糖質制限と血管の疾患を考察出来る内容になっている、内容をピックアップしてみる。
アメリカの心臓内科医、現代の心臓病学を確立した、ポール・ホワイト博士(1886年~1973年)は、「80歳以前に心臓病になるのは我々の過ちであって、神あるあるいは自然の意思ではない」これは著者から解釈すると「心臓病をはじめとした血管疾患は、本人の誤った食事や生活習慣によるもので、血管を守る生活を送ることで血管疾患を遠ざけることができる」。
血管は動脈と静脈、毛細血管の三種類に分かれる、動脈をさらに詳しくみると、内膜、中膜、外膜、3層構造をなしていて、この内、血管の機能を支える重要な働きをしているのが、内膜の内皮細胞で、炎症を抑え、傷ついた内皮細胞を修復する働きがある。内皮細胞が健康で有れば、しなやかで弾力性のに富んだ若々しい血管が保てる。
血管の内皮細胞の機能が落ちる第一の要因で「高血圧」は、動脈硬化の入口である。
また、血糖が高い状態が続くAGEsが多く作られ、活性酸素が発生し、血管内皮を傷つけたり、コレストロールを酸化して、動脈硬化を悪化させてしまう。
動かない生活、活動量の少ない生活は、血管にとって大きなリスクであり、生活のなかで体を動かす機会を意識的に増やすことが肝要である。
血管の状態や動脈硬化の程度を測る,
FMD検査、PWV検査、顎動検査を薦めていて、自分の血管の健康状態を調べ、もし老化していることがわかった時でも、血管ケアを始めれば、柔軟でイキイキとした血管を取り戻せる。
血管が柔軟になる食事法のポイントは、北里大学の山田先生が提唱する「ロカボ」で、糖質の量を1日130gにする糖質制限である。
糖質を控える分、高タンパクの食事になり、かなり進んだ腎臓病の方には、おすすめ出来ない。
キノコ類にはβグルカンという水溶性の食物繊維が豊富で、また、海藻類も、フコイダンや、アルギン酸等の水溶性食物繊維を多く含み、血液の質をよくする。
塩分を多く含む加工食品に気を付け、カリウム、マグネシュウムには、ナトリウム(塩分)を排出する働きがある。
調味料、ソース、ケチャップ、お好み焼きの粉もの、中華のあん(とろみ)、市販の野菜ジュース、スポーツドリンク、ノンオイルドレッシング等は、「隠れ糖質」である。
1日のうちや数日間で糖質の量を調整し、だいたい80点ぐらいを目指す。
運動により、血管に及ぼす作用は①血圧が下がる、②血管が増える③血管内皮が健康になる、
足腰の筋力トレーニングは、成長ホルモンの分泌が高まり、また、記憶力を高め、アルツハイマー病や、ガン、骨粗鬆症を予防する、「若返りホルモン」DHEA(デヒドロエピアンドロステン)は、30分程度の有酸素運動や筋トレをすることで分泌を増やすことができる。
運動を始める場合は、有酸素運動から、慣れてきたら、筋トレをプラスして、関節や筋肉を傷めない運動が継続のカギになり、幾つかのトレーニングを紹介している。
血管の状態や血流は、自律神経によりコントロールされていて、自律神経は、血圧や心拍、消化吸収、呼吸、新陳代謝など、生命を維持する為に必要な機能を調整して、交感神経と副交感神経の二種類のバランスをよく働くことで心身の健康がたもたれている。
歯周病があると動脈硬化が進み、また、糖尿病を悪くする、血管を守るためには、「口腔ケア」が大切になる。
最後に、「将来の為に、自分で自分の健康を守ろう」という意識を持ち血管病を遠ざけ、今後の人生を実りの多いものにしてくれると確信していると締めている。
全体を纏めてみたが、自身でも水泳のマスターズに挑戦している、中村巧先生と、だいたい類似していて、血管や糖質に着目している。
この著書には、コレストロールのコントロールに、運動や食事で上手くいかない場合は、スタチンを勧めて要るが、本当に必要で有るのか?長期的に見て処方した場合と処方しない場合の正確な長期的なデーターは、あるのだろうか?しかも、現在、コレストロールの基準値を健康診断の枠から外している診断も有るようだ、また、長期的に食事療法等勧めて要るが、著書の中の患者のデーターは、たった1ヶ月の成果を紹介しているが、説得力は殆どない。
もう1つ、一般の健康診断より、厳しい検診を薦めているが、ますます、数値病人が増えるだけである、個人的には、姫野友美先生等が、関わっている分子整合栄養学の血液検査の方が説得力がある。
著者には、是非、中村巧、釜池豊秋、姫野友美等を改めて、考察してもらいたい。
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