筆者の本は全て読んでいるが、いつも「今読むべきテーマ」をすっきりと腹落ちさせてくれる。本書では、選択と集中や外部化こそが合理的で現代的な経営である、という風潮に警鐘を鳴らしている。
コンサルティング、ロジカルシンキング、集中と選択、外部化といった言葉が市民権を得るに連れ、筆者の言うところの「アニマルスピリット」「多角化」は、非合理的で古臭いものだと捉えられがちである。しかし、本書を読んで、これらなしでは長期的な経営は語れないのだと再認識させられた。経営者や、幹部を目指す方には是非読んで頂きたい一冊である。
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持たざる経営の虚実 日本企業の存亡を分ける正しい外部化・内部化とは? 単行本(ソフトカバー) – 2019/1/24
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「選択と集中」は誤訳だった!?
M&A、事業再生コンサルティングの最前線から放たれる、
日本企業を強くする常識破りのサバイバル戦略=新・コングロマリット経営!
1990年代以降、日本の多くの企業は、「選択と集中」の掛け声のもと、「持たざる経営」を目し、資産を切り離した。
その流れは、現在のM&Aブームにつらなるが、手本となったGEは低迷を続ける。
超低金利の昨今では、外部にあった機能を内部化(プリンシパル化)する動きも活発に。
「持たざる経営」は魔法の杖ではなくなった。
そこで本書では、これからのM&Aは、事業ポートフォリオの見直しやシェア拡大という視点ではなく、
各企業が、事業・機能をどんなインセンティブで外部化・内部化しているのか、取引コストでとらえることを提案する。
業務や人材にまつわる課題を、インセンティブ、資本/取引コストの関係という経済学的視点から、わかりやすく解説する一冊。
★目次★
第1章 「選択と集中」の後始末
1 「選択と集中」という大いなる誤訳
2 「選択と集中」の虚実――マクロ的問題点
3 「選択と集中」の虚実――ミクロ的問題点
4 「選択と集中」の呪縛から脱却する
第2章 コングロマリットの再評価と取引コスト
1 東南アジアの盟主となりうる日本の地方企業
2 コングロマリット・ディスカウント問題の本質
3 ICTの発達で増大する取引コスト
4 増加するフリーランスの取引コスト問題
5 企業とフリーランスとの取引コスト
第3章 M&Aの成否は取引コストで決まる
1 非大企業で問題化する取引コスト
2 プライシング、買収後プロセスが変わる
3 不確実性をどう制御するか
4 M&Aの成功確率は低いのか
第4章 なぜ、経営のプリンシパル化が必要なのか
1 日本の開業率の低さは本当に問題なのか?
2 既に始まっている経営のプリンシパル化
3 プリンシパル型VS非プリンシパル型
4 ホワイトカラー工場の出現
M&A、事業再生コンサルティングの最前線から放たれる、
日本企業を強くする常識破りのサバイバル戦略=新・コングロマリット経営!
1990年代以降、日本の多くの企業は、「選択と集中」の掛け声のもと、「持たざる経営」を目し、資産を切り離した。
その流れは、現在のM&Aブームにつらなるが、手本となったGEは低迷を続ける。
超低金利の昨今では、外部にあった機能を内部化(プリンシパル化)する動きも活発に。
「持たざる経営」は魔法の杖ではなくなった。
そこで本書では、これからのM&Aは、事業ポートフォリオの見直しやシェア拡大という視点ではなく、
各企業が、事業・機能をどんなインセンティブで外部化・内部化しているのか、取引コストでとらえることを提案する。
業務や人材にまつわる課題を、インセンティブ、資本/取引コストの関係という経済学的視点から、わかりやすく解説する一冊。
★目次★
第1章 「選択と集中」の後始末
1 「選択と集中」という大いなる誤訳
2 「選択と集中」の虚実――マクロ的問題点
3 「選択と集中」の虚実――ミクロ的問題点
4 「選択と集中」の呪縛から脱却する
第2章 コングロマリットの再評価と取引コスト
1 東南アジアの盟主となりうる日本の地方企業
2 コングロマリット・ディスカウント問題の本質
3 ICTの発達で増大する取引コスト
4 増加するフリーランスの取引コスト問題
5 企業とフリーランスとの取引コスト
第3章 M&Aの成否は取引コストで決まる
1 非大企業で問題化する取引コスト
2 プライシング、買収後プロセスが変わる
3 不確実性をどう制御するか
4 M&Aの成功確率は低いのか
第4章 なぜ、経営のプリンシパル化が必要なのか
1 日本の開業率の低さは本当に問題なのか?
