素晴らしい本です。私は文章術や文章力向上の本によく目を通す。この本は実用性という尺度で測ると相当レベルが高い。僭越ながら。
「文章力」の定義が明確だ(P.21)。大切なのは「自分の考えを組み立てる力」「相手(読み手)のことを理解する力」「的確な言語表現力」だという。さらに7つの要素(着想力/連想力/優先順位の判断力/構造的に把握する力/創造性、独自性/人間理解力/言語表現力)で成り立つと説明する。
このように明文化した上で、ビジネスパーソンや学生がついつい書いてしまいそうな例文を次々と磨き上げる。おそらくそれらの例文は、長年の指導経験で得た生の資料なのだろう。他のレビュアーで星一つの評価を付けている人が、「当たり前の事が書きすぎている上に」と書いている。能動文と受動文を使い分けられず、推敲することもできない、そのような人のために本書はある。
共感したのはP.70からの「話し言葉の影響を避ける」だ。例として①「なります」、②「いく」「くる」、③「なので」「結果」、④「ら」抜き言葉、⑤「濃い」「濃く」を挙げている。
①「なります」は「バイト敬語」と呼ばれる、レジでお金を渡しながら「お釣りになります」と話す類いだ。②「いく」「くる」は、料理番組の「炒めていきます」のように、「この住宅がどう機能していくかを追っていきたいです」と言ったり、「生活面の不安を訴える人が続出してきている」と言ったりする例だ。どちらも「この住宅がどう機能するかを追っていきたい」「生活面の不安を訴える人々が続出している」で十分。
私は今朝(2021年6月28日)、①「なります」と②「くる」が合わさった珍妙な言葉を耳にした。NHKの番組「おはよう日本」にスパイス料理研究家の印度カリー子さんという人が出演。「スパイスの魅力は何ですか」と聞かれて、
「スパイスの一番の魅力は香りになってきます」
と答えたのだ。
「スパイスの一番の魅力は香りです」ではダメなのか。
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文章力の基本 単行本 – 2009/7/24
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◇ありそうでなかった、「わかりやすく、伝わる文章」を書くための基本
「文章を書く機会」は仕事上はもちろん、メールやブログなど生活上避けて通れない。にもかかわらず、文章力の有無によって、評価されるという事実はあまり意識されていない。また、「話し方の基本」について書かれた本はたくさんあるが、「書き方の基本」を教えてくれる本はありそうでない。本書は、「ムダなく、短く、スッキリ」書いて、「誤解なく、正確に、スラスラ」伝わる文章力の基本を、難しい文法用語を使わずに解説します。
◇ムダを削って、短く、スッキリ書くための実践的な77のテクニック
文章を扱うすべての人が、つい気づかずにやってしまうミスを「例文→改善案」という構成で指摘します。ビジネスシーンから日常的な文章まで多くの文例をもとに、イラスト、図解を交えながら、わかりやすく、即効性のある実践的な内容になっています。「短く」「正しく」「明確に」「簡潔に」「共感を呼ぶように」「視覚的に」をキーワードに、簡単だけど誰も教えてくれなかった77のテクニックにより、文章力が自然に身につきます。
「文章を書く機会」は仕事上はもちろん、メールやブログなど生活上避けて通れない。にもかかわらず、文章力の有無によって、評価されるという事実はあまり意識されていない。また、「話し方の基本」について書かれた本はたくさんあるが、「書き方の基本」を教えてくれる本はありそうでない。本書は、「ムダなく、短く、スッキリ」書いて、「誤解なく、正確に、スラスラ」伝わる文章力の基本を、難しい文法用語を使わずに解説します。
◇ムダを削って、短く、スッキリ書くための実践的な77のテクニック
文章を扱うすべての人が、つい気づかずにやってしまうミスを「例文→改善案」という構成で指摘します。ビジネスシーンから日常的な文章まで多くの文例をもとに、イラスト、図解を交えながら、わかりやすく、即効性のある実践的な内容になっています。「短く」「正しく」「明確に」「簡潔に」「共感を呼ぶように」「視覚的に」をキーワードに、簡単だけど誰も教えてくれなかった77のテクニックにより、文章力が自然に身につきます。
- ISBN-104534045883
- ISBN-13978-4534045881
- 出版社日本実業出版社
- 発売日2009/7/24
- 言語日本語
- 寸法13.3 x 1.4 x 19 cm
- 本の長さ206ページ
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
社会人から学生まで、多くの文章指導の経験によって蓄積された豊富な文例とノウハウ。
著者について
阿部紘久(あべ ひろひさ)
1943年生まれ。東京大学卒。帝人入社後、宣伝企画、国際事業企画、経営企画などに携わり、繊維国際部長などを務めた後、米国系IT企業CEOに転じる。2005年から、昭和女子大学ライティング・サポート・センターで文章指導を行なうかたわら、社会人も指導している。著書に、『明快な文章』(くろしお出版)などがある。
1943年生まれ。東京大学卒。帝人入社後、宣伝企画、国際事業企画、経営企画などに携わり、繊維国際部長などを務めた後、米国系IT企業CEOに転じる。2005年から、昭和女子大学ライティング・サポート・センターで文章指導を行なうかたわら、社会人も指導している。著書に、『明快な文章』(くろしお出版)などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
阿部/紘久
1943年生まれ。東京大学卒。帝人入社後、宣伝企画、国際事業企画、経営企画などに携わり、繊維国際部長などを務めた後、米国系IT企業CEOに転じる。2005年から、昭和女子大学ライティング・サポート・センターで文章指導を行なうかたわら、社会人も指導している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1943年生まれ。東京大学卒。帝人入社後、宣伝企画、国際事業企画、経営企画などに携わり、繊維国際部長などを務めた後、米国系IT企業CEOに転じる。2005年から、昭和女子大学ライティング・サポート・センターで文章指導を行なうかたわら、社会人も指導している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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著者について
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私は長年、企業の企画畑、国際畑で働きました。その間に、タイ、韓国、イタリアで計10年間製造業の経営にあたりました。最後は日本にある米国系企業のCEOを務めました。
ビジネスから卒業後、今までに文章論6冊、青春論2冊、異文化体験記1冊を著しました。
幸い『文章力の基本』(日本実業出版社)は、32刷、20数万部になりました。その本をさらに充実・発展させた決定版が、『文章力の決め手』(日本実業出版社、2013年10月発売)です。
リアルで面白く実践的な文例400を検討して行くうちに、楽しみながら文章力をどんどん向上させることができます。文章を書くことに無縁ではないすべての方のためノウハウが、分かりやすく、無駄なくまとめられています。部下を指導する中間管理者の手引きにもなるように書きました。
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