¥1,120 税込
獲得予定ポイント: +20 pt (2%)

これらのプロモーションはこの商品に適用されます:

一部のプロモーションは他のセールと組み合わせることができますが、それ以外のプロモーションは組み合わせることはできません。詳細については、これらのプロモーションに関連する規約をご覧ください。

を購読しました。 続刊の配信が可能になってから24時間以内に予約注文します。最新刊がリリースされると、予約注文期間中に利用可能な最低価格がデフォルトで設定している支払い方法に請求されます。
メンバーシップおよび購読」で、支払い方法や端末の更新、続刊のスキップやキャンセルができます。
次に追加されました:

申し訳ありません。問題が発生しました。

ウィッシュリストの取得中にエラーが発生しました。もう一度やり直してください。

申し訳ありません。問題が発生しました。

リストを利用できません。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

著者をフォロー

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

捏造の科学者 STAP細胞事件 (文春文庫) Kindle版

5つ星のうち4.0 441個の評価

iPS細胞を超える夢の万能細胞として、華々しく発表されたSTAP細胞。そのニュースに日本中が熱狂したのも束の間、論文には次々と疑義が浮上する。一流科学者が揃いながら、なぜ捏造が起きたのか。そしてSTAP細胞の正体とは。独自取材を重ねた記者が掴んだ全貌。大宅賞受賞作に新章を追加した完全版。解説・緑慎也

お買い得タイトル

あなたの購入および読書履歴からのおすすめ

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B07HYBR3XW
  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2018/10/6)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2018/10/6
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ファイルサイズ ‏ : ‎ 7.1 MB
  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) ‏ : ‎ 有効
  • X-Ray ‏ : ‎ 有効にされていません
  • Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません
  • 本の長さ ‏ : ‎ 468ページ
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.0 441個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
須田 桃子
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと見つけたり、似たような著者を調べたり、おすすめの本を読んだりできます。

カスタマーレビュー

星5つ中4つ
441グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

お客様のご意見

お客様はこの書籍について、以下のような評価をしています: 読み応えがあり、読み手を夢中にさせる文章で一気に読めたという声が多くあります。また、事件発端から発展までが時系列でわかりやすく、関係者への取材内容が緻密に書かれており、著者ならではの情報に基づいた内容だと高く評価されています。 科学性についても好評で、科学的に探求分析され、科学者心理に至るまでの配意の取材が行われていることを指摘しています。 STAP細胞に関する様々な疑問や問題点について、読者が理解しやすいよう説明されており、臨場感のある記述があると評価されています。 事件の経過を知るのに役に立つとの声もあります。

お客様の投稿に基づきAIで生成されたものです。カスタマーレビューは、お客様自身による感想や意見であり、Amazon.co.jpの見解を示すものではありません。

32人のお客様が「読みやすさ」について述べています。29肯定的3否定的

お客様はこの書籍について、読み応えがあり、読み手を夢中にさせる文章だと評価しています。また、文章や展開が明快で、読者に理解しやすいと好評です。STAP問題の全体像を再認識できる内容であり、臨場感を持って語られていくため、読む価値があると感じています。特に、理研幹部からのメールに対する描写は迫力があるという意見もあります。

"...実に疲れてしまうルポルタージュであり、一挙には読み通せなかったが、興味 が薄れることはなかった。 かなり面白いルポです。 「真実」や「事実」が人によってこれほど変わるとは…" もっと読む

"...本書はこのように、関係者に直接取材し得られた情報が盛り込まれており、関係者の心情なども伝わってきて、非常に興味深い内容になっている。 一つ気になるところは、P...." もっと読む

"読み物としては面白いですが、真相という意味ではまだまだ霧の中という気がします。 科学に強く、中心人物とやり取りできた方の日記みたいな感じです。 本にする価値があったのかなと思ったりする。..." もっと読む

"...専門的な内容が丁寧に繰り返し書いてあるので、理系でない自分もその分野の知識を得られながら読むことができました。 読み手を夢中にさせる文章で一気に読めました。..." もっと読む

13人のお客様が「わかりやすさ」について述べています。13肯定的0否定的

お客様はこの書籍について、読者が理解しやすいよう説明がなされ、臨場感のある記述があると評価しています。また、事件発端から発展までが時系列で分かりやすく、科学研究の原点の大事さを平易にフェアに教えてくれたと好評です。また、STAP細胞に関する様々な疑問や考察についても丁寧に冷静に解説しており、一気に読み干すことができると評価されています。

