敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人 (日本語) 単行本 – 2004/1/30
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ISBN-104000244205
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ISBN-13978-4000244206
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版増補
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出版社岩波書店
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発売日2004/1/30
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言語日本語
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本の長さ379ページ
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
一九四五年八月、焦土と化した日本に上陸した占領軍兵士がそこに見出したのは、驚くべきことに、敗者の卑屈や憎悪ではなく、平和な世界と改革への希望に満ちた民衆の姿であった…新たに増補された多数の図版と本文があいまって、占領下の複雑な可能性に満ちた空間をヴィジュアルに蘇らせる新版。
内容(「MARC」データベースより)
敗戦の惨状の中を歩み始めた民衆は、「平和と民主主義」への願いを抱きしめて、上からの革命に力強く呼応した。奇蹟的な「敗北の物語」を描いた二十世紀の叙事詩。ピュリッツァー賞受賞作品。2001年刊の増補版。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ダワー,ジョン
1938年生まれ。アマースト大学卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。現在マサチューセッツ工科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1938年生まれ。アマースト大学卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。現在マサチューセッツ工科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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本書を読むまで、米軍の占領が戦後の日本に及ぼした影響の大きさがあまり自分で把握できていなかった。著者の指摘しているとおり、昭和20年の敗戦までの日本の軍国主義に続く米軍のあまりに圧倒的な支配によって、戦後の数年間に本来民主主義を学習し自分たちの間で「やればできるんだ!」という感覚を醸造できなかったという側面は確かにあるのだと思う。この想いは、自分自身を含む現代日本人を見るにつけ、あまりに深く腑に落ちていく。自分たちはなんと社会に対して無力であると自分を定義しているのか?社会や環境を変えること、人に働きかけることについて、いかに最初から諦めてしまっているか?ただただその無力感に打ちひしがれている。
33人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2009年8月28日に日本でレビュー済み
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この本は小熊英二氏の対談の中で言及されていたので始めて知ったのだが、読んでみて驚いた。私自身も子供ながら戦後の日本をある程度は知っていたつもりだが、ダワー氏は多くの資料を駆使して日本人の目から隠されていた事実を描いてみせた。
終戦直後ひそひそとささやかれていたことが事実であったと知って驚愕した。たとえば軍部と政府高官とが隠匿物資をごっそり持ち去ったとか、日本銀行は「平和的」な生産をさせるという名目で軍需産業に膨大な融資をしたとか、軍の資材の大半がいつのまにかどこかに消えたとか、一般庶民が困窮のどん底にあるときこんなことが行われていたのだ。
当時の日本人は奇妙なことに、天皇もマッカーサー元帥も共に自分たちの支配者と思っていたようで、マ元帥は自身の支配をやりやすくするために天皇の地位を守ったとか、デモのような民衆の抗議運動がなぜか天皇に、労働者・農民・社会主義者・共産主義者の連合戦線を支持するよう「恭しくお願い」したとか、常識では考えられないようなことがたくさんあったようだ。
戦中生れも戦後生まれにも一読をお奨めする。あらためて自らの歴史を知るきっかけとなる。
終戦直後ひそひそとささやかれていたことが事実であったと知って驚愕した。たとえば軍部と政府高官とが隠匿物資をごっそり持ち去ったとか、日本銀行は「平和的」な生産をさせるという名目で軍需産業に膨大な融資をしたとか、軍の資材の大半がいつのまにかどこかに消えたとか、一般庶民が困窮のどん底にあるときこんなことが行われていたのだ。
