人間国宝となった竹本住大夫が「文楽のこころを語る」もの。文楽については全く知らなかったが、三浦しをんの「あやつられ文楽鑑賞」「仏果を得ず」を読んで少し文楽が知り、住大夫さんのことを知った。
その中で紹介されていたのが人間国宝竹本住大夫だ。ちょうどその頃NHK Eテレで、住大夫さんの特集を放送しており、読んでみたくなった。
各演目についてそれぞれ見どころ聞きどころをとても分かり易く解説している。浄瑠璃を全然見たこともない私でさえ舞台を見たような気分になる。それでもやはり演目を知っているなら、さらに理解が深まり読み応えがあるに違いない。
文章は住大夫さんの語り口そのままで、彼の人となりがそのまま表れているように思える。もちろん口述筆記で起こした文章だろうが、柔らかい関西弁がとても温かく感じる。
ぜひ一度舞台を鑑賞してから、もう一度読んでみたいと思った。
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文楽のこころを語る (文春文庫) 文庫 – 2009/1/9
人間国宝の7世竹本住大夫が文楽の代表的な20演目を演じる立場からわかりやすく語り、読んでいくうちに芸の真髄が自然と入る
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2009/1/9
- ISBN-104167753308
- ISBN-13978-4167753306
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
当代随一の浄瑠璃語りにして人間国宝である著者が、三大名作から十年に一度の珍しい演目まで十九演目について、作品の面白さ、詞の一行一行にこめられた工夫や解釈にいたるまで、芸の真髄を語り尽くした、すべての文楽ファン必携の書。文庫化に際し『菅原伝授手習鑑・寺子屋の段』と、狂言・茂山千之丞氏との対談も収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
竹本/住大夫
大正13(1924)年大阪生まれ。昭和21(1946)年、豊竹古住大夫として二世豊竹古靱大夫(豊竹山城少掾)に入門。昭和35(1960)年、九世竹本文字大夫、昭和60(1985)年、七世竹本住大夫を襲名。平成元(1989)年、国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。平成14(2002)年、日本藝術院会員。平成17(2005)年、文化功労者。その他受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
大正13(1924)年大阪生まれ。昭和21(1946)年、豊竹古住大夫として二世豊竹古靱大夫(豊竹山城少掾)に入門。昭和35(1960)年、九世竹本文字大夫、昭和60(1985)年、七世竹本住大夫を襲名。平成元(1989)年、国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。平成14(2002)年、日本藝術院会員。平成17(2005)年、文化功労者。その他受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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2015年6月10日に日本でレビュー済み
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4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2015年1月31日に日本でレビュー済み
単行本(2003年刊)を買いました。美声じゃない、つまり苦労した人です。天才(長嶋や王)の経験談は凡人の理解を超えてしまいますが、工夫した人(野村)の話は凡人にも参考になるところが多いように思います。まあでも特別な人なんですけどね。聞き手の突っ込みが甘いので、本当に面白い話の一歩手前ですが、でも初心者には、これはこれで良いのかも。先代勘三郎は、関様や山川アナのおかげでかなり良い話が残っていますが、ジャンルを問わず名人たちの本音をどんどん記録しておいて欲しいですね… 文楽は、歌舞伎、能、落語などと同様に、すっかり伝統芸能になってしまいましたが、米朝さんの落語を聞けばわかるように、昔の有閑旦那連中は、こぞって義太夫節を唸ったもんです。まずは男の和装が復活しないと無理ですかね…
2009年10月13日に日本でレビュー済み
とても面白い。
当代随一の浄瑠璃語りで人間国宝の竹本住太夫さんが、全部で19段の名作・佳作を掲げて、作品の面白さ、見どころ聞きどころ、こめられた工夫や解釈、あるいはご本人の精進の思い出などを飾り気なく語り尽くしている。それぞれの章に簡単な筋書きが掲げてあって私のようなもの知らずでも読みやすい。
