森先生には南山大学で講義を受け感銘した者です。退職後は、ヨーロッパに関する勉強をしたいと考えていました。それは私が学生時代1年間(丁度50年前)アジアとヨーロッパを貧乏旅行し、なぜ、欧州で近代文明が発祥したか、なぜ、あの狭いエリアに多様な文化・人々が存在するのか興味があったからです。まだ、海外旅行が珍しく新聞の地方版に載ったり、出国後、警察が家に来たり。(大学紛争は、その2年後) ガイドブックも無く、地図は洋書店で買っていきました。(あるノンフィクション作家が「あえてガイドブックは持っていかなかった」と書いてるのを見て、不快感!) 当時は、中東は自由に旅行できました。逆に中国は文革、ベトナムは戦争中でした。
さて、退職後は老人向けの教養講座などマッピラで、ネットで探して南山大に「履修生」の制度を発見(学生と一緒に講義もテストも受ける)し、春はイタリア、秋はフランスと決めていました。ところが、秋の講座の登録時に全学生向けの「フランスの社会学」が見当たらず(先生が留学されてた関連か)、しつこく私は、森先生を探し、「フランス学科3,4年向け」の講義を発見し申し込んだ。学生は40人程で男は数名。
森先生は、パリ郊外の移民について熱心に講義をされ、国民戦線のルペン氏(当時は父親)の説明もあった。関連図書で、刑期を終えたジャンギャバンが北駅の「郊外」行きの列車に乗り、すっかり変わった自宅周辺へ行く映画「地下室のメロディ」の冒頭を見つけ、懐かしかった。(私は映画館で見た)
戦後の高度成長期は、各国にあり、産業界の要請で北アフリカの若い、文盲を国策で連れてきた、のは印象深い。勝手に連れて来て後がお粗末で困っている。歴史的にも強国が富や奴隷を強奪してきており、それが産業革命に繋がってもいる。
半年ほど前に朝日新聞に先生が大佛次郎論壇賞を受賞され、写真とともに大きく掲載された。私は直後の飲み会で話をしたが、朝日新聞購読者は居らず私1人が興奮していた。そして、その論文が書籍として存在することを遅まきながら知り、早速購入した。
論文には多大な労力と時間を要したと思われる。先生のテレビの無い生活にも納得がいった。論文にあるように、日本も少子化が進み、やがて「移民」を大量に受け入れざるを得なくなるだろう。そのときに先生のような視座が社会的にも政治的にも不可欠と考える。国民は、今からそれに備える必要がある。
私は、論文を読み、子供のころ近隣に「朝鮮部落」があり、大人は軽蔑し、子供は不良に警戒した。また、葬列の「泣き女」に驚いた。(朝鮮民族は、日本人から見れば大げさに泣き喚く) 今では、その部落は無くなり、ある同級生は立派に会社を立ち上げている。最近になって同級生に他に多くの「半島人」がいたと聞き驚いた。彼らは、見た目が日本人と変わらず、今ではすっかり同化してしまった。アメリカの黒人、ヨーロッパのムスリム・・彼らも肌の色が違っていなかったら、歴史は変わっていたのかと思う。(米国には未だに黒人の水泳選手が居ない)
いずれにせよ、理系出身の私は、社会学・華のパリの市壁の外(今では郊外)の人々等多くのことを先生から学んだ。生きる姿勢も学んだ。(真似はできないが) 今後の江戸っ子先生のご活躍・お幸せを祈ります。 浅井
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排除と抵抗の郊外: フランス〈移民〉集住地域の形成と変容 単行本 – 2016/3/25
森 千香子
(著)
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パリの襲撃事件以来、注目を集める「ホームグロウン」の若者たち。そのような移民・マイノリティの若者が集住する「郊外」はどのように形成されたのか。「郊外」を起点にフランス主流社会とマイノリティの亀裂をたどり、暴力の背後にある排除と抵抗の実態にせまる。
【主要目次】
序章 フランス主流社会とマイノリティの亀裂を問う
1章 フランス郊外研究の視座
2章 多様化する郊外とマイノリティ
3章 排除空間の形成と国家の役割
4章 「赤い郊外」の変容と都市政策の展開