2 既に始まっている経営のプリンシパル化
3 プリンシパル型VS非プリンシパル型
4 ホワイトカラー工場の出現
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社日本経済新聞出版
- 発売日2019/1/24
- ISBN-104532322448
- ISBN-13978-4532322441
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「選択と集中」は、誤訳だった!?M&A、事業再生コンサルティングの最前線から放たれる、日本企業を強くする常識破りのサバイバル戦略=新・コングロマリット経営!
著者について
松岡 真宏
フロンティア・マネジメント代表取締役
東京大学経済学部卒。外資系証券などで10年以上にわたり流通業界の証券アナリストとして活動。2003年に産業再生機構に入社し、カネボウとダイエーの再生計画を担当し、両社の取締役に就任。2007年よりフロンティア・マネジメント代表取締役。『宅配がなくなる日』(共著、日本経済新聞出版社)、『流通業の「常識」を疑え! 』(同)、『時間資本主義の到来』(草思社)等、著書多数。
フロンティア・マネジメント代表取締役
東京大学経済学部卒。外資系証券などで10年以上にわたり流通業界の証券アナリストとして活動。2003年に産業再生機構に入社し、カネボウとダイエーの再生計画を担当し、両社の取締役に就任。2007年よりフロンティア・マネジメント代表取締役。『宅配がなくなる日』(共著、日本経済新聞出版社)、『流通業の「常識」を疑え! 』(同)、『時間資本主義の到来』(草思社)等、著書多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
松岡/真宏
フロンティア・マネジメント株式会社代表取締役。東京大学経済学部卒業。外資系証券などで10年以上にわたり流通業界の証券アナリストとして活動。2003年に産業再生機構に入社し、カネボウとダイエーの再生計画を担当し、両社の取締役に就任。2007年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
フロンティア・マネジメント株式会社代表取締役。東京大学経済学部卒業。外資系証券などで10年以上にわたり流通業界の証券アナリストとして活動。2003年に産業再生機構に入社し、カネボウとダイエーの再生計画を担当し、両社の取締役に就任。2007年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 日本経済新聞出版 (2019/1/24)
- 発売日 : 2019/1/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 224ページ
- ISBN-10 : 4532322448
- ISBN-13 : 978-4532322441
- Amazon 売れ筋ランキング: - 362,814位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 352位経営学 (本)
- - 1,524位企業経営
- - 14,193位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年1月29日に日本でレビュー済み
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5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私も今までの拙い経験から、選択と集中のリスク、持たざる経営の限界を感じていた。
選択と集中、持たざる経営が常識となった今日において、本書はプリンシパル化(内部化)、多角化、コングロマリット化の検討を大手を振って進めることを論理的に後押ししてくれます。
本書のロジックとなっている統計データ、取引コスト、内部化の有効性、コンテスタ理論等々、ビジネスの方向性を考える上でも有益なもので、頭の整理、勉強になりました。
選択と集中、持たざる経営が常識となった今日において、本書はプリンシパル化(内部化)、多角化、コングロマリット化の検討を大手を振って進めることを論理的に後押ししてくれます。
本書のロジックとなっている統計データ、取引コスト、内部化の有効性、コンテスタ理論等々、ビジネスの方向性を考える上でも有益なもので、頭の整理、勉強になりました。
2019年4月27日に日本でレビュー済み
コングロマリットディスカウントが常識のように語られ、「選択と集中」が当たり前になった現在。ここに正面から異を唱える著作。
系列が解体され機能を外部化しフラットなビジネスをしようとすれば、いちいち取引先を評価し毎回説明しというコストが発生する。これを取引コストと不確実性の増大と捉え、むしろ内部化を促進することが今後の経営に必要と解いている。
全体に国内向けで、アカデミックな研究成果もあまり紹介されておらず、語り口は客観性を欠く。しかしそれを差し引いても傾聴すべき内容と感じた。