ずばりとしたふつうの語り口がわかりやすく、いちいちが腹に落ちる。発声法などは西洋音楽や読経などにも通ずる普遍性さえ感じる。
この本には大阪弁そのものが息づいていて、イキと間、そこから湧きだしてくるリズムやいいきいきとした抑揚が聞こえてくる。声に出して読んでみたいと思わせるとても気持ちのよい文章。この本は、山本千恵子さんという「文楽の一ファンにすぎない」方が、住太夫さんのところに通いつめて聞き書きしたもの。
ですから、山本さんにも盛大な拍手を送ります。
当代随一の浄瑠璃語りで人間国宝の竹本住太夫さんが、全部で19段の名作・佳作を掲げて、作品の面白さ、見どころ聞きどころ、こめられた工夫や解釈、あるいはご本人の精進の思い出などを飾り気なく語り尽くしている。それぞれの章に簡単な筋書きが掲げてあって私のようなもの知らずでも読みやすい。
ずばりとしたふつうの語り口がわかりやすく、いちいちが腹に落ちる。発声法などは西洋音楽や読経などにも通ずる普遍性さえ感じる。
この本には大阪弁そのものが息づいていて、イキと間、そこから湧きだしてくるリズムやいいきいきとした抑揚が聞こえてくる。声に出して読んでみたいと思わせるとても気持ちのよい文章。この本は、山本千恵子さんという「文楽の一ファンにすぎない」方が、住太夫さんのところに通いつめて聞き書きしたもの。
ですから、山本さんにも盛大な拍手を送ります。
ベスト1000レビュアー
人間国宝の竹本住大夫が、過去に語った演目について、ざっくばらんに語っている。
さすが人間国宝。主要な文楽作品にほとんど出演しているので、さながら文楽入門のような内容。
近松門左衛門の作品は、個人的には嫌いだ、という意外な話も飛び出して、読んでいて楽しい。
高田好胤管長との交流について語っている内容は、実に感動的だ。
さすが人間国宝。主要な文楽作品にほとんど出演しているので、さながら文楽入門のような内容。
近松門左衛門の作品は、個人的には嫌いだ、という意外な話も飛び出して、読んでいて楽しい。
高田好胤管長との交流について語っている内容は、実に感動的だ。
2008年6月11日に日本でレビュー済み
実際には文字大夫さんの時代しか聞いておりませんが、その後住大夫となり、いまや人間国宝となった方に、山本千恵子さんという方が聞かれた話をまとめたものです。全部で19の演目を、それぞれ語った直後に聞かれたようですから、大夫としてお客さんに聞いてもらいたいところ、実は語るのが難しいところが生々しく書かれています。柔らかな大阪弁の喋り言葉で書かれていますから、とても読みやすくできています。思わず膝を打って同意したくなるのが、「近松ものは字余り字足らずで、私嫌いでんねん」という第5章。どうも近松ものというと、特に東京ではお客が入るようですが、曽根崎心中とかは文楽作品としては一度消えて、昭和も30年代に曲が付けられた新曲もので、あまりデキがいいとは思えません。昔々の記憶ですが、舞台もやたら暗くて面白いものではありませんでした。それにもかかわらず、近松ものというと、学者風のお歴々まで出てきてあれこれ言ってくるのに住大夫さんは、割と率直に不快感を示されています。初めて文楽をご覧になる方は、近松という名前だけで劇場に行かれると文楽を好きになれずに終わるかもしれません。そんなとき、この本でどんな演目を見ればいいかがわかります。あと、驚いたのは国立劇場では客席で飲食をさせないとか。。。文楽では「そりゃ聞こえませぬ」です。もっとも私の妹は、ある大夫さんにずっと見つめられた語られたので、お弁当が食べられなかったという経験を持っておりますが(笑)
ベスト1000レビュアーVINEメンバー
恥ずかしながら、曽根崎心中が戦後に復活モノだということを知りませんでした。「この世の名残り、夜も名残、死に行く身をたとふれば…」なんていうあたりを無邪気に感激していたのはどうなってしまうんでしょ。というのも住大夫さんは、「近松ものは字余り字足らずで、私嫌いでんねん」(p.193)「なんで近松もんのは、こない人気があるんのんや」(p.205)と公言してはばからないのです。「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」なんかも、内容まで変えられているとのこと。
最後の対談のところで、大阪弁が大切だみたいな話から、松嶋屋さんのところの孝太郎君も東京生まれ、みたいなところに飛んで「藤十郎さんに前から時々、息子はんの嫁はんは東京の人でかまへんけど、関西に二号を持たしなはれ、て冗談言うてる」というのは素晴らしいな、と。
最後の対談のところで、大阪弁が大切だみたいな話から、松嶋屋さんのところの孝太郎君も東京生まれ、みたいなところに飛んで「藤十郎さんに前から時々、息子はんの嫁はんは東京の人でかまへんけど、関西に二号を持たしなはれ、て冗談言うてる」というのは素晴らしいな、と。