5章 再生事業と住民コミュニティへの影響
6章 郊外マイノリティの多様な抵抗
7章 風刺新聞社襲撃事件と「見えない断絶」
終章 脱領域的なマイノリティ研究をめざして
【主要目次】
序章 フランス主流社会とマイノリティの亀裂を問う
1章 フランス郊外研究の視座
2章 多様化する郊外とマイノリティ
3章 排除空間の形成と国家の役割
4章 「赤い郊外」の変容と都市政策の展開
5章 再生事業と住民コミュニティへの影響
6章 郊外マイノリティの多様な抵抗
7章 風刺新聞社襲撃事件と「見えない断絶」
終章 脱領域的なマイノリティ研究をめざして
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社東京大学出版会
- 発売日2016/3/25
- ISBN-10413056109X
- ISBN-13978-4130561099
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商品の説明
著者について
森 千香子:一橋大学大学院法学研究科准教授
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
森/千香子
1972年東京生まれ。フランス社会科学高等研究院博士課程修了。2005年より南山大学外国語学部専任講師、2008年より同准教授。現在、一橋大学大学院法学研究科准教授。博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1972年東京生まれ。フランス社会科学高等研究院博士課程修了。2005年より南山大学外国語学部専任講師、2008年より同准教授。現在、一橋大学大学院法学研究科准教授。博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 東京大学出版会 (2016/3/25)
- 発売日 : 2016/3/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 304ページ
- ISBN-10 : 413056109X
- ISBN-13 : 978-4130561099
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2022年1月16日に日本でレビュー済み
フランスは移民1世とその子供を合わせると1200万人と全人口の20%にも及ぶ。移民2世は18才の成人になると自動的にフランス国籍が得られる。そのなかでもパリ北東部の郊外にあるセーヌ・サン・ドニ県では27.4%と移民の比率が高く、犯罪発生率は人口1000人当たり91.1件で、フランス国内の平均は人口1000人当たり62.17件だ。セーヌ・サン・ドニ県は人口の多様性が進み、エスニック・マイノリティーが問題となるフランスにおいて「実験室」と捉えられている。
著者の森千香子さんは、フランス郊外、特にセーヌ・サン・ドニ県の低廉住宅(HBM:Habitation a bon marche)を研究対象にしている貴重な学者だ。HBMは日本で言う団地と同じ位置づけで、1962年のアルジェリア独立により、年間68万人がカミュのように本土に引き上げたことで、政府は住宅の供給を加速した。そして、セーヌ・サン・ドニ県の郊外団地は近隣の工場で働く労働者の住居となり、「赤い郊外」と言われるようになった。そして1980年以降、「赤い郊外」は移民や外国人の集住により「ゲットー化」した。テロ犯人はこれらの郊外団地に育ったこと(ホームグロウンテロ)から、郊外住民全体がフランス社会内部の「断絶」につながっている。
ヨーロッパでテロが起きるたびに、日本ではその理由を「イスラームとの文明の衝突」に求めるが、森千香子さんは、その原因をマイノリティーの差別、排除、抵抗という観点から捉え、セーヌ・サン・ドニ県の研究を行っているのだが、これは未来の日本にも言えることなので、比較社会学として今後の研究にも期待したい。