"...また、論文の 論拠が逐一崩れていく様が、専門的な解説を含めて、わかりやすく説明されている点も強いお薦めポイントです。 しかし、どうしても「時期尚早」と思われます。この時期に出版する必要があったのか。..." もっと読む

"...著者は毎日新聞記者。2014年秋までのこの事件に関する動きについてはよく分かる力作のルポだが、STAP細胞が存在するのか否か、もし捏造だとすれば誰がいつ何故、捏造したのかについては結局グレーのままである(しかたがないけれど)。続編への期待大。それから、年表を入れてほしかった。" もっと読む

"...氏が手掛けた実際の取材をもとにしたノンフィクション形式の文章であるため、事件発端から発展までが時系列でわかりやすかったです。STAP問題は2年経過した現在でも、諸所で取沙汰されており、関連書籍「論文捏造はなぜ起きたのか?..." もっと読む

"...記者の取材という視点で書いてますので、話の流れが良くわかります。 新聞の見出しぐらいしか見ていなかった身としては、ようやく、STAP細胞そのものと、その後の事件の全容を知ることができました。 久々に面白い科学ルポでした。..." もっと読む

12人のお客様が「取材」について述べています。12肯定的0否定的

お客様はこの書籍について、以下のような評価をしています: 著者ならではの情報に基づいた内容で、関係者への取材内容を緻密に解説しており、著者ならではの分析力も示されています。また、記者と業界との関係が興味深いと感じており、記者の誠意と科学者の誠意を表しているようです。ただし、一部のお客様は「専門家でなければ得られない深い情報はない」という指摘もあります。

"...いつにも増して取材の深さや確かさが求められる事件だったが、これを達成するには、あらゆる関係者の言い分を公平に、かつ多面的に聞き、それによって浮かび上がる事実を厳格に評価する作業が必須となる。..." もっと読む

"...STAP細胞の存在、捏造を企てた犯人は今でも謎のままである。著者が持っている情報、情報源、記者魂を生かして今後もSTAP細胞の真相を追ってもらいたい。もしここで幕を引けば本の表紙に書いているように”このままの幕引きは科学ジャーナリズムの敗北”を意味することになるであろう。..." もっと読む

"経過に沿い、客観的に、解明への努力がなされていると思います。当事者の科学者達との日頃の信頼関係から集めえた、著者ならではの情報に基づいた内容で、ともすると有耶無耶になってしまう内容を、克明に記録できた力量は素晴らしいと思いました。..." もっと読む

"良く できており記者と業界との関係が興味深い。 おぼちゃんが自殺するかと思っていたが、馬鹿な笹井・・私の後輩・・が。 肩書きに弱く、功を焦る・・・情け無い層の薄い日本の社会を象徴する事件。..." もっと読む

8人のお客様が「科学性」について述べています。8肯定的0否定的

お客様はこの書籍について、科学的な探求分析の取り組みを高く評価しています。科学的に取材され、科学者も誠意をもって応えていると感じています。また、科学者と法律との社会問題が見事に組合さったドキュメンタリー作品として高く評価されています。科学者の心理に至るまでの配意の取材が生んだ労作だと評価されており、科学者と法律と社会問題を巧妙に組み合わせた事件のドキュメンタリー本として注目されています。

"...それらをまとめた1章があっても良かったのではないかという気がする。 光っているのは、筆者の科学知識と科学的な探求分析の取り組みだ。またそれ故に取材先の科学者とのCommunication能力が優れていることが読み取れる。余人をもって替え難い著作であろう。..." もっと読む

"...ネットを含め、錯綜・混乱していた報道を毎日新聞の目線ではあるが、よく整理してあると思う。 本書の一番関心するのは、科学的な問題に限定して追及し、その範囲で記述されていることである。..." もっと読む

"取材、分析に優れ、こんな優秀な記者が毎日にいたことを初めて知った。もっと早く毎日を購読すべきだった。私が現在毎日を購読しているのは,ひとえに彼女への敬服と信頼からです。" もっと読む

"...同作は記者の科学に対するインテリジェンスと科学者心理に至るまでの配意の取材が生んだ労作である。..." もっと読む

3人のお客様が「事件の記録」について述べています。3肯定的0否定的

お客様はこの書籍について、事件の記録を高く評価しています。時系列に沿って記述されており、STAP騒動を網羅した貴重な記録だと感じています。また、事件の経過を知るのに役に立つと述べています。

