出版社からのコメント
政治性の発現、その顕在化の加減、そのありようは人それぞれだし、そうであるべきでもあると私は思っている。 だがしかし、政治性は誰にでもある。
このことは忘れられるべきではないし、忘れてはならないと私は思っている。
何故ならば、実際には誰にでも備わっているはずの政治性は、大きな力によって、あるいはその他の理由で、たやすく見失われ、忘れ(させ)られてしまうからだ。
外山恒一は、本書において、あの手この手で、政治性を賦活し、意識化させ、そして自分の内に芽生えた、いや、はじめから存在していた政治意識を、健やかかつしたたかに育てていくための知識や方法を教えてくれる。
本書の構えは極めて実践的だが、しかし同時に、知識や教養や理論の大切さもおろそかにしていない。
まさに「入門」の名に相応しい好著である。
私も一から学び直そうと思う。
佐々木敦(思考家)
著者について
1970年生まれ。福岡を拠点とする革命家。80年代後半に「反管理教育」の活動家となるも、いわゆるポリコレの風潮に反発し、孤立無援の〝異端的極左活動家〟として90年代を過ごす。思想的にはマルクス主義、アナキズムを経て、03年に獄中でファシズム転向。07年の東京都知事選に出馬し、過激な政見放送で一躍注目を浴びる。近年は〝右でも左でもないただの過激派〟として独自の活動を続けるかたわら、後進の育成や革命運動史の研究にも力を入れている。著書に『良いテロリストのための教科書』『全共闘以後』など。