内容紹介
<名古屋=城>という通念を生んだ伊勢音頭。
〽伊勢は津でもつ 津は伊勢でもつ 尾張名古屋は城でもつ
改めて意味を考えてみると、数々の疑問が湧いてくる。伊勢と津は互恵関係にはないし、名古屋を「もたせる」のが地名でないのも脈絡を欠く。音頭にその名を冠する伊勢が前振りで締めが尾張というのも腑に落ちない。
一体、何のために唄われ、なぜ今に知られることになったのか?
伊勢音頭が生まれた江戸中期の伊勢と名古屋の人間模様を正面の鏡とし、江戸末期の歌舞伎役者三代目中村仲蔵(初代鶴蔵)の葛藤を合わせ鏡に置くと、伊勢音頭の真意が顕れる。
江戸時代の婚姻は家同士が取り決めるもの。当人の自由意志による恋愛によるものではなかったが、伊勢音頭が生まれたその時、名古屋だけは、確かに恋の季節を迎えていたのだった。
〽伊勢は津でもつ 津は伊勢でもつ 尾張名古屋は城でもつ
改めて意味を考えてみると、数々の疑問が湧いてくる。伊勢と津は互恵関係にはないし、名古屋を「もたせる」のが地名でないのも脈絡を欠く。音頭にその名を冠する伊勢が前振りで締めが尾張というのも腑に落ちない。
一体、何のために唄われ、なぜ今に知られることになったのか?
伊勢音頭が生まれた江戸中期の伊勢と名古屋の人間模様を正面の鏡とし、江戸末期の歌舞伎役者三代目中村仲蔵(初代鶴蔵)の葛藤を合わせ鏡に置くと、伊勢音頭の真意が顕れる。
江戸時代の婚姻は家同士が取り決めるもの。当人の自由意志による恋愛によるものではなかったが、伊勢音頭が生まれたその時、名古屋だけは、確かに恋の季節を迎えていたのだった。