"STAP論文の著者達の処分が理研から伝えられたのを機に、遅ればせながら本書を読みました。本書は、科学記者の目線で、事件を時系列に沿って記述しています。事件を追う記者ならではの臨場感があります。私自身この問題を注視してきましたが、本書を読んであらためて発見することも多かったと思います。..." もっと読む

"事件の経過を知るのに役に立ちます..." もっと読む

"STAP騒動を網羅した貴重な記録..." もっと読む

3人のお客様が「情報管理」について述べています。0肯定的3否定的

お客様はこの理化学研究所の情報管理について不満を感じています。情報管理が杜撰で、恣意的な情報の取捨選択やあいまいな情報の提示による誘導がなされていると指摘しています。また、新聞等で得られる情報以上の背景を期待したが、余り詳細なものは無く、迫力に欠けるという意見もあります。

"...これは科学に疎い読者でも冒頭の3冊を比べつつ読んでみればすぐに分かる。 この本を読んでもう一つ特筆できる事は、理化学研究所が情報管理が杜撰で、幹部が好き勝手に秘密情報を垂れ流しているということだ。..." もっと読む

"新聞等で得られる情報以上の、背景を期待したが、余り詳細なものは無く、迫力に欠けた。" もっと読む

"...一方この「捏造の科学者」のほうは、ジャーナリストによるノンフィクションであるものの、他で報道された内容などを考えると恣意的な情報の取捨選択や、あいまいで検証不可能な情報の提示による誘導がなされているように感じ、これも自分の想定した結論に読者をリードしていく一種の捏造ではないかという気がする。..." もっと読む

小保方晴子さんの真実の言葉です。「 あの日 小保方晴子 」講談社2016.01.28
星5つ中1つ
小保方晴子さんの真実の言葉です。「 あの日 小保方晴子 」講談社2016.01.28
小保方晴子さんの真実の言葉です。「 あの日 小保方晴子 」講談社2016.01.28
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした

上位レビュー、対象国: 日本

  • 2023年4月15日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    「STAP細胞事件」は覚えていたが、ここまで意図的なデータの改竄・盗用・
    デタラメがまかり通った事件とは思っていなかった。ここでは当該研究者をO氏
    と表現するが、あまりにも科学者として(一般人としても)資質に欠ける(とい
    うよりも信用できない)人だとの印象を持った。

     本書は、STAP細胞の「麗々しい」記者会見から、直接に当事者(O氏以外は
    被害者ともいえる事実がある)たちと関わり情報を得ていた、新聞記者による同
    時的ルポルタージュ。著者は科学部の専門記者、須田桃子(敬称略 以下同じ)。

     のっけか、かなり意味深のFAXが著者に届くところから始まる。問い合わせた
    先は笹井氏。返信メールの内容は衝撃的な「事実」であった。iPS細胞よりも汎
    用性や製作が非常に簡単なSTAP細胞が、笹井氏の「秘蔵っ子」のOリーダーに
    よって作製された。単に細胞に刺激を与えるだけで「万能細胞」に近いものが
    できるたのだという。

     これで驚かない人はいないが、著者が意見を求めた研究者の一人は、「基礎研
    究としてサプライジング…有用性が高いかどうかは未知数。…リスクは高く…手
    法自体は洗練されていない」。と著者周辺ではほとんどなかった「辛口」の評価。
    しかし大部分の研究者は、O氏を「努力家」、「怖いもの知らず」、「芯が強く、
    ガッツがある」、「人の倍は実験する」。こう評価していた。

     あまりにも華やかな記者会見、これは記憶がある。大騒ぎといっていい。「細
    胞の核への直接的な操作」をせずに「細胞の外から刺激を与えることで体細胞を
    初期化(「万能細胞」につながる)する」。
     全くの「劇場型演出」。ここではiPS細胞を不当に評価する一幕もあった。(後
    日笹井氏は謝罪している)。「さながらアイドルの撮影会のようだった」。
    気になるのがO氏と笠井氏のタッグによるマスコミ対応。ここではテレビでも笹
    井氏の「はしゃぎぶり」がかなりあったと記憶している。

     しかし、記者会見後わずか2週間で、まず「画像に流用の指摘」がでた。あま
    りにも早い「不正(捏造)疑惑」の発覚であり、それほど不正のやり方が幼稚だ
    ったことを示している。理化学研究所はそのSTAP細胞とやらの説明図について、
    一ヶ月半後に資料を撤回する。
     やがて胎盤への分化があるのかとか、STAP細胞自体の再現性も俎上に乗せら
    れる。このあたりは実に早い反応であり、これはインターネット普及と無縁では
    ない。

