今回、ES2015を含めてJavascriptを再学習すること、後々プログラミングで辞書的に(リファレンスマニュアルとして)使うことを目的にKindle版を購入しました。
結論を言うと、ある程度経験があれば、ES2015の変更点をざっと理解することはできます。が、辞書的に使うには問題があります。
以下、本書に関して気づいた良い点と悪い点をいくつか述べます。
良い点
ある程度知識がある場合、ざっと読むには読みやすいと思います。正確な知識は期待できないので、細かい所は無視して、適当に読み飛ばせますから。
悪い点
(1) 正確な詳しい説明の不足
例えば演算子について、表の中で概要を示し、その後、簡単な例を挙げているだけで、正確な詳しい説明はありません。さらに言えば、プログラミング言語のテキストとしては、構成や文体に違和感があります。
(2) 用語の定義が不明確
例えば、プロパティ、メンバー、メソッドと言う用語が明確に定義されないまま使われています。オブジェクトに関する説明「オブジェクトとは、単に名前付いた入れ物の集合ではありません。オブジェクト自体が1のモノであり、中に含まれる要素は、このモノの特性や動作を表すために存在します。」、意味不明です。(3) 図の説明が不足
かなり凝った図が説明もなく使われていますが、解釈は読者任せでしょうか。
(4) プログラミングの例として気になる点
小数点を含む演算で厳密に結果を得る必要がある場合、値を一旦整数にしてから演算すると述べられています。「整数にする」とは10倍、あるいは100倍して四捨五入することです。浮動小数点を使う計算では完全な等価ではなく、誤差を問題にするので、この様な方法(だけ)が紹介されていることに違和感があります。
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