著者の森千香子さんは、フランス郊外、特にセーヌ・サン・ドニ県の低廉住宅(HBM:Habitation a bon marche)を研究対象にしている貴重な学者だ。HBMは日本で言う団地と同じ位置づけで、1962年のアルジェリア独立により、年間68万人がカミュのように本土に引き上げたことで、政府は住宅の供給を加速した。そして、セーヌ・サン・ドニ県の郊外団地は近隣の工場で働く労働者の住居となり、「赤い郊外」と言われるようになった。そして1980年以降、「赤い郊外」は移民や外国人の集住により「ゲットー化」した。テロ犯人はこれらの郊外団地に育ったこと(ホームグロウンテロ)から、郊外住民全体がフランス社会内部の「断絶」につながっている。
ヨーロッパでテロが起きるたびに、日本ではその理由を「イスラームとの文明の衝突」に求めるが、森千香子さんは、その原因をマイノリティーの差別、排除、抵抗という観点から捉え、セーヌ・サン・ドニ県の研究を行っているのだが、これは未来の日本にも言えることなので、比較社会学として今後の研究にも期待したい。
2017年10月27日に日本でレビュー済み
1990年代から約20年間、パリの郊外を研究し2010年にフランス社会科学高等研究院に提出された論文を元につくられた本です。スティグマ、セグリゲーション(分離・隔離)などの見慣れない専門用語、おびただしいカギ括弧と文献の引用など、学術書特有の読みにくさがありながら、それを上回るテーマの面白さ、アプローチの斬新さにひかれて最後まで目を通せました。そっけないくらいの乾いた文体なのですが、シモーヌ・ヴェイユにあったような明晰さへの意思、不公正への静かな抗議も感じます。
フランスにおける移民問題は、『バベルの学校』『奇跡の教室』などのフランス映画で見た若者たちの背景にあるものとして気になっていました。さらに本書に描かれていた脱工業化にともなう都市問題は、高度経済成長後の日本にとっても無縁ではありません。そこへ「移民への差別」という要素が加わるとどういうことになるのか。印象的なのは、「人間は人種にかかわらず平等であるべき」というフランスの公的な理念のために、政策実行では人種差別が行われているという事実を見えなくしてしまう、という指摘でした。
第4章以降でセーヌ・サン・ドニ県オベールヴィリエ市をパリ郊外の一典型として分析し、著者が取材した住民の声が引用され、第6章では移民の若者たちで流行しているラップ・ミュージックを分析するなど、俄然、面白くなってきます。
フランスにおける移民問題は、『バベルの学校』『奇跡の教室』などのフランス映画で見た若者たちの背景にあるものとして気になっていました。さらに本書に描かれていた脱工業化にともなう都市問題は、高度経済成長後の日本にとっても無縁ではありません。そこへ「移民への差別」という要素が加わるとどういうことになるのか。印象的なのは、「人間は人種にかかわらず平等であるべき」というフランスの公的な理念のために、政策実行では人種差別が行われているという事実を見えなくしてしまう、という指摘でした。
第4章以降でセーヌ・サン・ドニ県オベールヴィリエ市をパリ郊外の一典型として分析し、著者が取材した住民の声が引用され、第6章では移民の若者たちで流行しているラップ・ミュージックを分析するなど、俄然、面白くなってきます。
2017年4月20日に日本でレビュー済み
【排除と抵抗の郊外】
題名は難しそうでしたがとても読みやすく理解しやすい論文でした。
フランスは共和制憲法の元で、自由平等である建前ながら、移民(特にカラード、アルジェリアなどのアフリカ系)が郊外の特定の地域に排除されている事実。移民1世よりフランスで生まれ、フランスの自由平等の教育を受け、高等教育も受けた2世3世でも就職や住居であからさまな不利益を受けている事実を明らかにし、納税などはフランス白人と同じ義務を負うのに、権利は移民・カラードとして差別されていると言うダブルスタンダードが行政施策として、19世紀から続いている事を指摘しました。
エマニュエル・ドットが移民の外婚率(移民が移民以外の人種、宗教の配偶者を持つ比率)の高さを挙げて、フランスでは移民・人種の統合が進んでいると言う見解に真っ向から対立する結論になっています。