     当事者の一人(STAP細胞論文の主著者者の一人)への著者のインタビュー。
    「理研はその間に、これ以上画像の疑義に関する取材に応じないよう」と”口止
    め”をしたという。ただ疑惑浮上直後のこのインタビューでは、理研は「疑義
    は事実だが単純ミスであり、深刻な問題ではない」と把握していたらしい。

     新たに別の疑惑も浮上する。他人の論文からのいわゆる「コピペ」問題。ある
    研究者は著者に「あれ(画像の疑惑)が本当なら…(O氏は)相当何でもやって
    しまう人ですよ。無断引用もね」と言う。しかしながら多くの学者はSTAP細胞
    をまだ信じていた。

     著者は、「こうして答えたけど、もし記事にするためだったらなら、今後一切、
    問い合わせには答えないと思ってほしい」と共同著者から言われたことを、「強引
    とも思える態度」と訳の分からぬ表現をする。「書いた者勝ち的発想」が透けて見
    えて、気持ち悪い。なんだこの取材は。新聞記者特有の「プレス」特権論に近い。
     ここで関係ないことを…。著者はメールや会って意見を求めたことをかなり書
    いているのだが、これは信義則に反しないか、疑問に思う。取材にもルールがあ
    るだろう。著者はインタビューやメールなどを精査して載せているのだろうが、
    正しいから、事実だから何でも書いていい訳でもない。この思いは本書を読み終
    えた後にも嫌な感じとして残った。

     さて、さらなる画像の盗用も報じられ、ついには共著者の研究者から「日本人
    共著者」に対して「論文取り下げの提案」がなされた。強い衝撃が走り、またも
    や論文全体が見直され、ついには共著者からも「見放される」O氏。それもこれ
    もデータの異常さがすぐ分かるレベルでの「捏造」であったことによる。

     共著者は、「『責任逃れのようで…ここまで来てしまうと、STAP細胞から手を
    引きたい…撤回呼びかけを発表したあとで…良かったと思っているのは、もう
    (STAP細胞の)再現実験をしないで済むということ』」とまで言っている。
     考えるに、論文撤回の声明が出された時点が、引き返す最終地点だったのだろ
    う。だがO氏の判断は遅すぎた。分岐点で前へ進んだことは悲劇をもたらした。

     この一連の動きに対して、日本分子生物学会の声明ははっきりしている。
    「単純なミスである可能性を遥かに超えており、多くの科学者の疑念を招いてい
    ます」。しかし、主要著作者(アメリカの研究者)はまだ強気であり、これが事態
    をさらに混乱させる。O氏はこのときは心労で身体を痛めていた。

     理化学研究所の調査委員会(各種の委員会が本書には出てきて多少紛らわしい)
    は理事長ら(O氏は出席せず)が「科学社会の信頼性を揺るがしかねない事態を
    …おわび」と陳謝した。これもまた弥縫策でしかない。関係者(O氏)が出席し
    ないままでは何のための会見なのか、その意味が問われる。かなり対応は「甘い」。

     この陳謝の文言には不思議なことが書かれている。
    「理研の規定の『改ざん』の範囲にあるが、悪意は認められず、不正ではない」。
    「ネイチャー誌側の編集過程で…画像の歪みが生じた可能性があり、不正ではな
    い」。実に生ぬるい評価でしかない。さらにO氏を「未熟」であったと強弁し、
    その偽造の作為を否定しようと躍起になっている。理研は実に「甘々」な組織の
    ようだ。

     笹井氏は、「『世界的な最高水準の正確さを期待される理研の論文として、特に
    『大きな結論』を主張する論文』として、不適切であると言わざるをえません」
    と、論文の不正を半ば認めているのだが。

     第四章は、文字通り「STAP細胞の原点」をさぐるもの。学者内の人間関係も
    興味深く、かなり生ぐさい。O氏はこの人間関係の中で器用に泳いでいた。
    ここに「STAP細胞」作製の事実がある。「O氏がSTAP細胞を作製する様子は…
    研究室メンバーの誰も見たことがない…テラトーマ…をつくる実験もしているが、
    その様子も誰も見ていない」。
     以前あった「常温核融合」の捏造事件と同じ状況であろう。O氏は「発表用の
    資料の作り方は…日付もなく、一つひとつの画像の説明もかかれていないことが
    ほとんど」。

