昔、観光旅行でハワイに行ったときの話。
スーパーのトイレでお母さんが大声で叫んでいる。なにごとかと思ったが、
よく聞いてみると、
I am PROUD OF you.
と、くり返し言っているのだ。やがて子供と母親はトイレから出てくるのだが、
そのときの子どもの嬉しそうな顔を忘れられない。そう、こどもはひとりで
生まれて初めてトイレでうんこをして、そのことを母親に褒められたのだ。
たしかに彼の人生におけるビッグイベントだから、激賞に値する。
こういうしつけを著者は「便育」と名づける。そして日本はトイレ先進国にも
かかわらず便育後進国だと問題提起。その改善のためになにをしたらいいかと
いうのがこの本でいいたかったことだ。
最近の「うんこドリル」のヒットによって、「うんこ」はもう押しも押されぬ
立派なボキャブラリーになった。だからこの本ももう、便とか大便とか糞便とか
排泄物とかいった医学用語は使わずうんこで押し通している。
ただ惜しいのは、うんこにまつわるあらゆる話題をうんこ盛り(=てんこ盛り)に
入れたため内容がちょっと冗長かつ薄っぺらになってしまった感がある。
なんというか、医院の待合室においてあるパンフレットのような感じというか。
うんこの硬度を測るブリストルスケールでいえば6~7(超薄)といった味わい。
お笑い芸人かつ構成作家の本にしては「こく」がない。真面目過ぎて平凡。
著者の姿をもっと出して、ちゃんと自己主張すればいいのにと思う。自分がどんな
気持ちで「便育」に携わっているか。なぜこだわるか。うんこというものを
扱っているだけに、お笑いに傾斜すると下品になると思ったのだろうか。
そうだとすれば著者自身がウンコの呪い(=偏見)に囚われていることになる。
いいテーマなんだけど、著者の経験に根ざしたウンチクや面白エピソードが
少ないのは残念。でも著者のこれからのがんばりを期待します。
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