化かし化かされ化かし合い。ミステリー小説が好きで色々なものを読んできましたが古美術ミステリーは初でした。ミステリーとはいえ殺人などはありません。本物か偽物か?という一点のみの駆け引きにも関わらず、ここまで面白い話を作れることに作者の力量を感じました。
文章は非常に淡白。私の好みからいうともう少し登場人物たちの背景や感情の機微などといった描写が欲しいところでしたが、その分ページ数は少なくあっさり読めます。
専門用語が大量に出てくるので最初はちょっと面食らうかも。しかし完全には理解できなくても「つまりどういうこと?」とはならないと思います。古美術の知識が皆無でもプロ同士の駆け引きを楽しめるように仕上げられている秀作。☆3にしていますが☆3.5といったところかな。
- 文庫: 264ページ
- 出版社: 文藝春秋 (2002/5/10)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4167447061
- ISBN-13: 978-4167447069
- 発売日: 2002/5/10
- 梱包サイズ: 15 x 10.6 x 1.4 cm
- おすすめ度: 17件のカスタマーレビュー
-
Amazon 売れ筋ランキング:
本 - 55,740位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 721位 ─ 文春文庫
- 1295位 ─ ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- 48位 ─ 直木賞受賞(150回-)作家の本
- 目次を見る