本書は、「#教師のバトン」というハッシュタグ運動について、そのようなハッシュタグ運動を起こした文科省をただ単に批判するものではない。確かに教員の長時間労働など、マイナス面に蓋をするような形で、教員の魅力を強調するような今般のハッシュタグ運動の趣旨には疑問を呈している。しかし、本書はそれよりも、文科省が「#教師のバトン」運動を起こしたことで、教員はこれまで躊躇わざるを得なかった意見発信に国からのお墨付きを与えられたように感じ、声を上げることの大切さを認識するきっかけになったと論じており、(当初の文科省の思惑とは違うものの)この運動には大きな意義があると総括している。
では、なぜ教師は自らの意見を発信することを躊躇わざるを得なかったのか、そもそもそのような「もの」を言わない教師がなぜ生まれているのかということについても本書ではカバーしている。教師のSNS発信について法的に論じている章もあり、目新しいテーマで新鮮だった。運動の成り行きを追うだけではなく、なぜこの運動が生じたのか、その理由について詳細に記されている。
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#教師のバトン とはなんだったのか: 教師の発信と学校の未来 (岩波ブックレット NO. 1056) 単行本 – 2021/12/7
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2021年3月、文科省が学校の業務改善や効率化の共有のために始めたSNSプロジェクト「#教師のバトン」。だが実際に集まるのは、過重労働に苦しむ匿名教員の声ばかり。本書は厳しい学校現場の問題に加え、これまで教師が公に声を上げられなかった理由を探り、教師が発信することで変わる学校の未来像を展望する。
- 本の長さ78ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2021/12/7
- 寸法14.8 x 0.6 x 21 cm
- ISBN-104002710564
- ISBN-13978-4002710563
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2021/12/7)
- 発売日 : 2021/12/7
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 78ページ
- ISBN-10 : 4002710564
- ISBN-13 : 978-4002710563
- 寸法 : 14.8 x 0.6 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 21,166位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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2022年2月12日に日本でレビュー済み
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2022年1月5日に日本でレビュー済み
昨今話題になる、教師からのSNS発信(#教師のバトン)についてさまざまな視点で述べられている。
特に「SNSと教員」というテーマ設定はこれまでに見たことがなく、類書がないという意味で、高い評価をつけることができる。
(価格が安いのも好感が持てる)
特に、弁護士による解説の章は、SNS発信をする全ての教師は必ず読むべき。
教師に対して「SNS発信はなんとなく辞めておけ」ではなく、「ここまでは許されて、ここからは許されない」と、法的裏付けを持って論理的に解説されている。
特に「SNSと教員」というテーマ設定はこれまでに見たことがなく、類書がないという意味で、高い評価をつけることができる。
(価格が安いのも好感が持てる)
特に、弁護士による解説の章は、SNS発信をする全ての教師は必ず読むべき。
教師に対して「SNS発信はなんとなく辞めておけ」ではなく、「ここまでは許されて、ここからは許されない」と、法的裏付けを持って論理的に解説されている。
ベスト500レビュアー
本書は、学校の働き方改革や、教職の魅力発信のために2021年3月に文科省が
ツイッター上で始めた運動を、4人の著者が、それぞれのご専門や領域である、
教育社会学、高校教育現場、法律、教育行政学の立場から分析、評価したブック
レットである。
私は、この本を読むまでは、「#教師のバトン」を、「現場のこともわからず、
文科省の役人の発想で炎上を引き起こした運動」として、厳しく批難したものか
と思っていたが、読んでみると議論は実に建設的であり、また文科省の対応も
真摯なものであり、もしかして教育現場は良くなっていくかもしれない、と希望
を感じさせられるものだった。
本書は5章構成になっていて、第1章、第5章は内田良氏が執筆され、第2章は
これまで本音を教師が語れなかった雰囲気などを斉藤氏が、第3章は法律的観点
から教師が極めて限られた条件に気をつけた上で情報発信をすることの正当性を
嶋﨑氏が、第4章は子どもの人権保護のためにも教師による情報発信の意義がある
ことを福嶋氏が書いている。
「#教師のバトン」の意義として、内田氏が、声を上げることの大切さを教えた
(p. 76)と書かれている。声を上げることが難しい同調圧力を強く蓄えた教育
現場の「雰囲気」をここまで変えた著者たちの下地があったからこそだろう。
そして、本書を読んで希望を抱いたのは、文科省の対応である。「#教師のバトン」
の運動を始めた直後に炎上したが、これまでであれば、何らかの言い訳をして閉鎖
しただろう。ところが、炎上に対して真摯に向き合い、現場教師の声を聞こうとする
姿勢を示したことが紹介されている。さらには、所属長からの許諾の必要なく発信
できるお墨付きを与えたのだ。そして、教員免許更新制度の廃止という動きにも
つながっている。
「#教師のバトン」は、教育現場と文科省が意思疎通できる、後世にも残る貴重な
マイルストーンなのかもしれない。著者たちのこれまでの活動と、論考の意義を感じ
る一冊である。
ツイッター上で始めた運動を、4人の著者が、それぞれのご専門や領域である、
教育社会学、高校教育現場、法律、教育行政学の立場から分析、評価したブック
レットである。
私は、この本を読むまでは、「#教師のバトン」を、「現場のこともわからず、
文科省の役人の発想で炎上を引き起こした運動」として、厳しく批難したものか
と思っていたが、読んでみると議論は実に建設的であり、また文科省の対応も
真摯なものであり、もしかして教育現場は良くなっていくかもしれない、と希望
を感じさせられるものだった。
本書は5章構成になっていて、第1章、第5章は内田良氏が執筆され、第2章は
これまで本音を教師が語れなかった雰囲気などを斉藤氏が、第3章は法律的観点
から教師が極めて限られた条件に気をつけた上で情報発信をすることの正当性を
嶋﨑氏が、第4章は子どもの人権保護のためにも教師による情報発信の意義がある
ことを福嶋氏が書いている。
「#教師のバトン」の意義として、内田氏が、声を上げることの大切さを教えた
(p. 76)と書かれている。声を上げることが難しい同調圧力を強く蓄えた教育
現場の「雰囲気」をここまで変えた著者たちの下地があったからこそだろう。
そして、本書を読んで希望を抱いたのは、文科省の対応である。「#教師のバトン」
の運動を始めた直後に炎上したが、これまでであれば、何らかの言い訳をして閉鎖
しただろう。ところが、炎上に対して真摯に向き合い、現場教師の声を聞こうとする
姿勢を示したことが紹介されている。さらには、所属長からの許諾の必要なく発信
できるお墨付きを与えたのだ。そして、教員免許更新制度の廃止という動きにも
つながっている。
「#教師のバトン」は、教育現場と文科省が意思疎通できる、後世にも残る貴重な
マイルストーンなのかもしれない。著者たちのこれまでの活動と、論考の意義を感じ
る一冊である。