     疑惑はO氏の博士論文にも及ぶ。O氏自らが博士論文の撤回を申し入れている。
    さらに、実験ノートについては「O氏がノート管理に関する理研のルールを順守
    しているかどうかは…『確認していない』」。これが後に疑惑をさらに大きくする。

     この捏造事件の原因の一つとしては、「機密研究」であり、理研内部CDB(「発
    生・再生科学総合研究センター」)内部でも情報が共有されていないことによる。
    STAP細胞を信じる科学者が、自分の「信念」を述べている下りがあるが、これ
    は「信仰」を科学に持ち込むようでいささか薄気味悪い。

     調査委員会の報告は簡略化すれば、「画像の切り張り(ママ)は『改ざん』と認定」。
    「テラトーマの画像は『捏造』と認定」するに至った。「O氏は最初の(ネイチャ
    ー誌への)投稿時すでに博士論文と酷似する(画像)九枚を『取り違え』て使っ
    ており…再投稿する際には、九枚中五枚を差し替えていた」。
    実験ノートは「『これまで若い研究者数十人を指導してきたが、ここまで内容が断
    片的だった経験はない』」と指導的立場にいる研究者が断言している。

     ここにおいてようやく理研や関係者から、「反省」と「不正」に対して真摯に向
    きあう、とのコメントがあるが、肝腎のO氏は「『驚きと憤りの気持ちでいっぱ
    いです』…『到底容認できません』」と強弁する。
    ある研究者の言。「ずさんなデータ管理に博士論文のコピペ。Oさんは根本的な仕
    事に対する真摯さが感じられません」。
    「『STAP細胞の詳しい作り方』をまとめた当事者…の口から『(STAP細胞を)作
    ったことがない』」。ではO氏以外で誰が作れたのか。

     O氏の代理人弁護士(O氏は表には出ないで代理人を通じて発言する)も意味
    がつかめないことを言う。
    「『正しい画像』が存在すると(だが提出しない)、(論文に)掲載した画像が
    それとは異なる画像であることを(O氏の弁は)知りながら、あえて(正しい画像
    を)掲載する必要も動機も『全くない』、『画像取り違えが悪意によることは経験
    則上(誰の経験則なのか不明)ありえない』と断じた」。呆れてしまった。
    画像に不正がある→その画像は正しい画像がある→でも正しい画像は出さない。
    これで通ると思っている、O氏や代理人の論理構造はどうなっているのだろうか。

     ついにO氏の記者会見。これもよく覚えている。
    O氏の弁。「基本的な執筆法や提示法について不勉強のままでの作業となり…私の
    不注意も加わり、結果的に多数の不備が生まれてしまった」と、一切は「不勉強」、
    「不注意」、「不備」ですませている。「不備」でなく「不正」、「捏造」だ。
    ここに及んでも「STAP細胞はあります」と断言するが、基礎データすらあるの
    かないのか曖昧なままでの開き直りなのだろう。

     再現性についても、成功している研究者もいると強弁するが、理研はその再現
    性を否定する。無論O氏は成功した人の名さえ明かさない。今まで自分(O氏)
    の実験では「二〇〇回以上成功している」はずなのだが、そのデータもない。

     笹井氏の会見では、「『多くのデータはすでに図表になっており、残念ながら生
    データや実験ノートを見る機会はなかった』」。この状況の中ですら笹井氏は基本
    的にSTAP細胞は存在するとの前提に立つ。
    「人為的な操作は困難なデータ」であり、「(STAP細胞がないとする反証仮説)」
    について何度も言及する。ここまで笠井氏を頑なにさせた原因はやはりO氏にあ
    るだろう。絶対に非を認めないのだから。
     笹井氏の発言では他の共同著者への責任転嫁とも思える主張も目立つ。

     少しずつ外部へもSTAP論文作成時の不可解さが際立つ。
    「ごく一部の共著者間に限られて」情報が伝えられ、理研全体への発表もほとん
    どないままに実験は続けられ、研究途上でのチェックはほぼなかった。
    辛辣な見方をする研究者は、「今回は…科学者以外のコミュニティの緩解を主目的
    とした会見であり、科学者にとっては非常に不誠実なコメントに終始した」

     O氏はこの時点で、「公開実験」も「たくさんのコツやある種のレシピ(実験上
    の細かなテクニック)…新たな研究論文として発表できたら」と、全てを先送り
    にする方向に向いて発言する。
     当事者の言としては実に不可解。「次の論文」などより「今の論文の処理」のほ
    うが先だろうに。

