フロイト思想の入門書としてうまくまとまっている。これを一読すれば、リビドー、エス、性的抑圧と神経症などフロイト理解のキーワードを一応頭に入れることが出来る。抑圧が倒錯という形で表面化した場合、その一現象であるマスタべーションは結局現実逃避で深刻な神経症を惹起すると述べている。つまり、彼はオナニー有害論の立場を(少なくともこの時点では)とっているわけだ。
しかし、翻訳に関してはひとことあってしかるべきだろう。最初の講演記録は「ですます調」であるにも関わらず、訳した人間が原文を十分理解してないのではないかと思えるぐらいにひどい。あとは、まずまずだが、もう少しくだけた訳にして欲しいと思う。
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