本書は、エイズという死に至る病と闘い、それをコントロール可能な疾患にする道をつけたオランダ人医師・研究者、ユップ・ランゲ博士の生涯の物語である。同時に、地上からエイズを一掃するために、この偉人と共闘した医師・研究者たちのHIV病原菌および社会的軋轢との闘いの物語である。
ランゲ博士は国際エイズ学会会長も務めた。国際エイズ学会参加のため乗っていた旅客機がウクライナ上空で撃墜され非業の死を遂げたため、日本版書籍の表題が「撃ち落とされたエイズの巨星」と一見不思議なものになっている。
HIVエイズ感染が始まってから約40年後の今、新型コロナウイルス感染が広まった。世界中の医師・研究者の闘いが始まった。この書がその闘いの一助になるのではないか。
翻訳が素晴らしく、翻訳とは全く感じさせない読みやすい日本語になっている。
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撃ち落とされたエイズの巨星〜HIV/AIDS撲滅をめざしたユップ・ランゲ博士の闘い (PEAK books) 単行本 – 2019/11/28
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その男、3790万人の希望
◆「墜落したマレーシア機にエイズ研究者が多数搭乗」
マレーシア航空MH17便とともに大地に散ったのはエイズ対策の最前線をひた走る「希望」だった。
◆未知の病状への対処、同性愛者への偏見、活動家の暗躍、アフリカの貧困
エイズという病気そのものだけでなく、その周辺で山積みの課題に苦悶し、それでも行動し続けたユップ・ランゲ博士の突然絶たれた生涯を追う。
ユップはその最前線で何を診て、何を考え、どんな行動をしてきたのか。日本ではいまだ知られざる生涯を、ユップによって医学の道に導かれた弟子が、入念な取材と生き生きとした筆致で描く。
●心を動かされる名著との声、続々! (NetGalley会員レビューより一部抜粋)
「謝意と決意を感じさせずにはいられない、熱意のノンフィクション。」(書店関係者)
「全ての遠因として貧困・差別・偏見があると示されているようで、医療従事者でない自分でも貢献できることがあるのではとも思わされた。」(書店関係者)
「途方もない苦難との格闘の日々。ランゲ博士の献身に頭が下がる思いでいっぱいになった。」(書店関係者)
「このランゲ博士の偉業について、日本では全く語られたことも取り上げられたこともなく、また日本の科学者の口からも出たことがありません。」(教育関係者)
[ユップ・ランゲ Joseph Marie Albert Lange (1954.9.25-2014.7.17)]
医師、HIV研究者。蔓延の最初期からエイズ治療・対策にとりくむ。オランダのみならずアフリカ、アジアにて活躍し、特に母子感染予防の貢献は特筆される。ファームアクセス財団の初代理事長、国際エイズ学会会長、AIGHDの科学責任者を歴任。2014年7月17日、かつて会長を務めた国際エイズ学会に向かうため搭乗していたマレーシア航空17便がウクライナ上空で撃墜され、帰らぬ人となった。
◆「墜落したマレーシア機にエイズ研究者が多数搭乗」
マレーシア航空MH17便とともに大地に散ったのはエイズ対策の最前線をひた走る「希望」だった。
◆未知の病状への対処、同性愛者への偏見、活動家の暗躍、アフリカの貧困
エイズという病気そのものだけでなく、その周辺で山積みの課題に苦悶し、それでも行動し続けたユップ・ランゲ博士の突然絶たれた生涯を追う。
ユップはその最前線で何を診て、何を考え、どんな行動をしてきたのか。日本ではいまだ知られざる生涯を、ユップによって医学の道に導かれた弟子が、入念な取材と生き生きとした筆致で描く。
●心を動かされる名著との声、続々! (NetGalley会員レビューより一部抜粋)
「謝意と決意を感じさせずにはいられない、熱意のノンフィクション。」(書店関係者)
「全ての遠因として貧困・差別・偏見があると示されているようで、医療従事者でない自分でも貢献できることがあるのではとも思わされた。」(書店関係者)
「途方もない苦難との格闘の日々。ランゲ博士の献身に頭が下がる思いでいっぱいになった。」(書店関係者)
「このランゲ博士の偉業について、日本では全く語られたことも取り上げられたこともなく、また日本の科学者の口からも出たことがありません。」(教育関係者)
[ユップ・ランゲ Joseph Marie Albert Lange (1954.9.25-2014.7.17)]
医師、HIV研究者。蔓延の最初期からエイズ治療・対策にとりくむ。オランダのみならずアフリカ、アジアにて活躍し、特に母子感染予防の貢献は特筆される。ファームアクセス財団の初代理事長、国際エイズ学会会長、AIGHDの科学責任者を歴任。2014年7月17日、かつて会長を務めた国際エイズ学会に向かうため搭乗していたマレーシア航空17便がウクライナ上空で撃墜され、帰らぬ人となった。
- 本の長さ271ページ
- 言語日本語
- 出版社羊土社
- 発売日2019/11/28
- 寸法13.7 x 2.5 x 19.6 cm
- ISBN-10475811210X
- ISBN-13978-4758112109
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商品の説明
著者について
著者プロフィール
シーマ・ヤスミン(Seema Yasmin)
イギリス生まれの女性医師,ジャーナリスト.