この日曜日はフランス大統領選挙があります。ルペンとメンションは、移民が治安と経済の安定を妨げていると主張していますが、『移民・カラード』の問題ではなく、同じフランス人として育ったのに、『移民・カラード』として差別や抑圧されている国民を悪者にして人気取りをしているだけだと言う事が分かりました。
ルペンとメンションの決戦投票になれば、ユーロドルはパリティを割り込むらしいので、急激な円高と株安になるようです。
お金持ちはご用心ですね。
題名は難しそうでしたがとても読みやすく理解しやすい論文でした。
フランスは共和制憲法の元で、自由平等である建前ながら、移民(特にカラード、アルジェリアなどのアフリカ系)が郊外の特定の地域に排除されている事実。移民1世よりフランスで生まれ、フランスの自由平等の教育を受け、高等教育も受けた2世3世でも就職や住居であからさまな不利益を受けている事実を明らかにし、納税などはフランス白人と同じ義務を負うのに、権利は移民・カラードとして差別されていると言うダブルスタンダードが行政施策として、19世紀から続いている事を指摘しました。
エマニュエル・ドットが移民の外婚率(移民が移民以外の人種、宗教の配偶者を持つ比率)の高さを挙げて、フランスでは移民・人種の統合が進んでいると言う見解に真っ向から対立する結論になっています。
この日曜日はフランス大統領選挙があります。ルペンとメンションは、移民が治安と経済の安定を妨げていると主張していますが、『移民・カラード』の問題ではなく、同じフランス人として育ったのに、『移民・カラード』として差別や抑圧されている国民を悪者にして人気取りをしているだけだと言う事が分かりました。
ルペンとメンションの決戦投票になれば、ユーロドルはパリティを割り込むらしいので、急激な円高と株安になるようです。
お金持ちはご用心ですね。
2016年7月10日に日本でレビュー済み
この本の研究対象は、フランスにおける「エスニック・マイノリティへの差別、排除とその背後にあるレイシズム」であるが、フランス郊外研究としてかなり長期間の現地調査をした研究である。フランスでは「郊外=移民」というイメージがあるそうだ。著者はそれをかなり精密に見直して、パリ郊外の歴史を丹念に追って、その理由を探っていく。そして「赤い郊外」と呼ばれる地域の都市政策を軸に、都市政策によって再編されていく郊外地域にいるマイノリティが追い詰められ、そして抵抗し暴動にいたるプロセスが丁寧に分析されている。抵抗表現としてのラップの分析もおもしろい。「予言者としてのラッパー」だそうだ。「郊外の住人」としてムスリムは実質的に区別される(カラー・コンシャス!)。他方、ムスリムたちは意外にフランスの価値観を内面化している。このギャップに問題の源泉が存在しているという。ここを理解するためにダブルスタンダード論が使用されるという流れになっている。
文中かなりカッコ使いが多い。私が感じるのは、細かいニュアンス表現にこそ排除のまなざしは宿っているのであり、排除行為はそういう微妙な表現によってリアルに行使されるということだ。ニュアンス表現は排除の責任主体をぼかし、反論を封印する。だから抵抗は暴動として表現されることになるんじゃなかろうか。そんなことを考えた。読了後、関連の本をあたってみたが、たとえばバリバールの『市民権の哲学』には「すべてのアイデンティティが一つの眼差しである」と書かれてあって腑に落ちたような気がした。
文中かなりカッコ使いが多い。私が感じるのは、細かいニュアンス表現にこそ排除のまなざしは宿っているのであり、排除行為はそういう微妙な表現によってリアルに行使されるということだ。ニュアンス表現は排除の責任主体をぼかし、反論を封印する。だから抵抗は暴動として表現されることになるんじゃなかろうか。そんなことを考えた。読了後、関連の本をあたってみたが、たとえばバリバールの『市民権の哲学』には「すべてのアイデンティティが一つの眼差しである」と書かれてあって腑に落ちたような気がした。







