が非常に面白い。ビートルズが、グーン・ショー(お笑い番組)の影響を受けていること、モンティ・パイソンに親近感を持っていること、さらには、クレージー・キャッツとの同時代性、親和性、言われてみると多々うなずかされるところがあります。J・レノンの会話のユーモア、時として、シニカルすぎて、プレスリーを怒らせたりしますが・・・
3:ここも、また、非常に興味深いです。元々、ポールとジョンを結びつけたものは、母親の喪失に起因する孤独だそうで、そして、この関係は2人が最終的に母を再発見するまで続いたそうです。いうまでもなく、リンダとヨーコですね!
そして、ビートルズの歌詞の分析、解釈。She Loves You 三人称を活用、報告された会話の活用で、設定を広げたそうです。 I Want To Hold Your Hand 邦訳は抱きしめたいとなっていますが、正確には手を握りたいです。非常にセクシャルな感じがしますが、実は、優しい、思いやりを込めた歌です。
Magical Mistery Tour の革新性、斬新性についてはこの前のリリースで再認識させられました(私もレヴューしています)、後は、Here There And Everywhere 以前から、宗教的な感じがするなと思っていましたが、武藤さんの解釈を読んで納得しました。
非常に、ユニークで興味深い本なんですが(ただし読み通すのはかなり困難で、それなりの知識も必要ですが)、残念なのは、G・ハリスンとR・スターに関しての記述が少ないこと。特にG・ハリスンは後期に独自の存在感を発揮し出しますし、また、リンゴも独自の活動をしだします。その辺が少し物足りませんが・・・・・
そして、ビートルズは好きですが、それと同時に、ベートーヴェンのシンフォニーをこよなく愛するクラシック音楽オタクだそうです(なんだか私とそっくり、しかし私は武藤さんのようなえらい人間では当然ありません!!)。
そんな武藤さんが著したユニークなビートルズ論です。
武藤さんはイギリス文学を研究するために必要な二つの事柄、すなわち、イギリスに関する歴史的知識と英語のテキスト分析力は、ビートルズを論ずる際にとても役立つと考えています。ということで、20世紀の文化を論ずるために必要不可欠な存在のビートルズのことを本に著したそうです。
しかも、いかにもイギリス文学研究者らしい 1:ミドルブラウ文化 2:笑い喋り動く身体 3:つながる孤独 の3つをキーワードとして、ビートルズという現象を分析、読み取ろうとしています。
1:ミドルブラウとは、ハイブラウとロウブラウの中間の存在で、新しい文化を形成し、イギリスの文化輸出の中核を担う存在です(A・クリスティー、A・ヒッチコック、C・チャップリン・・・)。武藤さんはビートルズをこのミドルブラウに位置づけているわけです。以前から、P・マッカートニーが名前からして、アイルランド系だと知っていましたが、ほかの3人も同じくアイルランド系だそうです。また、J・レノンは労働者階級だと思っていましたが、そうではないようです。
2:ここの分析が非常に面白い。ビートルズが、グーン・ショー(お笑い番組)の影響を受けていること、モンティ・パイソンに親近感を持っていること、さらには、クレージー・キャッツとの同時代性、親和性、言われてみると多々うなずかされるところがあります。J・レノンの会話のユーモア、時として、シニカルすぎて、プレスリーを怒らせたりしますが・・・
3:ここも、また、非常に興味深いです。元々、ポールとジョンを結びつけたものは、母親の喪失に起因する孤独だそうで、そして、この関係は2人が最終的に母を再発見するまで続いたそうです。いうまでもなく、リンダとヨーコですね!