当時の日本人は奇妙なことに、天皇もマッカーサー元帥も共に自分たちの支配者と思っていたようで、マ元帥は自身の支配をやりやすくするために天皇の地位を守ったとか、デモのような民衆の抗議運動がなぜか天皇に、労働者・農民・社会主義者・共産主義者の連合戦線を支持するよう「恭しくお願い」したとか、常識では考えられないようなことがたくさんあったようだ。
戦中生れも戦後生まれにも一読をお奨めする。あらためて自らの歴史を知るきっかけとなる。
2010年8月27日に日本でレビュー済み
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終戦後の米国による占領について書かれた書物は数多くあるが、その中でも本書は異彩を放っている。ほとんどの書物が占領下での日本の政治経済の改革にフォーカスしているのに対し、本書は改革そのものというよりはむしろ、敗北と占領によって日本人がどのように変わったのか、あるいは日本人の何が変わらなかったのかを観察している。日本人そのものを客観的に観察できるのは、やはり日本人よりは外国人の方だろう。日本人が所与としていることにも本書の筆者は鋭く切り込んでいる。また、筆者は学術的文献のみならず、日本の新聞や漫画、映画、ポスターといった、これまでの日本研究では見過ごされて来たような素材をも資料として使用しており、出来る限り日本人を等身大で理解したいという筆者の意欲が見て取れる。この増補版は、これらのユニークな資料の写真をふんだんに持ちいており、あたかも資料集のような充実さである。
惜しむらくは、筆者は「征服者」である米国人であり、その点で客観性に疑問を付すことができる点である。筆者は客観的な視点から分析しようと試みているが、日本人の読者から見ると、「制服者」の視点から書かれているのではないかと思える箇所が少なくない。また、筆者は天皇制に懐疑的であり、随所でこのスタンスをさりげなく示しているが、これは戦後日本を分析すする者にとっては非常に大きなバイアスとなってしまうのではないだろうか。
このように本書には問題点が無いわけではないが、本書の副題にある「第二次大戦後の日本人」を様々な角度から観察したという点において、本書ほど徹底的なものはない。この点に、本書が高く評価されている理由があるだろう。下巻も楽しみである。
惜しむらくは、筆者は「征服者」である米国人であり、その点で客観性に疑問を付すことができる点である。筆者は客観的な視点から分析しようと試みているが、日本人の読者から見ると、「制服者」の視点から書かれているのではないかと思える箇所が少なくない。また、筆者は天皇制に懐疑的であり、随所でこのスタンスをさりげなく示しているが、これは戦後日本を分析すする者にとっては非常に大きなバイアスとなってしまうのではないだろうか。
このように本書には問題点が無いわけではないが、本書の副題にある「第二次大戦後の日本人」を様々な角度から観察したという点において、本書ほど徹底的なものはない。この点に、本書が高く評価されている理由があるだろう。下巻も楽しみである。
2005年5月21日に日本でレビュー済み
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小説のような読みやすい表現。鳥肌が立つほど引き込まれるリアルな文章。ジョン・ダワー懇親の一作が、ここに増補版として誕生した。政策面だけでの占領統治では、日本の戦後はわからない。この本と他の本を絶対的に違うものとしてひきたたさせているのは、第四章・敗北の文化の存在ではないか?戦争に負けた上に、鬼畜米英とまで歌った敵国米兵に好きなようにされる、自国の女達。そしてそんな米兵達に魅せられていく日本の女達。生きるか死ぬかの闇市での生活を余儀なくされる、浮浪児達。何重もの屈辱を間接的にも直接的にも味わわされた、日本の兵士達。
力のこもった、重い一冊です。日本人全員必読!
力のこもった、重い一冊です。日本人全員必読!
2019年8月24日に日本でレビュー済み
1. GHQの統治は普遍主義的かつ理想主義的性格を帯びたものだった。その秘密は「旧世代のジャパン・ハンズ(日本派)」の影響が排除されたことが大きい。ジャパン・ハンズ(知日派)の勢いの強かった「1945年初めの時点では、この敗戦国に民主主義革命を導入しようという計画は存在しなかったから」
2. 2.1 ゼネストの中止で「上からの革命」者GHQに対する日本人の幻想が醒め、改めて占領軍として意識するようになった。
3. GHQは「命令の実行を日本の官僚組織に依存した」GHQの統治が終了した後。日本の官僚組織は「戦争中より強力にさえなった」→戦時経済態勢の維持が戦後(1950年以降)の発展の基礎となったというのは野口悠紀雄教授の1940年体制論と符節を合するもの。
2. 2.1 ゼネストの中止で「上からの革命」者GHQに対する日本人の幻想が醒め、改めて占領軍として意識するようになった。
3. GHQは「命令の実行を日本の官僚組織に依存した」GHQの統治が終了した後。日本の官僚組織は「戦争中より強力にさえなった」→戦時経済態勢の維持が戦後(1950年以降)の発展の基礎となったというのは野口悠紀雄教授の1940年体制論と符節を合するもの。