生化学をクイーン・メアリー大学で,医学をケンブリッジ大学で学び,ロンドンのホーマートン大学病院にてドクターとして勤める.2011年からは米国疾病管理予防センター(CDC)に通称「病気の探偵」として勤務.その後トロント大学でジャーナリズムを学び,『ダラス・モーニング・ニュース』の記者となる.
疫学をテキサス大学ダラス校で教えたり,スタンフォード大学のJohn S. Knightジャーナリズムフェローシップに選ばれ,その後同大学で教鞭をとるなど活躍の範囲は広い.本書は処女作となる.
訳者プロフィール
鴨志田 恵(かもしだ・けい)
1968年生まれ。翻訳者。訳書にエリカ・マカリスター『蠅たちの隠された生活』、エロル・フラー『写真に残された絶滅動物たち最後の記録』、アンドレア・ベイティ『天才こども建築家世界を救う』(いずれもエクスナレッジ)がある。
シーマ・ヤスミン(Seema Yasmin)
イギリス生まれの女性医師,ジャーナリスト.
生化学をクイーン・メアリー大学で,医学をケンブリッジ大学で学び,ロンドンのホーマートン大学病院にてドクターとして勤める.2011年からは米国疾病管理予防センター(CDC)に通称「病気の探偵」として勤務.その後トロント大学でジャーナリズムを学び,『ダラス・モーニング・ニュース』の記者となる.
疫学をテキサス大学ダラス校で教えたり,スタンフォード大学のJohn S. Knightジャーナリズムフェローシップに選ばれ,その後同大学で教鞭をとるなど活躍の範囲は広い.本書は処女作となる.
訳者プロフィール
鴨志田 恵(かもしだ・けい)
1968年生まれ。翻訳者。訳書にエリカ・マカリスター『蠅たちの隠された生活』、エロル・フラー『写真に残された絶滅動物たち最後の記録』、アンドレア・ベイティ『天才こども建築家世界を救う』(いずれもエクスナレッジ)がある。
登録情報
- 出版社 : 羊土社 (2019/11/28)
- 発売日 : 2019/11/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 271ページ
- ISBN-10 : 475811210X
- ISBN-13 : 978-4758112109
- 寸法 : 13.7 x 2.5 x 19.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 191,559位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 834位科学読み物 (本)
- - 19,631位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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7 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年3月17日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年3月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書により、博士の並々ならぬ熱情と人間らしさに深く感銘を受けた。
コロナウイルスに翻弄されている現在の世界的状況と、本書に描かれたHIV/エイズを取り巻く状況が、重なっているような感覚を覚えた。博士の一生を辿ると、基礎研究、臨床研究、チーム医療、エビデンス、政治、資本、企業戦略、偏見、人種的/文化的地域性、貧困、医療保険、、、いくつもの観点からHIVを取り巻くさまざまな問題が垣間見える。これらはコロナウイルスに対する問題にも大いに重なると思う。甚大な害を及ぼすウイルス感染症、本書はそのような感染症に対して、人類がどのように立ち向かうべきかの鍵になるのではと考えさせられた。
コロナウイルスに翻弄されている現在の世界的状況と、本書に描かれたHIV/エイズを取り巻く状況が、重なっているような感覚を覚えた。博士の一生を辿ると、基礎研究、臨床研究、チーム医療、エビデンス、政治、資本、企業戦略、偏見、人種的/文化的地域性、貧困、医療保険、、、いくつもの観点からHIVを取り巻くさまざまな問題が垣間見える。これらはコロナウイルスに対する問題にも大いに重なると思う。甚大な害を及ぼすウイルス感染症、本書はそのような感染症に対して、人類がどのように立ち向かうべきかの鍵になるのではと考えさせられた。
