樹木希林がまだ悠木千帆と名乗っていた33歳の時の対談集。
話は男と女、SEXの話がほとんど。まだ33歳なのに忖度無用で男の本音に迫る独特の感性ははさすがであるが、晩年の樹木希林が達した境地にはまだ及んでいない。
対談相手の男性も俳優、スポーツマン、詩人、コメディアン、社会運動家など各界の個性的な男性ばかりだが、概ね20代から40代の若者か壮年で彼女が投げかける言葉に答えるだけのものがまだ出来ていない。詩人の草野心平と社会運動家の荒畑寒村の二人だけが70代80代の高齢者で、この二人との対談は面白い。樹木希林も亡くなる前の晩年数年が彼女の真骨頂、人生のピークだった。
肉体的な醍醐味は若い時ピークに達するが、精神的な醍醐味は老年にピークを迎える。恋もできず全力疾走もできない老年になって、人は精神的至福を手に入れる。私は72歳。今の精神のままで20歳の肉体に戻れたらと時々夢想する。肉体的醍醐味と精神的醍醐味を同時に味わう、叶わぬ夢である。
彼女の没後多くの名言集が出版されたが、
「私の話で救われる人がいるって?それは依存症というものよ、あなた。自分で考えてよ」
「おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」
この二つが、彼女の名言のすべてである。
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