著者の新井さんの作品を読むのは今回が初めてではないので、前半の新井さんの経歴や鎌倉投信の成り立ちは既に知っていたが、
後半の鎌倉投信の近況を知ることができて、とても満足な読後感となった。
ITの発達により世界中の情報を閲覧し、膨大な商品が購入できるようになり、最も安い価格を知る利便性を追求する世界を創った一方で、
無機質なIT世界に放り込まれ、誰かが設計したITシステムの上に準じた思考や行動を強制され、「人や自然の暖かさ」に触れ合う生活が
崩れ去りつつあるとも言える。
しかし、鎌倉投信が良い会社と定義し、投資する企業は確固たる理念の下に「人や自然の暖かさ」を社内に保持し、そして社外に発信できる
会社なのだと思う。
そしてこれからのITは「人や自然の暖かさ」を伝える幸福性を追求する世界を創るツールとして広く利用されるのかと思った。
本書のタイトルである持続可能な資本主義は、鎌倉投信の投資先のような良い会社だけでは成り立たず、今を生きる我々ひとりひとりの
意識が変わることにより、生まれるのだと思う。
鎌倉投信に加入して、良い会社の皆様に直接お会いしたいと思いました。
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持続可能な資本主義 単行本(ソフトカバー) – 2017/3/24
- Kindle版 (電子書籍)
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「利益追求のため無限に効率だけを追求するいまの資本主義に永続性はない」
国内投資信託日本一に輝き、NHK「プロフェッショナル」にも出演した鎌倉投信ファンドマネージャーはそう断言する。
そして、その代案はすでに日本企業が示しているという。
カゴメ・ヤマト・サイボウズ・ツムラ・マザーハウス・ユーグレナ……全国の「いい会社」を直接訪ね、投資しする鎌倉投信がみつけた、信頼と共感で成り立つ経済のしくみとは。
「短期・分断」の資本主義から「長期・つながり」の資本主義へ!
里山資本主義著者藻谷浩介氏、絶賛!
いかなる哲学書より明快、経済書より明晰、文学よりも明朗。資本主義再生の希望の道が、明確に見える。
国内投資信託日本一に輝き、NHK「プロフェッショナル」にも出演した鎌倉投信ファンドマネージャーはそう断言する。
そして、その代案はすでに日本企業が示しているという。
カゴメ・ヤマト・サイボウズ・ツムラ・マザーハウス・ユーグレナ……全国の「いい会社」を直接訪ね、投資しする鎌倉投信がみつけた、信頼と共感で成り立つ経済のしくみとは。
「短期・分断」の資本主義から「長期・つながり」の資本主義へ!
里山資本主義著者藻谷浩介氏、絶賛!
いかなる哲学書より明快、経済書より明晰、文学よりも明朗。資本主義再生の希望の道が、明確に見える。
- 本の長さ213ページ
- 言語日本語
- 出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日2017/3/24
- 寸法18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- ISBN-104799320491
- ISBN-13978-4799320495
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「短期・分断」の資本主義から「長期・つながり」の資本主義へ!人と社会を犠牲にする「効率至上主義経済」の代案は、すでに日本企業が示している―。経済性と社会性を両立する「いい会社」を訪ね、投資し、国内投信日本一に輝いた鎌倉投信・ファンドマネージャーが出した結論。
著者について
新井和宏(あらい・かずひろ)
鎌倉投信 株式会社 取締役 資産運用部長 1968年生まれ。東京理科大学工学部卒。 1992年、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社。2000年には、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社。企業年金・公的年金などを中心に、株式、為替、資産配分等、多岐にわたる運用業務に従事し、ファンドマネージャーとして数兆円を動かした実績がある。だが2007〜2008年、大病を患ったこと、そしてリーマン・ショックをきっかけに、それまで10年近く信奉してきた金融工学、数式に則った投資、金融市場のあり方に疑問を持つようになる。 2008年11月、志を同じくする仲間4人で、鎌倉投信株式会社を創業。2010年3月より運用を開始した投資信託「結い 2101」の運用責任者として活躍している。「結い 2101」は経済的な指標だけではなく社会性も重視し投資先を選定しながら、2013年には格付投資情報センター(R&I)でも最優秀ファンド賞(投資信託 国内株式部門)を獲得した。個人投資家(受益者)も16,500人以上、純資産総額は248億円超(どちらも2016年12月末時点)となり、実績、人気を兼ね備える投資信託へと成長している。 他に、特定非営利活動法人「いい会社をふやしましょう」理事も務めている。 NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」等に出演。著書に『投資は「きれいごと」で成功する』(ダイヤモンド社)。
