モンスターらによって閉ざされた世界で、何度も争ってきた「冒瀆者」に属する主人公と、「天
使」に属する少女。「冒瀆者」は「天使」の遺骸をエネルギー源とし、モンスターのパーツで組
み上げられたマシンを駆り、「天使」はモンスターを倒し貪り喰らうことでモンスターの持つ能
力を魔法として行使できる…そんな設定のボーイミーツガールだ。
ロボット物は少なくともラノベでは中々受け入れられず苦戦することが多いためか、この作品で
も「船」という扱いでロボット臭は薄い。ただ、設定は面白いとは思うのだが、何か物足りず熱
くなれない。それは空から少女が降ってくるという定番故か。それとも簡単に胃袋を掴まれチョ
ロイン化したヒロインにあるのか。はたまた、片翼で蔑まれる→比翼の羽というヤツか、と即想
像がつき、「禁忌」とされる「恋」にあっさり何の躊躇いもなく陥り受け入れる深みの無い精神
性に失望を禁じ得ないからか。
なんにせよ、ダイジェスト版であるかのようにトントン拍子に話が進んで、印象に残らない。イ
ラストに不満は無いが、絵描きさんのいうような何度も読み返す気は湧かないし、続きを書きた
いという著者さんには、これ完結してるでしょ、とツッコミを入れたい。
悪いとは思わないが、人に薦めるには弱いな。
- 文庫: 288ページ
- 出版社: KADOKAWA (2019/11/30)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4047358436
- ISBN-13: 978-4047358430
- 発売日: 2019/11/30
- 梱包サイズ: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
- おすすめ度: 2件のカスタマーレビュー
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