そして、ビートルズの歌詞の分析、解釈。She Loves You 三人称を活用、報告された会話の活用で、設定を広げたそうです。 I Want To Hold Your Hand 邦訳は抱きしめたいとなっていますが、正確には手を握りたいです。非常にセクシャルな感じがしますが、実は、優しい、思いやりを込めた歌です。
Magical Mistery Tour の革新性、斬新性についてはこの前のリリースで再認識させられました(私もレヴューしています)、後は、Here There And Everywhere 以前から、宗教的な感じがするなと思っていましたが、武藤さんの解釈を読んで納得しました。
非常に、ユニークで興味深い本なんですが(ただし読み通すのはかなり困難で、それなりの知識も必要ですが)、残念なのは、G・ハリスンとR・スターに関しての記述が少ないこと。特にG・ハリスンは後期に独自の存在感を発揮し出しますし、また、リンゴも独自の活動をしだします。その辺が少し物足りませんが・・・・・
2013年7月31日に日本でレビュー済み
冒頭にはこうある。「わたしがビートルズ論を書いてはいけない理由の列挙から始めよう」これでこの本を読まずにはいられなくなった。
私はビートルズファンではあるが、それはあくまで彼らの音楽が、それもメロディー、使う楽器、初めて聞く効果音などが自分にとってまったく新しい音楽であり、魅力的であったからであり、その歌詞(聴いてもよく分からない英語!)の意味なんかほとんど知らなかった曲も多い。
だから、ビートルズ全詩集を最近読んで今まで勝手に考えていた歌の意味が実はまるっきり違っていたなんてことは多々ある。したがって、私がこの本のレビューを書ける資格・能力は無いのかもしれないが、あえてビートルズファンとして書かせていただく。
タイトルに書いたとおり、私は改めてもう一度ビートルズのCDを、じっくり、今度は歌詞の持つ意味を、この本の記述を参考にしながら聴き込もうと思う。といのは彼らの音楽の斬新さや革新性、演奏技術を主体にしたビートルズ論とは異なり、この本は別の切り口からビートルズを解剖しているからだ。
著者はいう。「ビートルズを知ることなくして20世紀の文化を語ることはできないし、ビートルズを語るためには、音楽の知識だけでは不十分で、イギリスの歴史と文化と芸術に対する深い理解が必要である」その深い理解の一助として、歌詞の持つ『深い意味』も解説しているが、これには目からうろこが落ちた。
英文学者である著者の文は、論文でも書いているようにかなり硬いものである。しかしその内容は柔らかく、読んでニヤッとさせられる部分もある。ビートルズとクレージーキャッツの『ニッポン無責任時代』の関係、なんて思わず若い頃みた映画を思い出したものだった。
私はビートルズファンではあるが、それはあくまで彼らの音楽が、それもメロディー、使う楽器、初めて聞く効果音などが自分にとってまったく新しい音楽であり、魅力的であったからであり、その歌詞(聴いてもよく分からない英語!)の意味なんかほとんど知らなかった曲も多い。
だから、ビートルズ全詩集を最近読んで今まで勝手に考えていた歌の意味が実はまるっきり違っていたなんてことは多々ある。したがって、私がこの本のレビューを書ける資格・能力は無いのかもしれないが、あえてビートルズファンとして書かせていただく。
タイトルに書いたとおり、私は改めてもう一度ビートルズのCDを、じっくり、今度は歌詞の持つ意味を、この本の記述を参考にしながら聴き込もうと思う。といのは彼らの音楽の斬新さや革新性、演奏技術を主体にしたビートルズ論とは異なり、この本は別の切り口からビートルズを解剖しているからだ。
著者はいう。「ビートルズを知ることなくして20世紀の文化を語ることはできないし、ビートルズを語るためには、音楽の知識だけでは不十分で、イギリスの歴史と文化と芸術に対する深い理解が必要である」その深い理解の一助として、歌詞の持つ『深い意味』も解説しているが、これには目からうろこが落ちた。
英文学者である著者の文は、論文でも書いているようにかなり硬いものである。しかしその内容は柔らかく、読んでニヤッとさせられる部分もある。ビートルズとクレージーキャッツの『ニッポン無責任時代』の関係、なんて思わず若い頃みた映画を思い出したものだった。
2014年8月20日に日本でレビュー済み
実はインテリであるジョン・レノンとポール・マッカートニーにバンザイするオタク本である。
個人的には小ネタが緻密で、大変楽しく読めたが、ビートルズ好きじゃなかったら著者の偏愛っぷりに若干引いてしまうことだろう。
ただ、一応本書は学術的にビートルズの存在をイギリス文化の中に定義づけるという作業をメインとして行っており、当時のイギリス文化を知る上では興味深い内容が多く記載されていた。
特に60年代イギリスでの「ミドルブラウ」(教養のある中流階級)の社会的台頭にスポットを当て、なぜビートルズがあれほどの影響力を持っていたのかについて、曲の歌詞に隠された意味や、彼らの笑いのセンスなどから紐解いていく。
個人的には小ネタが緻密で、大変楽しく読めたが、ビートルズ好きじゃなかったら著者の偏愛っぷりに若干引いてしまうことだろう。
ただ、一応本書は学術的にビートルズの存在をイギリス文化の中に定義づけるという作業をメインとして行っており、当時のイギリス文化を知る上では興味深い内容が多く記載されていた。
特に60年代イギリスでの「ミドルブラウ」(教養のある中流階級)の社会的台頭にスポットを当て、なぜビートルズがあれほどの影響力を持っていたのかについて、曲の歌詞に隠された意味や、彼らの笑いのセンスなどから紐解いていく。
2013年8月22日に日本でレビュー済み
ビートルズが好きな人にも、イギリスが好きな人にも、たまらない本だと思います。ロックファンのわたしは、イギリスの歴史と文化と言葉が分かって、ビートルズをもっと深く理解できるようになりました。英国ミドルブラウ文化、モンティパイソンのような英国お笑いの伝統、歌詞解釈など多方面からアプローチしていて、イギリス文化史としても大変興味深い内容です。「アイ・アム・ザ・ウォールラス」の歌詞と映像分析は衝撃的でした。