人間の眼には、近視や乱視、老眼といった光学機能による見るこ
と(網膜にピントが合うかどうか)以外に、見る気や見る意識、眼力、眼つきと
いった、数値にならないけれど誰もが感じている眼の力が存在します。この本
は、光学機能から、"二つの眼"の使い方、ものの見方、心や身体のつながり、見
る力までを、大きな包みで紹介した内容になっています。
IT化された現代、デスクワークによる眼のストレスを抱え、視力低下や眼の病気
(緑内障や網膜損傷など)を経験している人も多くいます。物を見ることは、眼
にとって楽な仕事ではありません。特に、人間の歴史からするとつい最近はじ
まった行為である、手元の小さな文字を何時間も読み書きする作業では、大きな
ストレスがかかります。この視覚ストレスは、心や意識、身体にも影響を及ぼし
ますが、視力の良し悪しにこだわると、この影響を見落としてしまいます。
本の内容は、一般の人の眼(メガネ)の検査や、オリックス時代の田口選手・イ
チロー選手、Jリーガー、K-1選手、ゴルファー、
オリンピック選手等々の眼の検査・指導をした経験から導き出されたもので
す。視力の良い人、眼について悩んでいる人、心や身体、スポーツビジョンに興
味がある人、どなたにも役立つ箇所があると思います。
※「二つの眼」を体感する簡易チェックシート付いてます
イチローは視力は低いがボールはよく見える。なぜか。眼力があるからだ。現代の多くの人は「眼=視力」、つまり遠方や手もとの、どれだけ小さなものや文字が見えるかという視力第一主義(しかも視力表での検査値)にとらわれすぎている。本当の活き活きした眼をとりもどすためには、まずその常識を捨てなければならない。本書は「視力」を超えて真の「眼力」をつくるための実践法を述べた本である。
著者について
1947年、岡山県生まれ。1974年よりコンタクトレンズや眼鏡の屈折
検査に従事。1981年からスポーツビジョンに取り組んだ先駆者。眼を心や身体を
統合して考える"視覚行動システム"を提唱。
イチロー選手をはじめとするプロ野球選手や、Jリーガー、プロテニスプレー
ヤー、ゴルファー、格闘家などのトップアスリート達を指導。また、一般の人
や、文字をスラスラ読むのが苦手な子供達までのメガネ作りやビジョントレー
ナーとして活動中。眼の使い方やメガネなどによって「質の高い眼」を提供して
いる。
大阪・江坂で【視覚情報センター】を開業。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
田村/知則
1947年、岡山県生まれ。1974年よりコンタクトレンズや眼鏡の屈折検査に従事。1984年、日本で最初にスポーツビジョンを職業とし、眼を心や身体と統合して考える“視覚行動システム”を提唱。イチローをはじめとするプロ野球選手やJリーガー、プロテニスプレーヤーなどのトップアスリートから、文字をスラスラ読むのが苦手な子どもたちまでのビジョントレーナーとして活動中。眼の使い方やメガネなどによって「質の高い眼」を提供している。(社)日本眼鏡技術者協会認定眼鏡士。ビジョントレーナー。大阪・江坂で「視覚情報センター」を開業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)