2010年5月9日に日本でレビュー済み
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敗戦の混乱と占領軍統治下の困窮生活のなかで、「日本人のあいだに被害者意識が根を張り、この戦争の最大の犠牲者は自分たちだと多くの者が思ったとしても驚くにはあたらなかった。皇軍が遠い異国で見知らぬ民を襲って町や村を廃墟にした話などよりも、自分自身の惨めさのほうがはるかに身近で感覚的にわかりやすかった」のは事実だが、それでもなお、(まぁ、朝鮮戦争という絶好の機会は得られたにしろ)、その後に、あの高度成長を迎えることになる日本人の民族的バイタリティーは、どこに泉源があったんだろうかと考えると、じつは「戦争」そのものにあったんではないかという問題意識に突きあたる。
個々的具体的な問題を持ち出すとキリがなくなるが、占領政策にも、農地解放のように、すんなり成功したものもあれば、財閥解体のように、すぐ元に戻っちゃったようなのもあり、陸海軍は解体されたが、官僚制度のように少し風通しが好くなったくらいで、たいして変わらなかった部分もある。
著者は、日本占領統治にあたったGHQの主体性や恣意性を強調するが、日本人の側に受入れる基盤が存在しなかったような改革となると、いかに米軍当局といえども改変できなかったのが現実ではなかったか。
たしかに占領の時代、日本軍が侵略した東部ユーラシア地域すべてが激動の時代に放り込まれ、置き土産というべき内戦や独立戦争に明け暮れしていたのに、ほとんどの日本人が関心を持とうとしなかったのは否定しない。強きにへつらい、弱い者に傲慢な日本人の国民性も実に浅ましいばかり。しかし、ペシャンコにされても、また立ち上がって経済成長まっしぐらへと突っ走った、あの日本人のバイタリティーってのは、占領統治当局といえども虚勢することができなかったと見るんだが、どうだろうかね。
個々的具体的な問題を持ち出すとキリがなくなるが、占領政策にも、農地解放のように、すんなり成功したものもあれば、財閥解体のように、すぐ元に戻っちゃったようなのもあり、陸海軍は解体されたが、官僚制度のように少し風通しが好くなったくらいで、たいして変わらなかった部分もある。
著者は、日本占領統治にあたったGHQの主体性や恣意性を強調するが、日本人の側に受入れる基盤が存在しなかったような改革となると、いかに米軍当局といえども改変できなかったのが現実ではなかったか。
たしかに占領の時代、日本軍が侵略した東部ユーラシア地域すべてが激動の時代に放り込まれ、置き土産というべき内戦や独立戦争に明け暮れしていたのに、ほとんどの日本人が関心を持とうとしなかったのは否定しない。強きにへつらい、弱い者に傲慢な日本人の国民性も実に浅ましいばかり。しかし、ペシャンコにされても、また立ち上がって経済成長まっしぐらへと突っ走った、あの日本人のバイタリティーってのは、占領統治当局といえども虚勢することができなかったと見るんだが、どうだろうかね。
2011年11月18日に日本でレビュー済み
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近年,これほどこころに響く本はなかった.日本人があの戦争をどう捉え,その後にどのように行動したか.ここにはありのままの普通の日本人が,あの戦争のあとに経験したことがかかれている.過度な強調もなく,できるだけ冷静に,公平に事実が伝えられている印象をうける.このレポートはあの当時の日本人には無理かもしれない.アメリカ人だからこそ,ここまで冷静に見ることが出来るのだろう,当時の日本を思い,その混沌の中で生き延びた人,生き延びれなかった人を思い,真に目頭を熱くした.戦後とは,日本人とは を知るには必読の本
2019年11月14日に日本でレビュー済み
敗戦後の日本についてかなりの文献を集めて検討され、かなり踏み込んだ本だと思いました。その本がアメリカでも様々な賞をとったというのは興味深い話だなと思いました。
昭和天皇の名前「裕仁」がこれほど何度も登場する本を初めて読みました。
増補版になって写真の掲載を増やしたそうですが、そのおかげで当時の様子が視覚的にもわかってよかったです。
ただ、様々な文献等で証拠付けられていながら、それらを判断する著者の視点にどこか一方的なものを感じ、客観的な内容が書かれているという印象は少し弱かったように思いました。
上巻は敗戦直後の状況、子どもたちの遊び・慰安婦・闇市・ラジオなどの話、急速な制度改革とそれを受け入れていく状況などが述べられていました。
昭和天皇の名前「裕仁」がこれほど何度も登場する本を初めて読みました。
増補版になって写真の掲載を増やしたそうですが、そのおかげで当時の様子が視覚的にもわかってよかったです。
ただ、様々な文献等で証拠付けられていながら、それらを判断する著者の視点にどこか一方的なものを感じ、客観的な内容が書かれているという印象は少し弱かったように思いました。
上巻は敗戦直後の状況、子どもたちの遊び・慰安婦・闇市・ラジオなどの話、急速な制度改革とそれを受け入れていく状況などが述べられていました。