     この会見時のO氏は、自分の情報はほとんど出さず、何度も「不正はない」を
    繰り返すのみ。
    「調査委は『(O氏自身の)説明を裏付けるはずの資料を提出しないということは、
    弁明の機会を自ら放棄したものと言わざるを得ない』」と断じ、STAP細胞論文を
    再度投稿していることについて、「(加工された画像を含む論文には)悪意があっ
    たのは明か」と結論する。
     O氏は「他の実験ノートだけでなく、調査委が要請した資料、医師の診断書な
    ども提出しなかった」。

     しかしなんという理研による情報の出し惜しみか。成果を華々しく発表する際
    には、各方面に連絡し会見し、不正と断じられると、O氏の「再現実験」ですら
    どうなるかを外に漏らさない。この繰り返しが理研への決定的な不信感を生んだ
    ことは間違いない。

     共同著者間の対立も激しい。科学者も「政治的な動き」をすると、とたんに「人
    間」が出てくる。それも自己の利益に汲汲とする人間が。そこには「科学」とい
    う言葉が持つ冷静さは微塵もない。
     決定的なのが、STAP細胞の由来に関する検査で、STAP細胞とは考えられない
    結果がでたこと。STAP細胞の存在そのものに大きな疑問がつく。

     特定の「情報」を外部に出した人への、理研の「おとがめ」。これは理研がいか
    に硬直しているかを示す。共同著者の一人の研究者(この人が論文撤回を呼びか
    けた)へ大きな責任を押しつけようとした、そうとすら思える。
    理研の姿勢を見る限り、およそ科学者の集団ではない。

     RNA解析結果も秘しておく。このような態度は外部のからの(当然の)反発
    を呼ぶ。ある関係者、「理研がなぜこの解析結果を出さないのか…不思議…この結
    果から素直に考えると、O氏が実に悪質だったということになる」。
    「改革委員会」は第三者委員会であるが、理研はこの改革委員会の提言とも対立
    する。改革委員会は、「理研の『構造的な欠陥』を厳しく指摘し、STAP研究の部
    隊となった、発生・再生科学総合センター(CDB)の『解体』を含む抜本的な改
    革を迫るものだった」。

     改革委員会は、O氏の採用の疑問、成果が認められると必要な手続きも省略し
    てしまう杜撰や、拙速な論文提出を指摘し、さらには関係者の「厳しい処分」、CBC
    の解体、理研のコンプライアンス対応への体制の根本的改革、O氏によるSTAP
    細胞の再現実験、これを求めた。

     そしてO氏はようやくここで論文を撤回する。
     O氏による再現実験も始まる。
     辛辣な口調で評するある専門家。「くさった丸太を皆で渡って、たまたま折れず
    に渡り切れてしまったということ」。これがSTAP細胞騒ぎの本質だった。

     O氏の過去も探られる。博士論文についての疑惑が明らかになる。当初の大学
    の踏査では「博士号取り消しには該当せず」だったが、26カ所の問題点が明ら
    かになった。O氏の主張により、「草稿」が間違えて博士論文となったが、「真正
    の論文」は、なんと博士号取得から三年以上経ってから再提出された。この大学
    側の対応は批判されるべきだろう。結局は博士号は取り消されるのだが。

    「『この規模の『盗用』を認めながら博士号を保持できるのであれば、国内外の○
    大への信用と権威は地に落ちるでだろう』」とは新聞に載った記事。
    外部からの批判に応じるように大学は、「一年」という「猶予付き取り消し」とし
    た。及び腰の対応としかいえない。

     そして笹井氏の死。2014年1月末の劇的記者会見から8月初旬まで7ヶ月
    の急転直下の出来事。
     理研がほとんどの場合に適切な対応をとらなかったことが笹井氏を追い詰め、
    「『問題を正面から受け止める関係者がいなかったことが、決着を長引かせた。
    主要な著者(O氏)は全面的な非を認めていない。理研がもっと主導権を握れば
    責任の所在もはっきりした』」との周辺関係者の弁。

     笹井氏の「遺書」の不自然さ。論文撤回のコメントは「STAP現象全体の整合
    性を疑念なく語ることは現在困難」となるが、O氏への遺書には「絶対にSTAP
    細胞を再現して下さい」とある、この二つは矛盾する。

     遡ると笹井氏はCDBの予算獲得やCDBの予算獲得での研究援助にかなり力を
    尽くしていて、そのために常に「新しい目立つ斬新な研究」=STAP細胞にのめ
    りこんでいったのではないかと推察できる。
     検証実験では全く成果が出ず(STAP細胞はできないと結論していいだろう)、
    予定を繰り上げて中止された。

