脳科学的にアカデミックかというとそんな感じでもなく、一般向けに面白くまとめられた本だと思います。さらっと書いてあるので、さらっと読めます。
笑うセールスマンを読んで、論文にはならないが、脳科学者の見地から言うとこういうことだろうと考えるところを書き綴ったような内容です。我孫子先生ご自身はそんな学術的なことを意識しないで書かれているので、読み手の後付け、勝手な解釈といえばそう言うものでしょう。
著者が一ファンとして勝手に解釈をして、字数が稼げるほどでもなく最後にゃ押しかけ対談を実現したという、なんとも役得な話という印象も。内容よりも企画力で勝負している本。
途中笑うセールスマンの漫画も読めたりしますが、関連部分だけでもう少し読みたかった。最後の対談は良かった。子供の頃に憧れた我孫子先生の興味深い一面も垣間見ることができたし満足です。
何より、我孫子先生が今から50年近くも前にこの作品を書いていたこと自体が先見の明があると驚く。著者もその点は敬意を表していらっしゃる。ベタ褒め。心理学や脳科学が後を追う？
笑うセールスマンは子供の頃、子供向けではない薄気味悪い漫画との印象で受け止めていたが、時代の先の先を行っていた作品なのだと改めてその面白さを実感した。
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