語られていなかった視点として、デジタルがある。インターネット経済では取引コストの減少や評価経済による不確実性の低減が叫ばれており、本書とはベクトルが真逆。まさかここに気付いていない訳はないので、全く触れないのは不誠実だと感じた。
とはいえ、そういう欠点を含んでも読む価値ありの星5つ。通説を疑うきっかけとしては十分である。
系列が解体され機能を外部化しフラットなビジネスをしようとすれば、いちいち取引先を評価し毎回説明しというコストが発生する。これを取引コストと不確実性の増大と捉え、むしろ内部化を促進することが今後の経営に必要と解いている。
全体に国内向けで、アカデミックな研究成果もあまり紹介されておらず、語り口は客観性を欠く。しかしそれを差し引いても傾聴すべき内容と感じた。
語られていなかった視点として、デジタルがある。インターネット経済では取引コストの減少や評価経済による不確実性の低減が叫ばれており、本書とはベクトルが真逆。まさかここに気付いていない訳はないので、全く触れないのは不誠実だと感じた。
とはいえ、そういう欠点を含んでも読む価値ありの星5つ。通説を疑うきっかけとしては十分である。
2021年1月16日に日本でレビュー済み
「選択と集中」を合言葉に、バブル崩壊後の日本経済を立て直してきたと言われることへの疑問を投げかける書。
選択と集中こそが正しい経営と考えられた結果、日本経済は多様性を失い、新しいビジネスの種を撒き損ねたと著者はいう。
また、日本は起業が少ないと言われるが、世界的に見て高い水準にある日本の中小企業割合は、むしろ起業しやすい国であることを示すと論じている。
ただ、多くの起業しても規模が小さいままで、成長性が望めていない。
よって、企業は規模を拡大し、事業分野を拡大し、コングロマリット化する事こそ生き残りの術だと説いている。
だが、読み進めると事業規模が小さいうちは買収戦略にも乗れないということが繰り返し書かれる。
創業まもなくはコングロマリット化は望めない。まずはクライアント拡大、資金の拡充が必須である。
ただし、資金拡充といっても少々ではない。とても地方の「中小企業」「零細企業」の手がでるような話ではないのだ。
地方企業のドンを目指していくほどの資金力、拡大力、そこからのさらなる飛躍の方法を解くのが本書である。
そもそも、この本は誰のために書かれているのか。
成長力の乏しい中小企業は、このままでは市場から退場するしかない。
退場しないための戦略としてコングロマリット化を考えよという本かと思って読んでいたが、どうもそうではなさそうだ。
大企業が選択と集中によって成長の可能性を絶たれている現状を、コングロマリット化することで救おうという話のようである。
日本で9割とも言われる中小企業を救うためではなく、成長力が鈍った大企業が現状を打破する方法を説いている。
中小企業の経営側にいる者の目には、大企業のコングロマリット化による経済の二極化を推進することを促す本としか読めなかった。
中小企業にとっての新たな戦略の参考にはならなそうである。
本書に出てくる企業名は誰もが知っている大手企業ばかり。ANA、ダイエー、ZOZOなどなど。
自社がこれらの企業規模に該当すると思うなら参考になるだろう。さすが、元証券アナリスト、と読んだ。
選択と集中こそが正しい経営と考えられた結果、日本経済は多様性を失い、新しいビジネスの種を撒き損ねたと著者はいう。
また、日本は起業が少ないと言われるが、世界的に見て高い水準にある日本の中小企業割合は、むしろ起業しやすい国であることを示すと論じている。
ただ、多くの起業しても規模が小さいままで、成長性が望めていない。
よって、企業は規模を拡大し、事業分野を拡大し、コングロマリット化する事こそ生き残りの術だと説いている。
だが、読み進めると事業規模が小さいうちは買収戦略にも乗れないということが繰り返し書かれる。
創業まもなくはコングロマリット化は望めない。まずはクライアント拡大、資金の拡充が必須である。
ただし、資金拡充といっても少々ではない。とても地方の「中小企業」「零細企業」の手がでるような話ではないのだ。
地方企業のドンを目指していくほどの資金力、拡大力、そこからのさらなる飛躍の方法を解くのが本書である。
そもそも、この本は誰のために書かれているのか。
成長力の乏しい中小企業は、このままでは市場から退場するしかない。
退場しないための戦略としてコングロマリット化を考えよという本かと思って読んでいたが、どうもそうではなさそうだ。
大企業が選択と集中によって成長の可能性を絶たれている現状を、コングロマリット化することで救おうという話のようである。
日本で9割とも言われる中小企業を救うためではなく、成長力が鈍った大企業が現状を打破する方法を説いている。
中小企業の経営側にいる者の目には、大企業のコングロマリット化による経済の二極化を推進することを促す本としか読めなかった。
中小企業にとっての新たな戦略の参考にはならなそうである。
本書に出てくる企業名は誰もが知っている大手企業ばかり。ANA、ダイエー、ZOZOなどなど。
自社がこれらの企業規模に該当すると思うなら参考になるだろう。さすが、元証券アナリスト、と読んだ。