鎌倉投信 株式会社 取締役 資産運用部長 1968年生まれ。東京理科大学工学部卒。 1992年、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社。2000年には、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社。企業年金・公的年金などを中心に、株式、為替、資産配分等、多岐にわたる運用業務に従事し、ファンドマネージャーとして数兆円を動かした実績がある。だが2007〜2008年、大病を患ったこと、そしてリーマン・ショックをきっかけに、それまで10年近く信奉してきた金融工学、数式に則った投資、金融市場のあり方に疑問を持つようになる。 2008年11月、志を同じくする仲間4人で、鎌倉投信株式会社を創業。2010年3月より運用を開始した投資信託「結い 2101」の運用責任者として活躍している。「結い 2101」は経済的な指標だけではなく社会性も重視し投資先を選定しながら、2013年には格付投資情報センター(R&I)でも最優秀ファンド賞(投資信託 国内株式部門)を獲得した。個人投資家(受益者)も16,500人以上、純資産総額は248億円超(どちらも2016年12月末時点)となり、実績、人気を兼ね備える投資信託へと成長している。 他に、特定非営利活動法人「いい会社をふやしましょう」理事も務めている。 NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」等に出演。著書に『投資は「きれいごと」で成功する』(ダイヤモンド社)。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
新井/和宏
鎌倉投信株式会社取締役資産運用部長。1968年生まれ。東京理科大学工学部卒。1992年、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社。2000年には、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社。2008年11月、仲間4人で、鎌倉投信株式会社を創業。2010年3月より運用を開始した投資信託「結い2101」の運用責任者として活躍している。2013年には格付投資情報センター(R&I)でも最優秀ファンド賞(投資信託国内株式部門)を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
鎌倉投信株式会社取締役資産運用部長。1968年生まれ。東京理科大学工学部卒。1992年、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社。2000年には、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社。2008年11月、仲間4人で、鎌倉投信株式会社を創業。2010年3月より運用を開始した投資信託「結い2101」の運用責任者として活躍している。2013年には格付投資情報センター(R&I)でも最優秀ファンド賞(投資信託国内株式部門)を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : ディスカヴァー・トゥエンティワン (2017/3/24)
- 発売日 : 2017/3/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 213ページ
- ISBN-10 : 4799320491
- ISBN-13 : 978-4799320495
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 221,953位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 709位一般・投資読み物 (本)
- - 1,153位経済学 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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2017年3月24日に日本でレビュー済み
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25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年1月21日に日本でレビュー済み
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タイトルの意味が最初はよく分かっていなかったが読んで納得。
現在の資本主義は短期的な利益の追求を目的としており、
結果としてリーマン・ショックのような事態を引き起こし、
格差や貧困といった分断を生み出してしまう。
かといって資本主義を全否定し、
現在の社会の在り方を完全に変えるのは現実的ではない。
そこで同じ資本主義でも長期的な視点を持ち、
個人や企業、そして地域・社会・国のすべてが得をする経営をすることで、
「資産の形成」と「社会の形成」を両立させる。
理想論のようにも聞こえますが本書で紹介されている鎌倉投信の投資先企業の紹介を見ていると、
あながち実現不可能ではないと思わせてくれます。
第3章で「いい会社」として紹介されている企業はどれも魅力的で、
ここだけ立ち読みするだけでも価値があるのではと思います。
私自身、鎌倉投信の投資先ということで初めて知ったマザーハウスはすっかり好きになったし、
ヤマトホールディングスの国を巻き込んだ東日本大震災の復興支援についてはその男気に感動しました。
投資初心者も投資経験者も読めば新たな発見があるのではないでしょうか。