    そしてO氏は、「与えられた環境の中では魂の限界まで取り組み、今はただ疲れ
    切り、このような結果に留まってしまったことに大変困惑しております」。
    これで処分が下されないままに退職する。

     理研による検証実験後のA氏の、かなり怒った調子の言(これも覚えている)。
    「実証実験(を監視しながらするということは)…科学のやり方ではない。…犯
    罪人扱いをしたようなかたちで科学の行為を検証するということは…科学におい
    てはあってはならないこと」。
     気持ちは分からぬではないが、科学者という「特権階級」の「うぬぼれ」や「エ
    リート意識」が見える。Y氏は警察に(自分の補完していた細胞の盗難を)被害
    提出しているが、これはどうなのだろうか。Y氏のことをA氏に聞いてみたい。

     その他、多くの論文が精査され、「STAP細胞というものはなかったというのは
    科学的な検証からほぼ確実だ」と調査委員長も断言する。O氏は最後の最後まで
    データを提出しなかった。退職後に「懲戒解雇相当」となるが、結局は処分は無
    為意味。さらに理研の理事に関する責任はとられていない。
    理研の理事長は「調査委員会の結論を受けての責任は」とらないと断言した。こ
    の方がノーベル賞受賞者である。この責任感には驚く。

     その後O氏は「あの日」(もちろん読む気になどなれない)を上梓。内容はま
    たまた自己弁護に満ちたものでるようす。「捏造」された画像も「さしかえを忘れ
    た」とまた「忘れた病」や「不注意病」が出たもよう。検証実験でさえも事実を
    無視して「私が発見した未知の現象は間違いがないものであった…再現性は確認
    されていた」と、「自分のみが確認したこと」を「客観的事実」と読みかえている。
     基本的に反省などしていないのだろう。

     著者への言いがかりとも言えること。「○○からの取材攻勢は殺意すら感じさせ
    るものがあった」とするが、著者は全てメールでの問い合わせが全てであり、O
    氏に直接メールを送ったのは1回のみ。代理人弁護士あてのメールが銃数回あっ
    た。このメールがO氏にプレッシャーとなったのは本当だろうが、事実をねじ曲
    げてはいけません。

     他の捏造事件と共通しているのは、まず生データの提出がない(あるいは生デ
    ータそのものがない)こと。これがなければ自由にデータを「作り出し」、「望ま
    しい結果に応じたデータを加工できる」。サンプルについても全く同じ。まともに
    提出していない。

     O氏は「実験ノート」すらまともにつけていなかった。直属の上司(というの
    も似つかわしくない表現だが)が当該研究者にきちんとした基本的な倫理を教え、
    研究や実験の確認を怠っていたこと。そして各々のケースでも過去の論文に捏造
    があったこと。
    「O氏は一つの研究分野でじっくり基礎的な指導を受ける機会のないまま、博士
    号を取得した」のであり、それが全てにつながっていった。

     長々と感想を書いたが、途中で挟まれている科学的な知見や専門的な実験につ
    いての部分は、どうにも正しいかどうかを確認する術がない。他の方のレビュー
    では本書の誤った記述を指摘しているものもある。読み手によるだろうが、私に
    は、科学的な説明は少々くどく煩い感じがあった。
     実に疲れてしまうルポルタージュであり、一挙には読み通せなかったが、興味
    が薄れることはなかった。