2020年4月22日に日本でレビュー済み
2014年にマレーシア航空の旅客機が撃墜され,乗っていた298人全員が死亡した事件で,国際合同捜査チーム(JIT)は14日,撃墜に関与したウクライナ東部の分離派指導者に,ロシア政府高官が指示を出していたとみられると発表した。(BBC NEWSより転載引用)
多くの人命が失われた。そのなかに,エイズとの闘いに一生を捧げたユップ・ランゲ博士と恋人のジャクリン・ファン・トンヘレンが含まれていた。
ユップの主張はこうである。
「アフリカのどんなへんぴな地域にも冷えたコカ・コーラやビールを届けることができるなら、薬を届けることも不可能ではないはずだ」と,,,
かつて,コンゴ共和国の密林に流れるンコンゴ川流域に生息していたチンパンジーからヒトにウイルス感染が起こり,そのウイルスは人種差別や様々な偏見を撒き散らしながら,世界に拡散していった。今ではこの病原体の正体は,HIVであることが分かっている。
HIVは1983年にフランスのウイルス学者であるリュック・モンタニエによって発見されたが,この発見をめぐって,米国メリーランド大学のロバート・ギャロとの間で激しい論争があり,それは米仏両国の政治戦争にまで発展していった。発見の経緯も詳しく書かれており,今後,病原体フェチを目指すのなら,本書はオススメの一冊。
癇癪持ちのユップがどのようにHIV撲滅に貢献したのか,また,WHOとのやりとりも,今の新型コロナウイルスにおけるWHOの対応を見ているようで,如何にリーダーシップが重要なのか,本書を読んで痛感した。
ユップは聖人君主とは間逆な存在で,情熱家で,永遠の文学青年で,こんな人がラボのボスなら,本当に苦労すると思う。僕は合わないかもしれない。いやきっと激しいバトルをすると思う。それでも,ユップのある意味,アンバランスな魅力に惹かれて「あの野郎!」と思いながら,仲直りできるタイプだと思う。
書評から激しく脱線してしまい,収拾がつかなくなったが,羊土社がはじめて世の中にだす「文芸書」の第一弾です。
もちろん,カバーデザインは泣く子もだまるトサカデザインとくれば,買うしかないです。
多くの人命が失われた。そのなかに,エイズとの闘いに一生を捧げたユップ・ランゲ博士と恋人のジャクリン・ファン・トンヘレンが含まれていた。
ユップの主張はこうである。
「アフリカのどんなへんぴな地域にも冷えたコカ・コーラやビールを届けることができるなら、薬を届けることも不可能ではないはずだ」と,,,
かつて,コンゴ共和国の密林に流れるンコンゴ川流域に生息していたチンパンジーからヒトにウイルス感染が起こり,そのウイルスは人種差別や様々な偏見を撒き散らしながら,世界に拡散していった。今ではこの病原体の正体は,HIVであることが分かっている。
HIVは1983年にフランスのウイルス学者であるリュック・モンタニエによって発見されたが,この発見をめぐって,米国メリーランド大学のロバート・ギャロとの間で激しい論争があり,それは米仏両国の政治戦争にまで発展していった。発見の経緯も詳しく書かれており,今後,病原体フェチを目指すのなら,本書はオススメの一冊。
癇癪持ちのユップがどのようにHIV撲滅に貢献したのか,また,WHOとのやりとりも,今の新型コロナウイルスにおけるWHOの対応を見ているようで,如何にリーダーシップが重要なのか,本書を読んで痛感した。
ユップは聖人君主とは間逆な存在で,情熱家で,永遠の文学青年で,こんな人がラボのボスなら,本当に苦労すると思う。僕は合わないかもしれない。いやきっと激しいバトルをすると思う。それでも,ユップのある意味,アンバランスな魅力に惹かれて「あの野郎!」と思いながら,仲直りできるタイプだと思う。
書評から激しく脱線してしまい,収拾がつかなくなったが,羊土社がはじめて世の中にだす「文芸書」の第一弾です。
もちろん,カバーデザインは泣く子もだまるトサカデザインとくれば,買うしかないです。
2019年12月27日に日本でレビュー済み
信念を持って、多くの人の命を救うべく活躍した医師が搭乗していた。
この本はその医師が、AIDSがまだ何の原因で発症するかわからない時代から、世界の医師と共に、暗中模索しながら治療法を見つける物語。
1人の医師の、ユーモアと、信念と、生き方を感じる一冊。
この本はその医師が、AIDSがまだ何の原因で発症するかわからない時代から、世界の医師と共に、暗中模索しながら治療法を見つける物語。
1人の医師の、ユーモアと、信念と、生き方を感じる一冊。