現在の資本主義は短期的な利益の追求を目的としており、
結果としてリーマン・ショックのような事態を引き起こし、
格差や貧困といった分断を生み出してしまう。
かといって資本主義を全否定し、
現在の社会の在り方を完全に変えるのは現実的ではない。
そこで同じ資本主義でも長期的な視点を持ち、
個人や企業、そして地域・社会・国のすべてが得をする経営をすることで、
「資産の形成」と「社会の形成」を両立させる。
理想論のようにも聞こえますが本書で紹介されている鎌倉投信の投資先企業の紹介を見ていると、
あながち実現不可能ではないと思わせてくれます。
第3章で「いい会社」として紹介されている企業はどれも魅力的で、
ここだけ立ち読みするだけでも価値があるのではと思います。
私自身、鎌倉投信の投資先ということで初めて知ったマザーハウスはすっかり好きになったし、
ヤマトホールディングスの国を巻き込んだ東日本大震災の復興支援についてはその男気に感動しました。
投資初心者も投資経験者も読めば新たな発見があるのではないでしょうか。
2018年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
持続可能な資本主義とはどんなものか。
日本はバブル崩壊から失われた20年を経て現在に至りますが、
今後の資本主義は、戦後の高度経済成長のような右肩上がりの成長をいつまでも続けることはできません。
そうであれば、これからの資本主義はどのようにあるべきか。
その答えが本書に書かれています。
意外なことに、その答えとは、
目先の利益を追求せずに、
お客様はもちろん、従業員や地域社会、取引先などすべてにとって利益のある、
八方よしの経営方針であるということです。
それは、近江商人や松下幸之助が理想としてきた昔ながらの日本の商いの形と変わりがありません。
そのことを、本書は合理的に説明しています。
株主や経営者だけでなく、
従業員や地域社会、あるいは取引先をも満足させる優良企業こそが、
目先の利益ばかりを考える企業よりは結果として持続可能なのです。
また、著者の投資信託会社は、
利益を生むことよりも、よい企業を育成するための投資を行っています。
経済はもとより、環境問題などでも、
持続可能であることが求められています。
戦後のような経済成長が難しい今、
まさにこのような企業や投資が求められていると思うのです。
日本はバブル崩壊から失われた20年を経て現在に至りますが、
今後の資本主義は、戦後の高度経済成長のような右肩上がりの成長をいつまでも続けることはできません。
そうであれば、これからの資本主義はどのようにあるべきか。
その答えが本書に書かれています。
意外なことに、その答えとは、
目先の利益を追求せずに、
お客様はもちろん、従業員や地域社会、取引先などすべてにとって利益のある、
八方よしの経営方針であるということです。
それは、近江商人や松下幸之助が理想としてきた昔ながらの日本の商いの形と変わりがありません。
そのことを、本書は合理的に説明しています。
株主や経営者だけでなく、
従業員や地域社会、あるいは取引先をも満足させる優良企業こそが、
目先の利益ばかりを考える企業よりは結果として持続可能なのです。
また、著者の投資信託会社は、
利益を生むことよりも、よい企業を育成するための投資を行っています。
経済はもとより、環境問題などでも、
持続可能であることが求められています。
戦後のような経済成長が難しい今、
まさにこのような企業や投資が求められていると思うのです。
2022年3月17日に日本でレビュー済み
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著者の鎌倉投信さんへの投資は僕ももう長いことやってます。
利益追求ではなく社会に役立つ企業の応援をされてる方です。
鎌倉投信は「リターン=お金」というの定義を書き換えることで、現在のフロー重視の資本主義にかわる、新しいシステムをつくろうとしています。
リターンをお金と捉えてしまうと効率的な投資を追求することになり無限にお金を稼がなくてはいけなくなります。
ゴール設定を変えていい会社を支援する必要があります。
「いい会社」は数値化できない
もし指標をつくって画一化しようとすれば、企業は指標を満たそうとするあまり個性を失い、社会から多様性が失われてしまう。
「いい会社」のすべてを定量化することはできない、いや、むしろすべきではないと書かれています。
たしかに定量化数値化してしまうと目的と手段が入れ替わっていい会社に見せかけることが目的になってしまいます。
「お金をリターンとすると「三方よし」は成立しない」
本書はお金をリターンにする今の行きすぎた日本の資本主義経済を憂いています。
日本では昔から定量化数値化できない「信頼」を拠り所にしてきました。
取引先や社会から「信頼」を得なければ企業は長期的に発展することはできません。
今の日本の金融業界はリスクを軽減するために「BIS規制」の基準を取り入れたのかもしれませんが結果として生まれたのは銀行の「目利き」能力の低下だったと書かれています。。
「信頼」の元になる社会的価値や人間的価値などの「見えざる資産」を評価する力を失い客観的に評価できる担保に極度に依存する体質をつくってしまったことが今の日本の行き詰まり感を表しているんやと思います。
「CSV」
とは「企業が事業活動を通して経済性(利益の創出)と社会性(社会課題の解決)を両立すること」と書かれています。
噛み砕いていえば「ボランティアではなく本業で社会に貢献すること」です。