     かなり面白いルポです。
     「真実」や「事実」が人によってこれほど変わるとは…
    18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2023年1月28日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    STAP細胞事件について、信頼すべき情報に基づいて包括的にまとめていると言う意味ではこの書は最高峰であると思う。ただし、事件の概要を知るための資料として読むにはしては長すぎ、論理の展開も少し口説く感じた。
    8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2024年5月7日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    著者の須田さんは小保方さんと同じ早稲田大学理工学部の出身だが、畑違いのため、小保方さんの研究分野については素人と言ってよい。
    人権侵害で問題になった番組を放送したNHKの記者も同様に素人であり、一般国民も同様である。
    今回のような事件を理解するには、当然のことながら専門知識が必要になるわけだが、記者も読者も素人ということになるので、専門家の見解を聞き出しながら、何とか全体像を描いていくよりほかに方法がない。
    よって、専門家への取材は欠かせないものになる。
    この事件は非常に特異な事件であり、死者まで出していて、熱心な若手研究者の未来をも奪うことになった。
    いつにも増して取材の深さや確かさが求められる事件だったが、これを達成するには、あらゆる関係者の言い分を公平に、かつ多面的に聞き、それによって浮かび上がる事実を厳格に評価する作業が必須となる。
    個人的な感想を言えば、この事件では、悪役に仕立て上げられた小保方さんと笹井さんの言い分を、もっと謙虚に聞く必要があったのではないかと思う。
    小保方さんの著書が出版されて、本書が疑問を呈している個所の多くが明らかになっているところからみて、須田さんの取材には、かなり問題があったと言わなけばならない。
    特に、理研内部関係者や若山教授からのリークを何の疑いもなく採用しているところは実に軽薄と言わなければならない。
    研究者がコントロール実験をするように、一つの事実を認定するためには、逆方向からもアプローチして、それが成り立たないことを証明しなければならない。
    本書の最大の欠点は、それがで全くできていないことである。
    記者個人の感想が随所にでてくるが、そんなものはどうでもよい。
    無責任な三流週刊誌ならばともかく、天下の三大新聞の一角がこれでは困る。
    他の新聞社は、毎日新聞の取材方法に疑問を感じて、あえて後追いをしなかったこともあるという。
    せっかく苦心して取材をしても、本当の意味で事件の核心に迫れなければ、単に徒労に終わるだけでなく、一般読者を騙すことにもつながり、最悪の場合には世論をも捏造しかねない。
    充分過ぎる注意が必要ではないかと思う。
    44人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2015年1月8日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    日本の科学界の威信と教育・研究機関の信頼を失墜させたSTAP細胞事件の顛末を追ったドキュメントです。
    毎日新聞の担当記者によって、発端となった記者会見から論文の撤回までの顛末が時系列で記述されます。

    まずは、その時々に断片的な報道で接していた事件を、その経緯にそってふり返ることができます。また、論文の
    論拠が逐一崩れていく様が、専門的な解説を含めて、わかりやすく説明されている点も強いお薦めポイントです。

    しかし、どうしても「時期尚早」と思われます。この時期に出版する必要があったのか。

    他のレビュアーの方も触れられていますが、2014年11月で脱稿しており、12月の検証実験中止を盛り込めずに
    終わっています。「あとがき」でも、検証実験が2015年2月まで続けられる見込みである旨の記述が残っています。

    さらに、筆者は、理研の対応が、「STAP現象の真偽」に向けられていて、再発防止に不可欠な「なぜ不正が起
    こったのか」の検証に向けられていないことを問題として指摘していますが、それは本書にも妥当します。
    上述の通り、撤回された論文のロジックが崩れていく様子こそ、専門家以外に向けても、わかりやすく解説される
    一方、どうして斯界の一流の研究者が、そこまでの「ずさんさ」を見抜けなかったのかについては、漠とした印象以
    上のものは提示できていません。

    取材ソースも、一部の研究者や理研周りの関係者には、ある程度、食い込んでいる様子が見られますが、文科
    省方面だったり、バカンティ氏方面など(まともな研究者ではなさそうな示唆はありますが)、事件の全容を網羅する
    にはほど遠いと言わざるを得ず、なにより、当の小保方氏については、一部記者会見で実見した場面を除いて、ほ
    とんど伝聞以上のものがなく、ほとんど登場してこないレベルです。

    撤回された論文がどうダメだったかは、わかりやすく丁寧に解説されています。
    しかし、何故、こんな事件が起こったのか、どうして一流の研究者が、こんな「ずさんさ」に騙されていたのか、につい
    て突っ込んだ本書なりの取材や検討は・・・(あえて)ありません。
    周辺的な追加取材をするなり、理研の検証結果を待つなりできなかったのでしょうか。

    労作であり、取材の苦労もわかり、ソースとなった研究者たちへ寄せる共感や配慮も好感が持てます。
    しかし、事件の検証としては、時期尚早なままに出版に踏み切ったように思えます。
    他の類書なり、著者の追加取材による加筆を俟ちたいところです。
    67人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2024年12月20日に日本でレビュー済み
    もう、後戻りできないのでは、自分は正義だと信じないと生きていけないのでは。それくらい恥ずかしいことをしています。それか、完全なるサイコパスなのか。
    4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート

問題を報告


この商品には、不適切な内容が含まれていますか?
この商品は、著作権を侵害していると思いますか?
この商品には、品質または書式設定の問題が含まれていますか?