そして企業が「CSV」の姿勢を持っているかはステークホルダーとの間に「共通価値」を見いだしているかどうかが重要な判断基準となると書かれています。
こちらもシンプルに「自分と相手のどちらにとっても価値があると感じられるもの」と言い換えてよいと書かれています。
お金をリターンとすると一見利益相反すると思われることも「共通価値」という一段高い視点で抽象化することで経済性と社会性を両立することが可能になるんやと思います。
日本では「三方よし」の概念をみればわかるように社会性がすでに事業のうちに内在していたと書かれています。
SDGsを上げるまでもなくこれからは日本的経営が見直されるのかもしれません。
「ファン経済」
価格選好から脱け出すための立派な競争戦略と書かれています。
価格コムを上げるまでもなくみんな安いものが好きです。
でもそれが行きすぎた結果「安いが正義」になってしまいました。
そこに売り手と買い手のつながりはありません。
ファン経済は価格競争だけの世界から選ばれる企業を目指すための競争戦略と書かれています。
企業のステークホルダーにファンになってもらうためにもっとも重要なものは「事業に対する大義」すなわち「経営理念」と書かれています。
経営理念に共感してもらうことからファンづくりの第一歩がはじまります。
「無料コンサルティング」
自社製品を使ってもらう代わりにコンサルティングを無料でする会社があります。
利益は取引先の成長の延長線上にあるという考え方です。
利益を取引先と奪い合うのではなくともに成長し長期的な関係性のなかで双方の利益を増やしています。
この考えは役所にも通じると思います。
これまで民間に肩入れすることはタブー視されてきました。
しかしこれからは民間さんが儲けることで税金も増えるし雇用も増えると考えるべきです。
特に福祉的雇用をしてもらうためにはまず足元の経営をしっかりしてもらう必要があります。
そのために共存共栄なんやと思います。
利益追求ではなく社会に役立つ企業の応援をされてる方です。
鎌倉投信は「リターン=お金」というの定義を書き換えることで、現在のフロー重視の資本主義にかわる、新しいシステムをつくろうとしています。
リターンをお金と捉えてしまうと効率的な投資を追求することになり無限にお金を稼がなくてはいけなくなります。
ゴール設定を変えていい会社を支援する必要があります。
「いい会社」は数値化できない
もし指標をつくって画一化しようとすれば、企業は指標を満たそうとするあまり個性を失い、社会から多様性が失われてしまう。
「いい会社」のすべてを定量化することはできない、いや、むしろすべきではないと書かれています。
たしかに定量化数値化してしまうと目的と手段が入れ替わっていい会社に見せかけることが目的になってしまいます。
「お金をリターンとすると「三方よし」は成立しない」
本書はお金をリターンにする今の行きすぎた日本の資本主義経済を憂いています。
日本では昔から定量化数値化できない「信頼」を拠り所にしてきました。
取引先や社会から「信頼」を得なければ企業は長期的に発展することはできません。
今の日本の金融業界はリスクを軽減するために「BIS規制」の基準を取り入れたのかもしれませんが結果として生まれたのは銀行の「目利き」能力の低下だったと書かれています。。
「信頼」の元になる社会的価値や人間的価値などの「見えざる資産」を評価する力を失い客観的に評価できる担保に極度に依存する体質をつくってしまったことが今の日本の行き詰まり感を表しているんやと思います。
「CSV」
とは「企業が事業活動を通して経済性(利益の創出)と社会性(社会課題の解決)を両立すること」と書かれています。
噛み砕いていえば「ボランティアではなく本業で社会に貢献すること」です。
そして企業が「CSV」の姿勢を持っているかはステークホルダーとの間に「共通価値」を見いだしているかどうかが重要な判断基準となると書かれています。
こちらもシンプルに「自分と相手のどちらにとっても価値があると感じられるもの」と言い換えてよいと書かれています。
お金をリターンとすると一見利益相反すると思われることも「共通価値」という一段高い視点で抽象化することで経済性と社会性を両立することが可能になるんやと思います。
日本では「三方よし」の概念をみればわかるように社会性がすでに事業のうちに内在していたと書かれています。
SDGsを上げるまでもなくこれからは日本的経営が見直されるのかもしれません。
「ファン経済」
価格選好から脱け出すための立派な競争戦略と書かれています。
価格コムを上げるまでもなくみんな安いものが好きです。
でもそれが行きすぎた結果「安いが正義」になってしまいました。
そこに売り手と買い手のつながりはありません。
ファン経済は価格競争だけの世界から選ばれる企業を目指すための競争戦略と書かれています。
企業のステークホルダーにファンになってもらうためにもっとも重要なものは「事業に対する大義」すなわち「経営理念」と書かれています。
経営理念に共感してもらうことからファンづくりの第一歩がはじまります。
「無料コンサルティング」
自社製品を使ってもらう代わりにコンサルティングを無料でする会社があります。
利益は取引先の成長の延長線上にあるという考え方です。
利益を取引先と奪い合うのではなくともに成長し長期的な関係性のなかで双方の利益を増やしています。
この考えは役所にも通じると思います。
これまで民間に肩入れすることはタブー視されてきました。
しかしこれからは民間さんが儲けることで税金も増えるし雇用も増えると考えるべきです。
特に福祉的雇用をしてもらうためにはまず足元の経営をしっかりしてもらう必要があります。
そのために共存共栄なんやと思います。